ソロ活女子のススメ

石岡のプロポーズをばっさり切る遥を見て茫然としている姿が面白かったです。ジェネレーションギャップを感じてショックを受けてるようにも見えるし、遥の正論に納得してるようにも見えるし、色々思うところはあるだろうけど最終的に「良い時代になった」と受け入れるところが懐が深くて柔軟な彩子さんらしくて良かったと思います。部下を育てようとしてくれるし、変化をちゃんと見ているし、お母さんみたいに温かくてこんな上司の元で働ける恵たちが羨ましかったです。

恵の回想シーン、アニメになってましたが悩んでいる恵の背中を押してあげる彩子の姿が目に浮かぶようでした。毎回恵を気にかけ、部下の面倒見も良い上司の姿を見せてくれているので、数秒のアニメでも説得力があったのが良かったです。恵は彩子の言葉や気遣いにとても感謝しているようだけど、当の本人はそんなに気にしていない様子なのも良いですね。彩子にとって困っている人を助けたり気遣ってあげるのは特別なことではなくて当り前のことなんだなって人柄の良さが伝わってきました。

恵が「親の心子知らず」って言っていたけど、色々お騒がせな石岡を呆れつつも成長出来るよう見守っている姿はまさに母親のようで、包容力とドンと構えた頼もしさを感じさせる素敵な上司だなって思います。恵との大人の女性同士のテンポの良いやりとりも、本当に休憩中にちょっと世間話してるようなナチュラルな雰囲気があって好きです。

様子のおかしい恵に気付いて声をかけてあげたり、「嫌なら無理には聞かないけど」と無理強いはせず、でも相談されたらちゃんとレストランを紹介してあげて、「守秘義務があるから」と皆には言いふらさない。めちゃくちゃ信頼出来て頼りになる良い上司ですよね。それを押しつけがましさやお節介さを感じさせず、サラっと自然に見せているところが素敵でした。「いつもより怖い顔」ってサラっと毒吐くところも単なる良い人キャラに収まらない感じがあって良かったです。

石岡に説教するシーン、感情的にならないよう何とか言葉を選んで話している様子を見て「お疲れ様です」って労いたくなりました。イライラを必死で抑えているのがひきつった表情や早口気味の口調からビシビシ伝わってきて、管理職の苦労が窺えました。いつも恵のソロ活を羨ましがるのが分かる気がします。

ソロ活で絶好調な五月女さんと比べて、ラブホ女子会で気を使い過ぎて疲れちゃった黒田さん。わかります、その気持ち。いつでも五月女さんのソロ活の理解者で、ズカズカとソロ活のことを聞き出そうとする石岡くんから守ってくれる良き上司。五月女さんからソロ活の極意を教えてもらって、極上のソロ活で癒やされて欲しいなぁ。

ラブホテルの予約を入れるシーン、恵との気まずそうな雰囲気が面白かったです。ごまかすような笑顔が、別に後ろめたいことではないんだけど…っていう何とも言えない微妙な空気を際立たせていて良かったです。恵からの女子会のお誘いに喰い気味で乗るところも、日頃恵を羨ましがってる黒田らしさがよく出ていたし、よっぽど同級生との女子会が散々だったんだなって映像にはなくてもその悲惨な様子が目に浮かぶようで、ぜひ恵と一緒にラブホテル女子会をリベンジして楽しんでほしいなと思いました。

明るくてさっぱりしていて、石岡を窘める時も全然ネチっこさがないところが好きです。何でも気軽に相談出来そうな雰囲気があって、きっとこの会社も風通しがよくて働きやすいんだろうなって思えます。恵の過去を聞きたがる石岡を「また今度ね」とサラっとかわすところも、他人のことをむやみにベラベラ喋らない黒田の口の堅さが垣間見え、皆に信頼される良い上司なんだろうなと感じられたのも良かったです。

あっけらかんとしていて、それでいて明るさが押し付けがましくなく、五月女恵の理解者感が出ていた。やり手の上司！という雰囲気がすごい。こういう同僚がいたら気分良く仕事が出来て捗りそうだな、という感じがする。