群青領域

感情が痛いほど伝わってくる演技って見ていると疲れてしまうこともあるけど、ジュニは必要な感情だけ伝えてくる感じで少し物足りないような気にさせられました。そうやって演技に魅入ってしまうように計算されているのかなと思うほどでした。

過去のトラウマで苦しみ震え涙するジュニの姿は見てられないほど辛かった。でも過去を明確に思い出したことで妹のことを話すきっかけになって、ピアノが触れるようになった流れは感動的でした。

人の心の傷に触れて、自分の傷を見返す。そういった作業ができる青木荘はとても貴重な場所だから、ピアノ以外の前ではよく笑うようになったジュニの表情がとても良くてホッとしました。

縁側でピアノのことなんて考えてないような清々しい表情が見れてホッとしました。泣いてもいいんだと言われて泣くところも感情が詰まってていつの間にか泣いていました。

ジュニの正義感が押さえられずに声を荒げたシーンはかっこ良かったです。セクハラしてくるような店長なら何か言い返すだけでクビになるけど、ジュニにはそんな考えもなく、ただつぐみを守って正論でぶつかった姿が刺さりました。

自分のことを責めるような泣き方、優しくされて嬉しいときの泣き方、幸せや不幸を感じて泣く泣き方等、どれだけ"泣く"演技にレパートリーがあるんだろうと驚かされます。

陽樹に自分のことしか考えてないと言われて否定しようとしたら、"俺が感じてないんだから意味ないだろ"と正論を言われたときの表情、出会う人出会う人に追いかけられてると思い必死に逃げ惑ってた姿、言葉はなくても表情や仕草で表現されていたのでとても魅了されました。