ブラッシュアップライフ

毒を盛るまで考えて、どうなる？最終回！と思っていたが思わぬ解決方法に笑ってしまった。謎の男の肩透かし感も半端なかったし、キャプテンのこだわりが不倫旅行だったとか、さすがです。まりりんにとっては6回目で果たした悲願、向こうの空港で4人が再会できたところでこちらの涙腺も崩壊しました笑。その後にはあーちんは市役所に、まりりんは保育士になっていたところも感慨深いですよね。まりりんがパイロット訓練で鳥を連呼してたことや第一回目の四羽の鳩が見事伏線で回収されました。最後までバカリズムさんの手のひらで踊らされていた感覚です。

河口さんのファインプレーで、麻美と真里にとってはようやく悔いの残らない人生になりましたね。4人でわいわいと何気ない会話を楽しめるのは、平凡だけど幸せな時間だと思います。結局、事故を回避した麻美は1周目に戻るような道を選んだわけだけど、やはりそこが自然に落ち着くべきところだったということなのでしょう。バカリズムさんの脚本もよく出来ていたし、出演者も皆、味のあるとても良い芝居を見せてくれました。このクールで一番のドラマだったと思います。

全ての何気ない会話が伏線になる見事な脚本、どこも見逃すことができなくて真剣に見てしまいます。4周目でまりりんと決めたサインを5周目の小学校入学で見せ合う2人に感動すら覚えました。人生5周目と6周目の2人なら今までのミッションなんて朝飯前、協力して行う冤罪の阻止や宮岡さん撃退などとても面白かったです。ただ大事なフライトに横槍が入ったのが気になります。このまま行くと4人一緒に生還が難しい。最後の最後までハラハラさせる演出が見事です。

ついに人生5周目。真里と共にパイロットの道へ進みますが、子どもの頃からの事前準備がすごい。真里の手作りシミュレーターが見事でした。夏希と美穂ともそこそこ仲良くなれたし、順調な展開でしたが、よく言うゲーム補正的な強制力が働き始めたようです。ポイントはここにきて現れた謎の男なのでしょうね。彼も人生の何周目かなのでしょうか。共に飛行機事故を回避するための協力者になるのか、はたまた事故を引き起こす側の存在なのかわからないけど、なんとか回避して欲しいですね。それがハッピーエンドかどうかわからないけど、5周も生きた成果としてそれなりに満足できるのではないでしょうか。それで何に転生するのか興味深いですけど。

今までは自分の徳のためだけに繰り返された人生、やっぱりやりようによってはいろんな道を歩けるんだなとゲーム感覚で面白かったし4周目ともなるとちょっと飽きてきたところもあった。それがマリの登場でガラリと雰囲気を変えたのは本当にすごい。マリのやり直しの人生は友達のために全て捧げている。2周目ではあーちんのためにコンビニで待機してたんだもんね。マリのみんなを丸ごと救うみたいな使命感がすごい。こうなったら今までみたいなチマチマした徳のことなんてどうでもいい。レナちゃんに呪文を教え自分で対処してもらおうとするあーちんが賢すぎて笑えた。5周目と6周目の2人ならどうにかできると思っている。

麻美が人生をやり直すたびに「麻美が亡くなった後、周りの家族や友達はどうしてたんだろう」と気になっていたのですが、その疑問を麻美自身の体験として見せるという展開が面白い。亡くなった当事者と遺された人、麻美がどちらも経験するのが切ないし、楽しかった１週目の親友関係を犠牲にしてまで、なっちとみーぽんを助けようと尽力するまりりんの一生懸命さにも胸を打たれました。なかなかしんどい回だったけど最後の「ミヤオカサンハキコンシャ」で笑わせてもらってフッと気持ちが軽くなりました。

なんと真里は5周目、しかも衝撃の告白。福ちゃんがもてもてなことも驚くけど、飛行機事故に夏希と美穂が巻き込まれていたとは。気になるのはここで再登場の河口さんですね。あのバカリズムさんが何の意味もなく、登場させるとは思えないし、何らかの伏線なのでしょうか。そして麻美は念願の人間への転生を捨て、5周目に突入することを選びましたが、目に見えない来世も大事だけど、この世の一期一会として真里も夏希も美穂も、そして自分も可能な限りの幸せを願うのは、とても優しい勇気だなと思います。

最初はバカリズム臭いセリフを登場人物のほぼ全員が喋るのがクドくてそんなに好きではなかったが、尻上がりに面白くなっていってる。

そして今回はマリリンが切なすぎて泣く。優しさで麻美には伝えなかっただけで、2周目以降、毎回マリリンはなっち・みーぽんと一緒に飛行機事故で死んでたってことでOK？？ってか飛行機事故自体を防ぐにしても、とりあえず2人が乗らないようにという方向でも対策たてたら良いのにとも思ってしまったが。

