警部補ダイマジン

何か貫禄感じません。格好つけてる感じが強いし、好みもあるのかもしれませんが、演技が
鼻につきます。演技が同じです。

表情ひとつ変えずに占部を銃殺するラスボスらしい迫力と存在感、そのあとのグダグダしたちょっと情けない姿、どちらも違和感なく魅せてくれるところがさすがだなと思いました。七夕に股間を蹴られるシーンや、構えた銃がモデルガンだと分かった時のポカンとした表情、蹴りの構えをする七夕に怯える姿など、コミカル寄りな芝居でも百鬼のこれまでのキャラをちゃんと保っているところも良かったです。

平安にも協力的で情報を逐一流してくれるし、怪我のお見舞いにも頻繁に訪れて親身に接しているし、すごく頼もしい存在だけど、たまに見せる意味ありげな表情や会話の間が「味方じゃなくて実は敵なのか？」とどちらとも取れそうな空気を醸し出しているのが上手いなと思います。平安との会話も、気心知れた遠慮の無さや距離の近さがありつつ、互いに腹の探り合いをしているような緊張感がちょいちょいチラつくところが見応えがあって良いと思います。

市川との格闘シーン、キレのある動きで迫力があり格好良かったです。狭い病室の中で、可能な限り平安を市川から遠ざけて前に立ちはだかる姿も、絶対に平安を守るという気迫が感じられて頼もしかったし、自分の情報が原因で平安が刺されてしまったことに責任を感じている気持ちも伝わってきて、百鬼の義理堅さが感じられたのも良かったです。

口調も荒く、どこか飄々としていて掴みどころが無い感じだけど、警察の忖度に嫌悪感を示したり、うんざりした表情をしたり、古臭い縦社会に囚われない正義感の強さが伝わってくるところが良かったです。平安に「俺を試した？」と怒りもせず豪快に笑い飛ばす姿も、百鬼の器の大きさが感じられて良かったと思います。