おちょやん

千代ちゃんへの決意表明は本当にしびれました。どうしても千代さんへ言っておきたかったという言葉は本当に力強くて。モデルであろう藤山寛美さんの活躍を知っているだけに余計に感慨深くて、感動してしまいました。モデルが大きくて演じるのは大変だっただろうけれど、春団治の舞台も本当に素敵で懐かしくて。寛治君の役がこの方で本当に良かったと思っています。

ずっと心のうちに抱えていたこと、一平に向けて吐き出せたのではないのかと思う。一平の逃げ癖をズバッと言ったあたりは、寛治君の中に少し千代ちゃんの姿も見えたように思えて。一平のことを尊敬していただろうし、それだけに千代ちゃんを傷つけたことを許せない気持ちを抱えていたようにも思えた。寛治君ならではのセリフだし、それを強い調子で引導を渡すと言い切った寛治君はまた一つ覚悟をし大きくなるのだと思えた。

寛治！！一平さんに行った場面、かっこよかった！！ニコニコしてるだけの坊やかと思ったらいつのまにかかっこいい男前になっちゃってさ。満州でフニャフニャしてる時はテルヲみたいになっちゃうかと心配したけど立派になってよかった。

千代ちゃんが出ていってしまったと分かった時の寛治君の背中がさみしそうで切なくて。きっと一平君にもいろいろ思うところはあったのだろうけれど新喜劇に居続けていて、千代のことを同じように大切に思っている仲間と、千代ちゃんのことを心配しながらも頑張っている感じが伝わってきた。

もうすっかり「まえだまえだ」とは違うんですね（古い！）
でも、元芸人だけあって話の『間』が上手いと思うし、ポロッとこぼれる涙とかタイミングが絶妙だなと思います。
千代ちゃんと年が近く見えてしまうのはご愛敬ですね(笑)

寛治君がいて良かった。家の前で待ってる姿を見ても、千代のことが心配でたまらない様子が見えて。もう子どもではないというけれど、千代のまぎれもない身内であり子どものような存在で。大好きな一平が大好きな千代をどうしようもなく傷つけて。そんな中、一平の服を順番に出してたたきつけている姿は、寛治君自身への苦しい感情をも吐き出しているようだった。

本当に寛治君が一緒に住んでいて良かった。寛治君は一平君のことも千代ちゃんのことも大好きで尊敬しているから、余計に間でオロオロしていて。岡福へ千代からの手紙を持っていった時の寛治君の差し出し方で、差し出すことが寛治君の本意でないことがよくわかって。それでも千代ちゃんの気持ちを大切にしている感じが出ていて。つらいな。

あの子供っぽい、いたずらっ子っぽい笑顔がほんとにかわいらしい。あんなんだったら人の子でもかわいがりたくなるよね。いいキャスティングだなと思います。千代ちゃんがどうしても童顔で幼くなってしまうからおうしろうくんくらいじゃないと釣り合わないんだよね。

本当に心から一平君と千代ちゃんのことを信頼していて尊敬している感じが出ていて、とても好きです。一平君が灯子さんの家から出てきた、二人ができていると言われてムキになって否定して喧嘩をしてしまう。一平君が頭を下げる段になって茫然としているさまが、本当にこの2人のことが好きで大切に思っていることが伝わってきてとても良かった。