わろてんか

なんだかわざとらしい演技感が鼻に付きました。ドラマの内容に感動している時も、彼女の演技でテンションが下がる場面が何度もありました。
世の中の評価がどうかはわからないけど、個人的にはキャスティングミスだと思います。

主人公の頑固な父親とおっとりしている母親の間で、スパイスのきかした祖母役を、見事に務めたと思います。彼女も大ベテランの域に入ってきており、祖母役のような落ち着いた役が似合ってきたのだな、と思いました。

この方のお祖母さん役、上品で優しいだけかなと期待してませんでしたが、コミカルな演技も出来るのだと見直しました。高橋一生にキュンキュンしている感じは少女のようで可愛らしく、漫画の傘寿まり子を思い出しました。孫の恋路を応援して背中を押してあげる演技は、子育ての経験があるからこその愛情深さが出ていて、円熟味が増したなと思いました。

この方がいつ亡くなったのか、ということがドラマをみていても、あまりはっきりと描けていなかったように思いますが、いつまでも出ていてほしいと思うような素敵なおばあさんでした。一番心に残っているシーンは、自分のかんざしをてんに差し出そうとした場面です。おばあさんの深い愛情を知ることができました。竹下景子さんも、こういった役をされる年齢になられたんだな、ということを改めて感じました。

どんな役でも見事にこなす演技力はさすがにベテランに域だと思いました。
このドラマの中では、最初の方にしか登場しませんでしたが、当時の女性らしい人物像が良く表れていました。

子供や孫のことを心配しつつも、少しお茶目なところが、年配の女性ですが、とても可愛らしく思えました。

てんの祖母ハツは、最初は厳格な印象を持っていましたが、ある日てんのお見合い話があり、見合い相手だった伊能栞のことをはじめは気に入らないと言っていたのに対して、実際に見たらそのイケメンぶりに心を奪われて、ハツは後４０歳くらい若ければと年齢の割に色気とおちゃめな部分も兼ね備えており、可愛らしい女性だと思いました。あまり登場してこなかったのが少し残念でした。

演技と言うよりは、まるでコントやギャグのようなシチュエーションも難なくこして笑いを誘う。これまでにない新たな一面を見たようでとても新鮮。ベテランですが、出過ぎない程よい存在感で、見ていてとても心地良いです。