おじさまと猫

神田と一緒にステージに立つシーン、「絶対に合わせるから」という言葉がとても心強くて頼もしかったです。生き生きとノリノリでギターを弾く姿も格好良くて、でも神田の演奏を目の当たりにして「うめえ～」と感動する姿は何だか可愛らしくて、登場人物の中で一番印象が変わったキャラクターだと思います。神田にこぶしを突き出して背中を押すシーンも、2人の良き友人・ライバル関係が伝わってきてグッときました。

さも当然のことという表情でビラ配りを手伝ってくれる姿に、神田との絆を感じて嬉しくなりました。「じゃんじゃん配りましょう」ともみじにデレてグイグイいく姿も普段のクールさとギャップがあって良かったです。森山に日比野奏だと気付かれた時のちょっと嬉しそうな、ビシっと気取った対応も有名ピアニストのプライドが感じられて良かったと思います。

神田の事情を知った時の目が潤んだ何ともいえない表情が印象的でした。事情も知らずに根に持っていたことを反省して後悔していることが伝わってきて、拗らせキャラだけど意外と素直で真っすぐな優しい人なんだなと感じられました。マリンちゃんの写真を神田に見せる時の嬉しそうなデレっとした笑顔も親バカ全開でほっこりしました。

こんなにでれてる平山さんを今まで見たことがあっただろうか！人もペットの前では無力だ（笑）ピアノ弾いたことあるのか知らないけど、タキシード着てピアノの前に座るとほんとにピアニストに見えるし役者さんってすごいよね。

神田と一緒にふくまるとマリンの写真を撮りまくって互いに見せ合う姿がすごく可愛くて微笑ましかったです。マリンにうさ耳をつけた時のデレデレっぷりや、「飼い主としてビシッといく」と決意した直後に誘惑に負けてご飯のおかわりをあげてしまったり、マリンを大切に想って溺愛する様子が、クールで真剣なステージでの姿とギャップがあって良いですね。初登場の頃よりも表情や纏う空気が穏やかになっていて、ふくまるやマリン、神田との出会いで日比野の内面にも良い変化が起きているのが伝わってくるところも良いと思います。

普段あまり笑わない分、マリンに見せる優しい笑顔が強く印象に残ります。神田にマリンがふくまるに似てると言われて「マリンの方が可愛い」と心の中で呟いたり、呼び慣れた名前の方が安心するだろうからと苦手な母にわざわざ電話をしてあげたり、早速親バカを発揮しているところも拗らせキャラとのギャップがあって親近感が湧きました。マリンとふくまるを両手に抱えてモフモフしている姿も可愛らしかったです。

ピアノに向き合いながら、神田に対する劣等感を抱きながら苦しそうに演じている姿に胸が痛くなりました。焦りと怒りの演技と、ペットショップでのちょっとコミカルなシーンが見どころでした。捨てられたペットが自分のようで、なぜか突き放せないシーンが切なくも、優しさが見えました。

ひどい母親に育てられた上にピアノ演奏のストレスもあって、日比野さんは性格にも問題のある大人なのかと思ったら、動物をちゃんと思い遣れる優しい人で一安心。ペットショップの可愛い店員さんに相好を崩す様子も、俗っぽくて良い感じ。

神田を敵視する常にピリピリモードの気難しい人かと思いきや、母親に「動物はものじゃない！」と怒ったり、佐藤にときめいて猫グッズを大量に買っちゃったり、神田に認識されてると分かると心の中で喜んだり、素直で人間味のあるキャラクターが意外性があって魅力的でした。神田をライバル視してるけど、いざ対面すると憧れの気持ちの方が強く出て態度が柔らかくなっちゃうところも神田の偉大さを改めて実感出来て良かったです。