10の秘密

いろいろな過去を背負っているという事を表現したかったのかとは思うが、それがきちんと表示しきれてなかった。
主に表情で表現してたようだがもう少し出したほうが面白味があったし、この役の人間味が出たかなと思う。

怖い。とにかく怖い。佐野史郎さんはバラエティなどでポップな印象があったので逆に悪者として異彩な感じがしてビビった。いい意味で現実の佐野史郎さんももこんな感じなのかな、と少し身震いしてしまうくらい強く印象に残った。

実は宇都宮が不正の証拠を残していたことで、長沼は社会的責任をとることになったけれど、長沼自身、もう自分の秘密に疲れていたように感じました。翼にも翼の母親にも申し訳ないという気持ちがあったから、割りとあっさり過去のことを話す気になったんじゃないかなと思います。長沼が宇都宮の分まで責任を被ったのも、会社を大事に思うからこそで、根っからの悪人じゃなかったですね。

登場回数は少ないものの、対峙しているだけで相手にプレッシャーを与える存在感が凄いと思います。まさに悪の親玉、自分の右腕のような存在の部下の動向にも眼を光らせていて、キッパリ釘を刺しておく抜かりのなさが一筋縄ではいかないことを示していますよね。会社の不正を内部告発をされそうになったことから用心深くなった部分もあるでしょうが、元々抜け目のない人なのだと感じます。

涙ながらの記者会見、台詞も表情も芝居がかっていて嘘臭かったのが良かったです。しおらしい態度に「心にもないこと言ってます」という雰囲気があって、本音と建前を使い分ける長沼のしたたかさを感じました。真顔で椅子に座っているだけなのに迫力と威圧感があり、画面に映るだけで場面に緊張感が生まれるところもさすがです。

いるだけで凄い存在感ですよね。
佐野史郎さんが出演しているだけで「絶対この人、なにか悪い事企んでますよ」って思えてしまいます(笑)
ボスなので動かないのですが、そこがまた怖くて・・佐野さんならではのオーラが出ている感じです。