おかえりモネ

最後にヨレヨレにくたびれた感じで浜辺に現れた先生の姿に、今現在の私たちが医療従事者にかけている負担を思った。久しぶりの太陽だという言葉にその過酷さを思った。モネを見つめ抱きしめる先生の目が少しうるんでいるように見えて、先生ですらこの日が来たことに感動できるほどの状況を乗り越えてきたのだと思った。短いシーンだったけれど、今の時代のこと、きっと来る・来て欲しい未来のこと入れてくれて、そしてそれを演じきってくれて感謝です。まだ余韻に浸っています。

弱音を吐くモネちゃんに「自分でやると決めたんでしょう？」って言うセリフはすごく難しかったと思う。言い方ひとつで冷たい印象になるし、喧嘩売ってるの？ってなっちゃうから。だけどその言葉さえも優しく聞こえるのはほんとにすごいなと思った。

先生の方がずっと年上のはずなのに、スマホを持って腰を折って、頭を下げながら「助けてください」というあたりが、本当に菅波先生らしくて。小動物感いっぱいながら嬉しそうだったり表情豊かで思わずテレビの前で応援してしまう。

今日の電話のシーンみたいなことがあると、別れなくて良かった先生がいてくれてよかったと思うよね。モネちゃんの精神安定剤。その声を聞くとこちらまで落ち着いてくる。見えてないのに全部お見通しの先生。最初の人見知りから先生も少しずつ成長しているのが分かって頼もしい。

東京の大学病院勤務の話もモネちゃんともっと一緒にいられると思って嬉しい気持ちもあったはず。プロポーズしてあと一息って時に、モネちゃんは気仙沼に帰るという‥。普通もっと落胆したりしないかな。気仙沼と東京ってだいぶ遠いよ？なんかあっさりしてるな。好青年すぎて面白くないんだよなー。

いつも冷静沈着で理屈っぽい先生が、そういうの取っ払って感情で物を言い出した時の変わりっぷりに少し驚いたけれど、それでもいつものあたたかく優しい先生の雰囲気はそのままで熱くて、余計に素敵に見えた。

先生が訪問診療で自分の力の足らなさや悔しさを抱えて、それを頼る先がすっかりモネなのだと流れた時間を思った。寝ていることをしっていて、10分前に起こす。思っていることを遠慮なく言ってくるのを、まるで子供のような顔をして聞いている先生。安心が見て取れた。東京へ行きます！何だろう。ドキドキする。

モネもそうだけどこの人も暗い雰囲気が朝ドラにあってない

なんかいい。

いつもはもじもじしてモネちゃんと同い年なの？ってくらいの時もあるけど、今日りょーちんの話も嫉妬とかそういうレベルじゃないって言ったのはカッコよかったな。おー言ったねーって感じ。その後のどうしたの？にやられた！！一気に出してきた大人感（笑）クラクラした。

もじもじしているところ、少し緊張している感じが可愛くて、一生懸命話して「以上です」で笑ってしまった。とっても先生らしい。「どうしたの？」は本当に優しい顔で。先生の顔つきが本当に少しずつ少しずつ柔らかくなっていて素敵になってく。

菅波先生ってモネちゃんと年齢はどのくらい違うんだろうか。もじもじしちゃう時は上目遣いになっちゃってあざとかわいいんだよね。でも手も握ることなく2年半は長すぎる。早く捕まえないとりょーちんがかっさらっちゃうよ。

「今週お暇ですか？」とモネに電話で聞かれ、嬉しそうな顔をしながら「やっぱりくそ度胸ありますね」とつぶやく菅波先生をみてニヤニヤ。モネの中継キャスターデビューを見ている目は少し怖くて、自分のことのように緊張しているのがわかって、ぶっ倒れたところでキュン！です。

モネちゃんに触れようとしたところを見られて固まって、さらにそれがお父さんだとわかってオドオドして。耕治父さんからの圧に屈して牡蠣を食べた後のびっくりしたような表情がとても印象的で。その後は少し肩の力が抜けたように感じた。少し踏み出すのかな？耕治父さんからの圧を力に変えたような気がする。

