特捜9

相棒役の田口浩正さんとの掛け合いがいつも楽しく、従来のシリーズと同じぐらい今回も楽しめました。今回のシリーズでは今までのシリーズよりも他のメンバーを出し抜いて事件を解決しようとする意欲よりもメンバーと協力的な雰囲気が出てきており、長く続いているシリーズだからこそ生まれる新しい１面もにじみ出た演技でした。

いつもグイグイ失礼なことを行ったり暴力団関係者と対等にズケズケものを行っているのが今シーズン全体で以前より存在感がなかった。津田さんへの突っ込みやイヤミも面白かったのが、渡瀬さんが抜けたことで皆キャラクターが迷走している気がします。
個性的なキャラを面白く真面目にも演じられているのでとても好きな役者さんですし、ストーリーや展開上仕方ないかもしれませんがいつもの濃いキャラが目立たず残念でした。

これまでの暴走キャラとはちょっと変わったように感じます。ボソッとつぶやく一言が面白いです。本人じゃなくて相棒にツッコむところが恥ずかしがりなのかひねくれてて職場にいたら憎めないけどめんどくさいオヤジだなと思います。

失礼ながらそれ程二枚目、というルックスではないと思うのですが、画面に出ていると仕草などから、なんともいえない大人の色気を感じさせてくれます。時折見せるちょっとすっとぼけたような演技もたまらない魅力です。

見た目刑事風ではないし、口も悪いし、ずるいけど、奥さんを大切にしたり、仲間が気づかない部分に気づいて捜査するとか、ベテラン刑事としての目の付け所の確かな刑事です。チームワークの良い特捜9の中にあって、憎めないキャラです。