女神[テミス]の教室～リーガル青春白書～

依頼人の力になりたいけど、若いからという理由で頼ってもらえなかったり、大量の案件に追われて思うようにこなせなかったり、理想とは程遠い現実にもどかしさや悔しさを募らせている姿が印象的でした。それでも腐らず、「経験豊富な先輩なら話を聞いてもらえる」と上司に頭を下げて依頼人の話を聞いてもらえるよう頼むところが、粘り強くて人一倍「優先すべきは依頼人」という気持ちの強い水沢らしさが感じられて格好良かったです。

風見に伝えたいことがあると、柊木に面会を頼むシーン、引き締まった表情と緊張感のある声が生半可な気持ちで関わっているのではないという強い覚悟と責任感を感じさせました。司法でどう被害者を守り救済するのか、落ち着いた口調で具体的に示す姿も法律家らしく頼もしかったです。桐矢にスパルタ指導する照井を「メシア照井」と揶揄うシーンも、仲間との距離の縮まりが感じられてほっこりしました。

「罪を犯す人にも理由があるから加害者の弁護もやりたい」とはっきりと口にする姿が格好良かったです。「こういう弁護士になりたい」という明確な目標を持ち、それを仲間の前で宣言するところが水沢の成長を感じさせてとても頼もしかったです。期末テストのことを考えて胃が痛そうな姿もクールな見た目とギャップがあって親近感が湧きました。

数字ゲームの最中、照井と気さくに喋る姿がすごく新鮮でした。空気感が和やかで笑顔も見えて、最初はあんなギスギスしてたのになあって二人の内面の成長が感じられて感慨深かったです。見かけたメニューの値段に「高っ」と目を見張る姿も、お金にシビアな水沢らしさがあって良かったです。

ファミレスで値段と睨めっこしてメニューがなかなか決められない姿や、「980円」って呟きながらしみじみ美味しそうにハンバーグを食べる姿など、チャーミングな一面が垣間見れたのが新鮮で良かった。桐矢のために出来ることを一生懸命考えて行動する仲間思いで熱い姿も格好良かったし、ロースクールの学習面だけでなく、人間的にも1話からグッと大きく成長している姿が見られたのも良かったと思います。

柊木が30人分の答案をチェックしていることに一番に気が付くところが、水沢の鋭さや観察力の高さを感じさせました。柊木に赤入れされた答案を大切そうに見つめる眼差しや、誉め言葉にはにかむような表情も、照れくささや成長を認められた嬉しさが伝わってきてとても良かったです。酔っぱらうとちょっと口が悪いところや、真中・桐矢と乾杯をして気合を入れ直すシーンは、水沢の素の部分や二人との距離の縮まりが感じられてほっこりしました。

「反省してるけど、Xさんの意志が弱くて盗撮がやめられないのでは？」と皆と違う視点から捉えるところが水沢らしくて良かった。毎回、皆が見逃すような資料の細かな点に着目したり、あらゆる可能性を吟味したり、地道で丁寧な考察が出来るところが水沢の長所で、周りにも良い影響を及ぼしていると思います。真中たちと事案について対等に意見を交わす自信に満ちた姿は最初の頃とは別人のようで、回を追うごとにどんどん成長していく姿は見ていて応援したくなります。

弱いものに寄り添う時肩入れしすぎなところは水澤自身に重なるところがあるのかなとまだまだ知らないバックボーンがあるようで興味が惹かれます。その思い入れの強さがやりこめてやりたいと目つきが強くなるのが怖いです。その考えが解かれた時の表情が素晴らしいです。

Aさんと遺された家族にひたすら寄り添って模擬裁判の準備を進める姿、本番での隙のない追及、初回の模擬裁判とは別人のような成長っぷりに胸が熱くなりました。真中相手でも慰謝料を絶対に譲らない姿勢も頼もしかった。裁判後、自分なら和解なんて考えもしなかったと、自分の至らなかった面、相手の優れた面をしっかり認めて、真中と本音をさらけ出し合って仲直りする姿もグッときました。

自信なさげな天野を優しく励ましたり、実務演習でもはっきりと自分の考えを主張出来るようになったし、雰囲気が以前より柔らかく穏やかなものに変わって、前回のゴタゴタを乗り越えて一皮剥けたことが伝わってきました。桐矢に天野との関係を問われた時の「黙秘権を行使します」っていう悪戯っ子のような表情も、コミュニケーションを楽しむ心の余裕が感じられて良かったです。

最初は口数も少なく、俯きがちでとっつきにくい感じだったけど、柊木の言葉や桐矢たちとのやりとりに影響を受けて徐々に表情がすっきり晴れやかに変わっていく姿が良かった。真中相手でもはっきりと自分の見解を話せるようになったし、目にも力が宿って意志の強さを感じさせて、なぜ弁護士になりたいのかという目的を再認識して迷いが晴れたことが感じられました。演技はまだまだで台詞が聞き取りにくいこともあるけど、一生懸命演じる姿が水沢と重なって、応援したくなります。