訪問診療先で、患者に寄り添って文字通り「手当て」をしている時の菅波先生は穏やかな顔をしていて。少しずつ鎧のような壁のようなものが剥がれてきているのがわかって。少なからずモネちゃんの影響を受けているのだなと感じる。登米のみんなにからかわれている時の対応も変わってきたなと。その少しずつの変化をすごく上手く表現していると思う。

森林組合の人たちに見られながら電話している時の少しはにかんだ顔が可愛くて。でも、モネちゃんが「あなたのおかげ」を言い出した時の少し困ったような、それでいて何かを覚悟したような顔。何かあるとは思っていたけれど「突っ走って人生を奪った」とは！そこまでとは思っていなかった。静かに、でも段々と口調と感情が離れていくのが見えて。見ていて恐ろしくつらい時間だった。

2人はむすばれる？

表情が表に出ない、いつも冷静な菅波先生ですが、モネちゃんが合格とわかった時の嬉しそうな顔と、診療所に戻ってからの一人でいる時間の表情とか行動とかが今までにない菅波先生で。あんなに嬉しかったんだと、あまりの差に驚くのと、こちらまで嬉しくなりました。

百音の素朴な疑問や、自分でもよくわからない感情を、根気よく論理的に解説してくれる、頭の良い菅波先生。気象の勉強を見るようになって、段々と百音に好意を持つようになったのかな。いや、妹のように思っているのかな、どうだろう？あんな風に自分の生きる道について、考えの道筋をきちんとつけてくれたら、菅波先生のこと好きになっちゃうなぁ。

彼の芝居を見て、いい役者だと思ったのはその滑舌の良さでした。セリフが明瞭で聞きやすいのです。百音に気象について教える時、説明がとても分かりやすいのは説明文のセリフだけでなく彼の語り方もあるのでしょう。その上表情の作り方も上手。柔らかい笑顔には癒されます。魅力あふれる役者さんです。

モネちゃんが仙台に通うようになってからも夜の勉強会を続けていて、どれだけ親切なのだと感心してしまう。モネちゃんのことが気になって気になって仕方がないのだろう。モネちゃんが菅波先生にホワイトボードを使って説明するシーンは、ちょっと感慨深いものもあった。が、先生のあの反応は先生のプライドなのだろう。菅波先生は医者であって気象予報士ではないのだから、当然あのようになっていくし、そうでないと合格できないと思うのだけれど、受け入れられないようで慌てて参考書を読もうとするところが可愛くておかしかった。

始めのうちは、百音に対して嫌味ばかり言ってる嫌な人なのかなと思ったけど、菅波先生らしい言い方で、百音のためになることを教えていて、愛情表現が一周してたのかなと今なら思える。頭が良くて百音の思考を先回りしてしまうために、二人の仲が上手く行ったり行かなかったり。百音が東京へ行くのを後押ししてしまって良いのかな？

モネちゃんに対して大きな声を出した。でも激昂しているとかそういう感じではなく、珍しく少し熱くなった、そんな感じ。菅波先生はあまり感情を表に出さない。というか、出ているのだけれど、とても控えめだ。振り返って頭をかきむしる姿が、菅波先生の優等生さを物語っているようで。モネちゃんの手前、少し背伸びをしているようにも見えるし、とても気にしているのがわかる。本当に良い人だなあと思う。

最初のうちは百音にズケズケ言って嫌なカンジの先生だなと思っていたけど、上手くいかないことがあったら新しい知識を入れることで乗り越えてきた、ちょっと人付き合いが苦手だけど、繊細な人なのかもしれない。空の勉強なら根気よく教えてくれて優しいのは、人への接し方がわからないだけかも。森林組合の診療所での仕事や、百音と付き合っていくことで、人として大きく成長していきそう。

ただただツンツンしている自分にも他人にも厳しい人なのかと思っていたら、ただ単に不器用なだけで、回を追うごとに菅波先生の良さが少しずつにじみ出てきています。このじんわり感が先生そのものの他者への距離感のような気がして、だんだん気になる存在になっています。モネちゃんへの天気の説明もものすごく丁寧でわかりやすくて、私も教えて欲しいくらいです。