自分のためにやり直してた麻美と、友達のためにやり直してたマリリンの対比も良かった。

人生も4回目、いくら30代で人生が終わっているとしてもなかなかしんどくないですか？勉強が苦手な人にとったら苦痛でしかないような？だけどやり直しているからこそやる気さえあれば麻美のように秀才になれるかもしれませんね。今度の人生では元カレとは顔も合わさない人生。彼が何億稼いだのかとても気になっていましたが知ることができず残念でした（笑）そしてずっと親友だった2人とも交わることがなかったのが寂しかったです。ただ100歳を超える人の「長生きはするもんだ」のセリフは重かったです。

国立医学部から大学院を出て研究者とは、エリートまっしぐらですね。でも夏希と美穂とできた距離はちょっと切ない。まあ麻美は実質100歳を越えた才媛ってことだし、庶民的な二人からすると近寄り難い感じがするのもわかります。でも初めて遥のウェディング姿も見れたし、真里とは仲良くなれたからと思っていたら、真里からの衝撃的なひと言。もしかして1周目で麻美が事故に合う時、一瞬顔を見せていたのは真里だったのかな。だとすると彼女も・・・。さていよいよ目が離せなくなってきました。

あれ？生まれ変わるものがどんどん人間から遠ざかっているのは気のせいでしょうか？ここまでくると麻美の徳を積む行為はなにかが間違っているとしか思えない。そして何度も繰り返す人生もやや飽きてきたのでここで一旦ウニになってみるのも悪くない気もしてきました。海の中で大したことも考えずそう遠くないうちにウニ生を終えまた戻ってくるし。とはいえ麻美の手がけたドラマの初回を待たずに、友達を待たせたまま亡くなったのは残念でした。今度は友達と友達になれない可能性も！なんだか世知辛そうです。

3週目もかなり頑張ってたと思うんだけど、それでもムラサキウニ…。希望する生物に生まれ変わるってホント難しくて大変なんだなあ。ここまで頑張ってもダメって、自分ならモチベーション下がりまくりで「もういいや」ってなりそう。4週目の人生はなっちとみーぽんと疎遠になってしまって、勉強ばかりでお友達も少なくて寂しそう。徳を積むことの代償が大きくて切なくなりました。

3回目の結果、ムラサキウニって、哺乳類から魚類、そして棘皮動物になってるわけで、回を追うごとに人間から遠くなってますよね。そして4回目スタートですが、かなり雑になっている部分とマメになっている部分が極端になっています。まあ同じことの繰り返しだから仕方ないけど。でも親友ふたりと疎遠な感じになっているのは寂しいですね。そもそも自分にとって徳を積んだつもりでも、相手はその困難の先に手にするものが大事なものかもしれないわけで、その逆もある。結局、そこがポイントなのかもしれません。押し付けの徳は徳ではないということかな。

人生も3周目、今までの経験をフル活用して全ての徳を取りにいくすごいゲームになってきました。先生の痴漢冤罪阻止やおじいちゃんの投薬間違い、玲奈ちゃんのお父さんと玲奈ちゃん自身の不倫阻止、そしてちょっとした宮岡さんへの仕返し（笑）麻美は毒もなにもないような富岡さんには結構思うところがあったんだなと笑えました。元カレの微妙な1億円減っていた件も麻美なら地味に気になるところ。そろそろ危険な30代、今度は先に進めるのか？はたまた4周目か？気になります。

やはりテレビ局の描写は細かくてリアルです。プロデューサーの仕事とか、テレビ局の雰囲気がよく伝わってきます。更にドラマの中で「ブラシュアップライフ」を出してきて、いろいろツッコような打ち合わせがメタな感じで、さすがバカリズムさんというところでしょうか。今回のメインは玲奈の不倫阻止ですが、結局は力技になってしまうところが笑えます。未来を知っていたところで、前出の打ち合せで出ていたようなスマートかつチートな対応なんて、結局はできないというのは、まさに真理のような気がします。3回目だろうとやっているのは同じ人間だからね。そういう小さな皮肉もバカリさんらしい。

