女神[テミス]の教室～リーガル青春白書～

北川景子さんの演技は役柄によって当たり外れあるが、このキャラには合ってたと思う。

最初は柔らかすぎる表情に浮いているかな？と思っていましたが、その春風のようなふんわりとした優しさに生徒が触れてみんなの表情も柔らかく柔軟になってきたのが印象的でした。どう思う？みんなならどうする？と問いかけ生徒が答えを出すとすごく褒めてくれる。あんな風に褒められたら勉強頑張れるよね。

特別委員会でロースクールの存在意義について熱く語るシーンがとても良かったです。自分が体験し感じたことを思い浮かべているような、実感の籠った話しぶりが印象的で、媚びることなく誠実に真っすぐ自分の思いを伝える姿勢が柊木らしくて格好良かったです。桐矢の合格を確信している姿も力強く自信に満ちていて、気休めではなく本気で信じているのが伝わり、自信なさげだった桐矢にこの顔を見せてあげたいなって思いました。

ひどい。集中できないし、周りがうまいので余計に目立つ。。脇役ならまだ我慢できたんだけど。。

先生だからって全てを教えられるわけでもない。裁判官としてやってきた実績はあるけど迷ったり困ったり葛藤を見せてくれるから生徒も身近に感じられるし憧れるのだろう。一緒に考えようというスタンスが素敵で人懐っこい笑顔に癒されています。

藍井が刺されたことに責任を感じて号泣したり、司法に失望した風見の行動に葛藤したり、10話はいつも穏やかで大らかな柊木らしくない、感情的になる姿が多く見られたのが印象的でした。迷ったり戸惑ったりという弱い部分を取り繕うことなく学生たちに隠さず見せるところも柊木らしくて良かった。風見と学生たちのやりとりを静かに見守る姿や、帰り道で見せた満足げな表情も、彼らの成長ぶりを誇らしく感じているのが伝わってきて良かったと思います。

法律の理不尽さに納得できない天野を、法律家として何が出来るか示して導く姿が柊木らしくて良かったです。「法律ってそういうものだから」で片付けず、天野の割り切れない思いを汲んで共感を示すところも、それがどこまでも温かくて全く説教臭くないところも素敵。ゆったりと優しい話し方も穏やかな笑顔も柊木の人柄を感じさせて良いですね。はっきりとした性格の気が強い役が多い印象があったので、こういう役も似合うんだなと新鮮な気持ちで見ています。

不合格だった照井にそっと寄り添うシーンがとても良かった。同情したり慰めるでもなく、照井の吐き出す弱音や本音を「そうだね、悔しいね」と静かに受け止めてただ静かに隣に座っている姿に包容力と温かさが感じられて、照井の気持ちも救われたんじゃないかなって思いました。生徒一人一人をいつもしっかり見ている柊木だからこそ、その時々でその子にどんなサポートが必要なのか、何を求めているのかがちゃんと分かるんだろうな。藍井とのやりとりもグッとテンポが良くなって、距離の縮まりが感じられたのも良かったと思います。

津山さんの死から目を背けるつもりはないと語る時の意志の強そうな表情と、学生たちに向ける真摯な眼差しが印象的で、彼の死を一生抱えていく覚悟の強さと法律家としての責任感が伝わってきました。検事になることに不安を感じる桐矢への言葉も、柊木らしい真っすぐさと温かさがあってグッときました。横溝や安藤と一緒にいる時のリラックスした楽しそうな笑顔も「良い仲間」という柊木自身の言葉そのものを表してるみたいでとても良かったです。

まるで北風と太陽のように藍井先生と柊木先生の対比がいい。そしていつしかその笑顔と陽だまりのような優しさにみんなが引っ張られているような気がする。じっくり型ではあるけれど有り余る愛でみんなのことを包み込んでくれる柊木先生が大好きです。

津山と対峙するシーン、感情的になる津山に対し、怯えたり動揺したり遜ることもなく、終始落ち着いた態度で真摯に向き合い、謝罪して思いを語る姿が格好良かったです。諭すような上から目線感や懇願するような悲哀のない絶妙な声のトーンも「法の下では皆平等」という言葉そのものを体現してるようで良かったです。

「被害者を傷つけた痴漢行為は重罪」と強い口調で怒りをあらわにしたり、照井の肩を優しく抱いてあげたり、傷ついた照井と真摯に向き合って寄り添う姿が印象的で、照井が素直に自分の気持ちを話す展開に説得力があったのが良かったです。藍井と言い合いをするシーンはムキになって子供みたいな顔をしていて、学生たちと接する時の包容力のある雰囲気とギャップがあって可愛らしかったです。

模擬裁判で「和解」というフレーズが出た時の満足げな表情が良かったです。与えた課題について学生たちが一生懸命考えて自ら気付いていけるように温かく見守る姿が素敵。「良い弁護士」についての持論も、色んな考え方のうちの1つとして提示して押し付けてこないところも、柊木の視野の広さや裁判官らしい公正さを感じさせて良かったです。

学生たちに対して思っていることはたくさんありそうなのに、ヒントは出しても考えは押し付けないし、優しく温かく見守っている感じがとても素敵。内容が小難しいことを扱っているだけに、この雰囲気は柔軟剤のような役割まで果たしていて素晴らしいと思う。

詰め込み勉強で一方しか向いていないような生徒たちをあの手この手で刺激して柔軟な心を持ってもらえるように導く柊木先生がとても魅力的です。押し付けがましくなくそれでいて自分で気づいた生徒を褒めて伸ばす。その褒め方がとても優しくて好きです。

黙秘権について持論を展開する時も「私はこう思うよ」という感じで全然押しつけがましくないし、ディベートでも口をはさみ過ぎず学生たちの弁論も満足げに見守っているし、言ってることや行動は熱血教師っぽいけど、暑苦しさや鬱陶しさがないところが良いと思います。気が強い役が多いイメージがあったので、おっとり穏やかな話し方や表情も新鮮です。

ほんわかのんびりした空気感や、学生たち一人ひとりと向き合おうとする真摯で一生懸命な姿が柊木のキャラクターに合っていて良いですね。正直、演技はそんなに上手くないけど、その分、台詞や表情使いがとても丁寧で、水沢や天野にかける言葉が嘘や表面的なものに聞こえないところも、柊木の人柄を感じさせて良かったと思います。ムキになって蒼井に嫌味言ったり、子供の喧嘩のような言い合いをする姿も可愛らしかったです。

マイペースで穏やかでホワっと柔らかな雰囲気が、必死でピリついた学生たちと良い対比になっていたと思います。不本意な異動にも落ち込み過ぎず前向きに頑張ろうとするし、照井にキツく当たられた時も負の感情を一切見せないし、そういう大らかで懐が深いところも自然で良かったです。トンカツを美味しそうに食べる姿や、授業が面白かったと桐矢に言われた時の喜びっぷりなど、可愛らしい一面もあって親近感が湧きました。

神経質すぎるみんなと対比するようにいる柊木先生だからポワンとしていていいんだろうけど、終始浮き気味だったなと思います。それが溶け合っていくのがいい展開なんだろうけど、あんな先生がいたら普通にイライラすると思います。