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大五郎が捕まった時の激しい動揺っぷりや、釈放された時の心底ホッとしたような泣き顔、涙を流しながら大五郎の描いた絵を愛しげに見つめる優しい表情、普段の血の気が多く威勢の良い姿から想像つかない、温かい母の愛に溢れる姿がとても良かったです。虎松やこころはもちろん、主要キャスト皆と関りがあって和気藹々と盛り上がる姿を毎回目にしていて存在感もあったので、いなくなってしまった実感が全然湧きません。大五郎の描いたプレゼントの絵、見て欲しかったなって切なくて胸が痛いです。

まつりが殺されてしまったのには驚きました。柄は悪いけど、働き者で、子ども思いで、分け隔てない感じが良いキャラクターでした。最愛の息子とこんな形で別れることになり、元気者だったからこそ喪失感があります。ウイカさんの芝居を見るのはこの役で3度目ですが、舞台や音楽活動などいろいろな経験を積んでいるからなのか、しっかりとキャラクターを表現できていると思うし、表現力も高いなと感じます。元々、存在感があるので、面白い女優として期待しています。

こころの不安な気持ちを聞いた直後、虎松の胸ぐらを掴んで「優しゅうしてやらなあかんで」と軽めに凄むシーンが良かった。こころとの会話には一切触れず、出しゃばって虎松を追求することもなく、でもしっかりと釘を刺してこころのために動く姿がめっちゃ信頼出来るし、まつりの姉御肌な一面が感じられて格好良かったです。

虎松の上半身に目が釘付けになってるシーン、面白かったです。台詞はないんだけどニヤけた顔や見開いた目など、表情の変化だけでまつりの言いたいことが伝わってきたのが良かったし、着替えを取りに行く時の慌てた足取りやドカンドカンあちこちに体ぶつけて去っていく姿も、まつりの動揺っぷりが感じられて良かったと思います。

居酒屋に入ってきたこころを嬉しそうに「こころ～」と出迎える姿が、二人の仲の良さや虎松の交友関係にこころが馴染んでいる様子が伝わってきて良かったと思います。威勢の良い関西弁も仲間うちのほのぼのしたやりとりの良いアクセントになっているし、肝の据わった堂々とした立ち居振る舞いも、マイルドヤンキーの息子を抱えるシングルマザーらしい逞しさを感じさせて良かったです。