アトムの童

隼人と話がしたくて繁雄から電話を奪い取っちゃうシーンが子供みたいで微笑ましかったです。いつも以上にニコニコ笑顔でテンション高くて、オリンピック種目に選ばれたことも、久々の隼人との電話も嬉しくて仕方なかったんだろうなと見ているこちらまで幸せな気持ちになれました。G３ズに加えられてるのも最初は不本意そうだったのに、最終回ではちゃっかりお揃いのTシャツ着てゲームに参加していて、最後まで大らかで明るいキャラクターでドラマを盛り上げていたと思います。

SAGASのゲーム作りを手伝って欲しいと頼みに来た那由他に「それ以上は聞きませんよ」と仏頂面で話を遮ったり、睨みつけたり、珍しく負の感情丸出しな姿が新鮮で、アトムへの愛と興津への強い憎しみが伝わってきました。手伝うことが決まった後は、グダグダ恨みを引きずらずにプロジェクトメンバーに笑顔で丁寧にアドバイスしていて、そういう大人な切り替えが出来るところも各務の人柄の良さや大らかさを感じさせて良かったです。

めちゃんこ良かった!!
「めちゃんこ」のセリフ良い

若い社員にアドバイスする時の丁寧で分かりやすい説明、「マジ尊敬です」と褒められた時の照れくさそうに謙遜する姿、少しのやりとりでも温厚で人当たりの良い性格が感じられるところが良いですね。おもちゃの製造を再開すると聞いた時の笑顔も、見ているこちらまで幸せな気持ちになれるような満面の笑みでとても良かった。各務さん、ほのぼの要因として毎回良い存在感を示しているし、彼がいることでアトムの家族のようなアットホームな雰囲気がより際立っていて、出番は多くないけどアトムに無くてはならない存在になっていると思います。

SAGASの作業着よりも、やっぱりキャップ被ってチェックシャツ羽織ったいつもの格好の方がしっくりくる。八重樫と2人、那由他たちの手伝いをする姿も本当に楽しそうで生き生きした良い顔していて、アトムが無くなってもSAGASで働いていても内面は以前と全然変わっていないんだなと嬉しくなりました。繁雄との久々の再会で「アトム臭～」と嬉しそうに繁雄にスリスリしたり匂いを嗅ぐ姿も、家族のような仲の良さが伝わってきてほっこりしました。

難しい専門用語を繁雄たちに説明したり、海外からの問い合わせメールに気付けるくらいPCを使いこなせるようになっていたり、要所で勉強の成果が見えるところが良いですね。自分に出来ることをしようという前向きで一生懸命な姿は見ていて応援したくなります。喜怒哀楽全て顔に出る素直さも好感が持てるし、感情丸出しでも他人を傷つけたり空気が悪くなることを口にしないので、見ていて嫌な気持ちにならないところも魅力だと思います。

ラマさんがおもちゃを眺めている様子を、緊張とワクワクが入り混じった表情で見守る姿が良かったです。「きっと気に入ってくれるはず」というアトムの玩具への自信とプライドが伝わってきました。八重樫が鵜飼を疑った時も、データが消えて外注するか揉めてる時も、決して誰かを悪く言ったりネガティブな言葉を口にしないところも心優しい各務らしさが感じられて良かったです。

完成間近のゲームを見て「めちゃんこ感動です」ってウルウルしたり、ドヤ顔でアウトゲームについて解説したり、プレゼンの特訓で石油王みたいな扮装を披露したり、登場するたびに色んな表情を見せてくれるのがチャーミングで良いですね。追い詰められてピンチで…って展開もハラハラして面白いけど、そればっかりだと疲れてしまうので、各務の放つほのぼのとした空気感は貴重だと思います。

那由他に「じーさんズ」と呼ばれてショックを受けて、いつまでもウダウダ言って引きずってる姿が面白かったです。皆がマイペースな那由他に文句を言う中、決してネガティブなことは口にせず「まあまあ」と穏やかに周りを宥めるところも各務の人の良さや優しさが感じられて良かったです。ピリつきそうな空気も一瞬で和ませる独特な存在感が良い味出してると思います。

演技がすごく上手いわけではないけど、個性的なルックスとほのぼのとした独特なキャラクターは唯一無二の存在だなと感じます。海の意見に納得したり社員を守るために買収を受け入れる姿勢を示したり、猛反対する八重樫とは違う柔軟さを見せて海と八重樫の激論シーンが重くなり過ぎないようにバランスを保っていたのも良かった。ほんわかおっとりした雰囲気がほどよく場面の緊張感を和らげてくれるところに魅力に感じます。