もみ消して冬 ～わが家の問題なかったことに～

基本的にこのドラマはキャラクターがみんな濃くて、普通の女子警官では埋もれてしまうように思うのですが、普通のようで普通じゃない感じをよく表していたと思います。
前半は主人公が憧れる部下を可愛く、後半は主人公を振り回す小悪魔な彼女を見事に演じられていたのではないでしょうか。初めて見たときは、「この子が主人公の憧れの彼女なのか？」とインパクトが弱かったのに、最後には完全に中心人物になっていたように感じました。その存在感は出演者全員のキャラクターが強い中でもとても魅力に感じました。

山田涼介とダンスをするシーンがありましたが、両方ともへたくそだからなのか、あまりにぎこちなく、その点はよいとはいえなかったですが、今時の、ありがちな、ちゃっかり、したたかな、しかも、どこか憎めないかわいらしさも持っている若い女性をうまく演じていたと思います。

見た目は華奢なのに性格はマッチョで積極的な女性警察官を卒なく演じていて良かった。主人公の家にお邪魔して家族役の実力派の俳優たちとのやり取りは、年齢がまだ19歳なのになかなかの奮闘だったと思いました。最終回で刑期を終えて戻ってくる主人公を待っているけなげなところが意外だったけどかわいと思えたのでよかったです。

今どきの女の子、というイメージ。主人公の秀作とその兄博文の間で揺れ動く恋する女の子を見事に演じていると思います。自分の本能で動いているというイメージをもあれば、実は男たちを手のひらで転がす悪女にも見えなくもない。しかし、それでも嫌味っぽくなく、女の私もキュンキュンしました。

純情で素直そうな感じがしながら小悪魔的な要素もあり強く逞しい女性を演じている姿が彼女のきりっとした凛々しい雰囲気にぴったりだと思いました。
このドラマで初めて見て２０代半ばぐらいかなと思っていたのですがまだ１９歳と知りびっくりしました。
ドラマ内で見せる落ち着きやどっしりとした感じはとても１０代に思えなかったので。

よくいえば若いのにしっかりしている、悪くいえばあざとい。好意を持っている兄の方に振られそうになると瞬時に弟の方に行くなんてよく気持ちが切り替えられるものです。思わせぶりなのも身につけているなんて詐欺師の要素ありすぎてもし身近にいたら関わり合いたくないです。

個人的には、恒松さんは可愛くもしっかりしたイメージがありました。
もちろん、このドラマでも、可愛さは感じています。
しかし、それと同時に、このドラマの役柄が、危険というか小悪魔というか、あまりイメージの無い雰囲気だったので、そんな役柄をすんなり演じてしまえているところに驚きを感じました。