カムカムエヴリバディ

若い頃からあったけどイチコには人を落ち着かせるような雰囲気がある、それはお茶の先生ってこともあるだろうけど緊張しているるいちゃんには精神安定剤みたいなものだ。この人がそばにいれば大丈夫とさえ思う。はんなりとしながらキツイことをいう京都人っぽいところが好き。

一恵ちゃんに高校を卒業したら進学したいと言われたら遊ぶからダメだと言ったのを吹き出しそうに見ていたのは私だけじゃないだろう。なにをすました顔で言っているのだろう。でも親ってそういうもんなんだよね。さらっと言ってのけたベリーさんに笑わせてもらった。

大阪では流行りの服をなんでも着こなすベリーちゃんで、京都でははんなりとお茶を立てる一子さんだった。知れば知るほど知的で素敵なお嬢さん。育ちの良さが姿勢や指先から滲み出ちゃうのよね。トミーとどうなったのか気になるなー。

サッチモちゃんがかわいいのに地味だから、その分ベリーちゃんの華やかなファッションをとても楽しみにしています。レモンスカッシュみたいな爽やかなワンピースがよく似合ってました。遊んでるけれど馬鹿ではなくて聡明なお嬢さんって感じがいいですね。

ベリーちゃんのいい女度がどんどん上がっている。恋のライバルとしてるいちゃんに意地悪するのかと思っていたけど、ジョーの幸せを願って引くこともできる素敵な女性。るいちゃんのおでこの傷を見た時もそれについて一切触れずそっと流したところが良かった。なかなか肝が据わっているね。

ベリーは国文を専攻する女学生で、当時としてはかなり先端を行くファッションと感性を持っています。ただ問題はジョーに対する感情です。彼女の愛情はジョー自身に対してなのか、ジョーという時代の感性を持つ男性への憧れなのかよくわかりません。トミーの策略でジョーとるいの距離が近づいた時、トミーの車をぶんどって運転している表情は、どこか失恋というよりも納得させようとしている表情にも見えました。市川さんのそういう繊細な芝居がキャラクターに対する想像力をかきたてます。

つんとした表情がジャズ喫茶ってトランペッターの追っかけをしているとっぽい女の子にとてもよく似合ってます。短い髪にカチューシャも、ベリーって通称もよく似合ってる。るいちゃんにはない感覚を持っていそうでワクワクします。