おっさんずラブ-リターンズ-

最終回でも安定の歌声の小ささで笑ってしまいました。テーブル越しだから画面から遠いし、ただでさえ歌声小さいのに、ちずたちの声でさらに搔き消されてるし、扱いが雑なところも児嶋さんならではって感じで面白かったです。コミカルな部分と、家族思いで懐が深く優しい一面のギャップも素敵でした。

旅行を切り上げて病院に直行したり、入院したことを黙っていたちずを叱ったり、鉄平の家族思いで愛情深い性格が垣間見れたのが良かったです。家族なんだから支え合うのは当たり前って姿勢がブレないのも素敵。舞香の「６人で家族なんだから」という言葉に力強く「そうだぞ」と答えるシーンも、頼もしくて心強くて格好良かったです。

マリッジブルーの春田を励ますシーン、自分の経験をもとに話しているからか、一言一言に説得力が感じられるところが良かった。「自然と二人だけの価値観が生まれてくる」「元気だせ」と、いつものサラっとした口調で、押しつけがましさや説教臭さがないところも鉄平の人柄の良さが滲み出ていてとても良かったと思います。

「お尻ブルース」なんてしょうもない歌を真剣に弾き語りする姿がシュールで面白かったです。春田にも言われてたけど、歌うときだけ気取った抑えめのトーンになる名歌手気取りなところや、無駄にフルコーラス歌っちゃうところなど、ツッコミどころ満載な姿も鉄平っぽい。出番は少なめだけど「爪痕残してやろう」みたいな変な気負いがなくて自然体なところも好感が持てるし、ほんの数秒の登場シーンでもしっかり存在感とインパクトを残しているところもさすがです。

せっかく出した新メニューを「キモイ」の一言でバッサリ斬り捨てられてるのが鉄平らしい。ツッコまれた時やイジられた時の表情も、ほぼ素では？ってくらいバラエティで見かける児嶋さんご本人のものだけど、アドリブのような生っぽいやりとりを楽しむこのドラマに合っていて好き。奥さんの秘密が気になり過ぎてオロオロしたり、動揺し過ぎて作曲し始めちゃったり、短い出番だけど毎回ちゃんと存在感も個性もあって印象に残るところも良いと思います。

演技っていうより、児嶋さんご本人がイジられてるって感じだけど、俳優さんたちの中に混じっていても違和感がないし、台詞も佇まいも自然で春田やちずとのテンポの良いやりとりも面白くて、相変わらず良い味出してました。他の濃いメインキャストとはまた違った空気感があって、良いスパイスになっていると思います。