70才、初めて産みますセブンティウイザン。

暖かい気持ちになりました。

竹下景子さんが70歳の役をやるようになったかと感慨深い。でも聡明さと爽やかさ、可愛らしさは若い頃と全く変わっていないのでさすがだ。70歳で初産という、おそらくこれまで誰も演じたことがないであろう役だがとても説得力があった。

久しぶりに竹下景子を観たけど、さすが一斉を風靡した女優だなあと改めて思った。
なぜなら全６回にわたったドラマの中で...７０歳で初産を経験する老女、子供を出産した女性、子育てに悩む母親と、３回にわたって外見も演技も巧みに使い分けられていたから。
この歳になっても艶のある外見といい、久しぶりにプロの女優魂を感じた。

周りの言葉や反応に追い詰められながらも、竹下さんが自分を奮い立たせていくことでどうしても産みたいという気持ちが伝わってくる。出産後の、できないことへの戸惑いやいらだちが仕草からも「なんかわかるわ」ってなった。それでいて、ふとした瞬間に仕草や表情がびっくりするくらいかわいらしい。女優さんすごいな。

70歳の役なのに、きれいに年を重ねていて、とても上品で、自分もあんな風に年をとりたいと思いました。髪の毛も、白髪はあるけど、それがかえって素敵なヘアスタイルで、物腰も柔らかで、何事にも一生懸命に生きていて、見ていて、とても元気をもらえます。

夕子が出産後、朝一が赤ちゃんの世話を一生懸命してくれるのだが、全く信頼することができずに不満をぶつけるだったシーンが、マタニティーブルーに陥っている出産後の母親そのもので、思わず私に自分自身が新生児を世話していた頃を鮮明に思い出させるほどで、鬼気迫る素晴らしい演技でした。

70歳で初めて妊娠して赤ちゃんを産むこと自体、なかなか考えられない展開なので、演じる役目はとても難しいとは思う。
妊娠が分かった時の嬉しさの演技は良かったが、その後、出産するまで色々のシーンで、不自然な感じがする。
見れば見るほど気持ちが悪くなってしまう。

妊娠や出産を経験していく中で不安になったり、イライラして夫に八つ当たりしている姿を見ていると、共感できる部分も多く夕子の存在がより身近に感じられるようになったなと思います。子供は可愛くてたまらないけれど、出産と子育てで生活が一変して余裕がないのが凄くよく伝わってきました。

とても可愛らしい女性という印象。何歳になっても女性らしさがあり、美しい女優さんだと再確認した。ただ、原作の漫画とは少しイメージが違っている。原作ではもっとトゲトゲした雰囲気があるが、ドラマではそれがない。良く言えば毒がなくて癒し系、悪く言えばパンチが少なくて物足りない。

穏やかで優しそうで見ていてホッとするような感じで、実在する人なのかと思わせてしまうのが凄いなと感じました。妊娠に対しても違和感はなく、つわりなどのシーンは共感できる部分が多く、応援したくなるような存在感があります。