Re：リベンジ―欲望の果てに―

真実を告白した海斗に、声を詰まらせて「苦しかったでしょう」と寄り添うのも、諸悪の根源を取り除かないと同じことの繰り返しだと力強く海斗の背中を押す姿も、「会長」ではなく「海斗くん」と呼びかけるところも、高村の海斗を思う気持ちが痛いほど伝わってきて胸に来るものがありました。海斗のことを息子のように心配して大切に思ってるんだろうなと、その温かな眼差しや表情から伝わってくるところも良かったです。

何も話してくれず、頼ってもくれない海斗に「何でも力になりますから」「何でも仰って下さい」と力強い口調で訴えかけるように話す姿が印象的で、智信の分まで海斗のために働きたい、力になりたいという高村の熱い思いが伝わってきたのが良かった。智信と海斗への忠義心の強さが感じられて信頼が増して心強かったけど、同時に病院と海斗を守るためなら本当に何でもやりそうな危うさを感じさせたのも良かったと思います。

様子がおかしい海斗を心配しつつ、余計な口は極力挟まないよう言葉を飲み込む姿が、自分の立場をしっかりと弁えた聡明な高村らしかったです。経営の素人で未熟な海斗に言いたいことや気がかりなことは沢山あるだろうけど、口を出し過ぎず、彼を信じてサポート役として懸命に支える姿が、智信への変わらぬ忠義心に繋がっているように感じられるのも良かったです。

大友をプロジェクトから外すという海斗に「私は反対です」とはっきり口にする姿が良かった。海斗がどんどん良くない方向に進んでいるのを案じる気持ちや、大友の有能さをきちんと理解している人を見る目の確かさが感じられ、本当に信頼出来る人なんだと再認識することが出来ました。聞き入れない海斗を見つめる時の残念そうな悲し気な笑みや、それ以上はしつこくせず引き下がる立場を弁えた態度も、高村の人柄を感じさせて良かったと思います。

久々の登場だったけど、海斗のそばにいてくれるだけで安心感と心強さが半端ない。両手で力強く海斗と握手したり、会長になった海斗の姿を見て感慨深げに声を詰まらせるなど、海斗との間に流れる温かくてホッと出来る空気も心地良かったです。

海斗と５か月ぶりに再会するシーン、表情も佇まいも１話と比べると草臥れて老けたような印象を受け、智信が亡くなって周りの環境がガラリと変わって怒涛の５か月だったんだろうなと、その心労や苦労が伝わってきたのが良かったです。台詞や回想シーンがなくても、年月の経過がしっかり伝わってくる演技がさすがだと思いました。

病院関係者で唯一、海斗に優しく接してくれる人で、高村がいるだけでホッとします。誠実さと温かみを感じさせる話し方も素敵。智信の思いを涙を浮かべながら自分のことのように嬉しそうに海斗に伝える姿も、智信との秘書と理事長以上の信頼関係と絆を感じさせてグッとくるものがありました。一番手酷い裏切りをしそうな立ち位置＆キャラだけど、どうか最後まで海斗の味方であって欲しいです。