私の夫は冷凍庫に眠っている

終始怪しいところがあり、最後までミステリアスな雰囲気だったなと思いました。夏奈さんのことをどうして過去のことも含めて詳しく知っているのか謎でした。小説家という仕事というのも彼女の怪しさに合っていました。斉藤さんもはまり役だと思いました。

奏と対峙するシーンでも恐れることも動じることもなく、余裕な雰囲気がすごく孔雀らしかったです。「こういう人だよ」と説明するのが難しい色んな面を持った人だけど、何をしてもキャラクターに一貫性を感じられるところがさすがです。生きているのが奏だって見抜いちゃうし、彼の心境の変化まで分かってしまうお見通しぶりのご都合主義な展開でも「孔雀なら見抜きそう」っていう説得力があるおかげで無理やり感が少し薄くなったところも良かったと思います。

亮が刺された時の冷静な対応、格好良かったです。何が起きても落ち着いていられるメンタルの強さもすごいし口の堅い女医の知り合いもいて占いまで出来ちゃう、一体何者なんだって感じだけど「この人なら何でもありだな」と納得してしまうような、達観した感じや貫録があるところも良いですね。斉藤さんの持つ美しくてミステリアスな雰囲気がドラマの世界観にハマっていると思います。

亮が怪しいと睨んで、親しみ深く近寄ったかと思ったら、カマをかけながら鋭く切り込んでいく孔雀先生、とても美しくて、ほぼ一人芝居のようなシーンにひきこまれ、見応えがありました！「あの子の人生を見守るのが役目」とは？夏奈との関係性がすごく気になります。

私がイメージしていた孔雀そのもので、斉藤由貴さんが演じてくれて大正解だと思いました。
喋り方や雰囲気がミステリアスで、少しの出演でもインパクトがあります。意外と重要人物なのでは？と思わせる演技力が良いです。

亮にサラっとカマをかけたり、亮が夏奈を本当に好きになったと気付いたり、頭の回転が速くて鋭いところが作家らしい観察眼を感じさせました。亮の正体に迫る時も、得体の知れない人物と暗い部屋で二人っきりなのに全く動じず余裕すら感じさせて、酸いも甘いも噛み分けた豊富な人生経験を彷彿とさせたところも良かったです。ティーカップをクルっと回転させる時の手つきや、取っ手に添える手の形など、細かな仕草がしなやかで色気を感じさせるところも孔雀の妖しい雰囲気に合っていて良いと思います。

勘が鋭そうで他人の機微にも敏感で、この人の前では下手に振る舞えないなという雰囲気があるところが良いですね。衣装もメイクも結構派手で奇抜だけど、ちゃんと似合っていてキャラクターに合っているところもさすが。ケーキを選ぶ時に「あたしはね、ピンクなの」って甘えたように言うところも少女みたいに可愛らしかったです。何を考えているか分からない怖さとチャーミングさが混同する存在感のある演技を見せていると思います。

全てを見透かされそうなミステリアスな雰囲気がとても良かったです。ただの人当たりの良いご近所さんではなく、夏奈のちょっとした変化も敏感に感じとる鋭さや、心の中では何を考えているか分からない曲者感もあってキャラクターとして面白いし、さすがの存在感を示していると思います。独特の色気があるところもドラマの妖しい空気感に合っていて良いですね。

噂話が大好きな詮索オバサン的な隣人・孔雀さん。でも夏奈のことを学生時代から知ってるみたいで、わりと物語のキーマンになるのかも。しかもオバサンというより、美しいミステリー作家さん。夏奈的に亮をあまり近づけたくないのは、女の嫉妬もあるのかも？！