一度目は市役所の職員、二度目は薬剤師で三度目はテレビ局員、こうやって見ていると学生時代に勉強することや進路を真面目に考えることってすごく大事なんだな。徳を積むために三度人生をやり直し早90年、つくづく麻美ってバイタリティあるなーと感心。そこまで嫌なことがなかった人生とも言えますね。平凡でもそこそこ幸せな毎日だから繰り返せるのかもしれません。でもこれだけ人に害がない人生を送り、プラス不倫や冤罪を未然に防ぎながらも人間には生まれ変われないとしたら人間に生まれ変わるのは無理ゲーだと思う。

3度目の人生はテレビ局のAPですか。個人的には2度目と同じ薬剤師でいいだろうと思いましたが、テレビ局は脚本のバカリズムさんにとってはよく知った世界であるせいか、ディテールがしっかり描かれていて過去2回よりもリアルさが増しています。元カレはやっぱり彼女と一緒だと大物にはならない運命のようです。まあ人が人に及ぼせる影響なんてそんな程度だという気もします。とりあえず先生の痴漢冤罪は逃れたし、出来る範囲の徳を積むしかない。問題は死にやすい30代にもうすぐ突入ということでしょう。なんとなく4度目もありそうですけどね。

人生あっちがうまくいけばこっちが上手くいかず面白いもんだなと思いながら見ています。それにしても自分がそこにいないと恋バナに盛り上がる元同僚たちの会話や、自分と付き合わなかったら億万長者になっている元彼など思わず苦笑いしてしまうようなエピソードを入れてくるのがバカリズムさんだなと思います。不倫に何かと縁があるレナちゃんとか二度生きても30代で死んでしまう麻美など大きな括りの運命に縛られているのもなんとなく真実かもしれませんね。

まさかの3回目に突入です。今度はブリか。何かブリよりはオオアリクイの方がよかった気がするんだけど。それにしても安藤さん、夏帆さん、木南さんという演技派女優陣に、今回はプラス黒木華さんが加わって、何とも豪華な女子会でした。芝居は文句なく素晴らしくて、笑えたし、見ごたえがありました。それにしても1回目に事故にあったコンビニ前で、意味ありげに彼女たちを見ていた女は何者なのでしょう？いずれにせよ3度目の人生。今度はどう生きるのか、楽しみです。

バカリズムさんはどうしてこんなに女の子のことを知っているのだろう。大人の女性だけじゃなくて小さい頃から育つ過程に体験することがことごとく当たっている。お気に入りシールを交換する気持ちとかどこで見られていたのだろうと疑うレベル、本当にすごい。そして成人式の後の集まりは下は洋服なのに髪型は和装のまんまとか芸が細かい！！ふくちゃんに歌手を諦めさせるか悩むところはその後の人生を思ってやめたところがエモい、失敗なしの人生もいいけれど失敗したからある人生もあるんだなとしみじみしてしまった。

面白いです。やり直しの人生で劇的にではなく、ちょこちょこ生き方を変えるけど、まあ普通の人ならこの程度の変化になるんだろうなと思う。何から何まで変えまくるのは中二病っぽいし。特にミュージシャンを目指す幼なじみへの忠告を躊躇したのは正解です。本人が好きで目指す未来だし、どうあれあえて違える必要はない。それは徳を積んだことにもならないと思います。一方で先生の冤罪を晴らしたことについては、多分徳を積んだことになるのでしょう。確かにうざい先生だけど、裁かれるような罪はないのだから。それにしても安藤さん、夏帆さん、木南さんの3人組が本当に自然で見事な演技力です。

安藤さくらさんと夏帆さん木南晴夏さん３人の会話がものすごく面白くて見入ってしまったけど、バカリズムさん特有のこだわりが強いセリフが次々出てくるところは少しだけ見ていて疲れるなーと思ってしまった。膨大なセリフの中に生まれ直しの人生に必要なことがたくさん入っているから仕方なかったのかな？でもその伏線がこれから全部回収されるのかと思うとワクワクする。人生何回目？って言葉があるけどそれを地で行くドラマ。芸達者な役者さん揃いで楽しみだ。

何気ない三人の会話が前フリになっていて、ちゃんとオチをつけるあたりや、転生先がグアテマラのオオアリクイだというあたりが、バカリズムさんらしい脚本だなと感じます。まあオオアリクイよりは、一度経験しているし、人生のやり直しを選びますよねえ。それにしても女性三人の姦しい会話ですが、ごくごく自然でリズムもよく、ただの会話なのに飽きさせないところなどは、安藤さん、木南さん、夏帆さんの芝居のうまさだと思います。麻美はやり直しで友だちのパパの不倫を防いだけど、「徳を積む」という意味はそういうことなのでしょうかね(笑)でもまあこれで少なくともオオアリクイからオオナマケモノくらいには変われたかもしれません。とにかく面白いです。