TOKYO MER～走る緊急救命室～

個人的にしっくりこない

オペの時と喜多見たちと接するときの顔や声のトーンが違うのが仕事とプライベートをしっかりわけているようでとてもよかった。
素を知ってる喜多見に感情を爆発させて、これではだめなんだと深呼吸をして冷静に言葉を返した姿は離婚した夫婦の雰囲気を感じました。

どんな役もこなしてしまう…凄い！

今回の高輪先生役、最高でした！　こういう役はご本人もおっしゃっているように初めて見ましたが、
今までの役柄とは全く異なる、見たことのない新しい里依紗さんで、しかもそれを自然に見事に演じ切っていらして、本当に素晴らしかったです。落ち着いた、信頼のできる、有能なドクターにしか見えませんでした。
今まで派手な甘えるタイプの役柄も多く、そういうときの里依紗さんはちょっと苦手でしたが･･･、その演技の幅に、あらためて素晴らしい役者さんだなあと驚きました。今後も、このような役柄も楽しみにしています。喜多見先生とのグータッチ、最高に好きなシーンです！

失意の喜多見に喝を入れる時の静かに諭すような口調や、自分のせいで涼香が亡くなったと嘆く喜多見に「あなたのせいかもしれない」とはっきりと口にするかなり踏み込んだ接し方が、元夫婦らしい遠慮のなさを感じさせました。MERの仲間とはまた違った、家族のような距離の近さで悲しみも苦しみもドンと受け止めて導こうとする姿にグッときました。強くて温かくて面倒見も良くて、とても素敵な大人の女性をナチュラルに魅力的に演じていたと思います。

うじうじした女の役の時はなぜ配役されたの? って思うけど、こういうキャリアウーマンで頭が切れるクールな役は合っていると思う。

涼香が亡くなったことを知って泣き崩れるシーン、丸まった背中や弱々しい足取り、声をあげて座り込んで涙を流す姿がショックの大きさや悲しみの深さを感じさせて見ているこちらまで胸が痛くなりました。離婚後も涼香とは仲が良かったようだし、あの短い場面だけでも実の妹のようにずっと可愛がってきたんだろうなと愛情の深さが伝わってきたのも良かったと思います。

医者は万能じゃない。細い腕で必死に命に向き合っているのが伝わる。どんなに手を尽くしたって死んでしまうこともある。医者って大変な職業だよね。同業者だから分かる苦しみ、北見先生と深いところで繋がってるんだろうな。

ツンとした顔してるからこういう外科医とかも似合っちゃうんだろうね。元奥さんで同じ病院で働く同僚っていう微妙な立ち位置も上手に演じている。寝ている北見先生にそっとしたグータッチの拳の小ささにドキッとしてしまった（笑）

オペを続けるか決断に迷ったり、患者の両親に事情を説明した後に1人で頭を抱えて辛そうに涙を堪えたり、凄腕なんだけど悩んで葛藤して、弱さも見せてくれるところが人間味があって良いですね。冷静でテキパキとスピーディーなオペシーンも高輪先生の技術の高さが伝わって格好良かったです。寝ている喜多見先生にグータッチする時の穏やかな笑顔も良かったです。

配役を見た時、正直なところ医師というインテリっぽさはあまり感じないなと思っていましたが、オペのシーンでは医師としての責任感と、一個人としての強い思いとの、葛藤に足掻きながらも、それを両立させようとする強さを感じさせる演技を見せてくれました。医療ドラマというより、ヒューマンドラマなので、医師っぽく見えることよりも、高輪という人間がよくわかることが大事なのでしょう。そう考えれば彼女の演技は満点だと思います。

元気のない弦巻を気遣って相談に乗ってあげたり、「自分を見返してやれば？」と背中を押したり、喜多見に直接意見しに行ったり、面倒見が良くて頼もしい先輩ぶりが格好良かったです。喜多見と話す時に微妙に目を合わせない感じや、よそよそしい話し方があんまり良い別れ方じゃなかったのかなと2人の訳ありな過去を彷彿とさせるところも良かったと思います。