女神[テミス]の教室～リーガル青春白書～

4人の中で一番仕事ぶりが様になっていて堂々としている姿がさすが優等生という感じでした。部署内のいじめに気付く鋭さも、何とかしたいと上司に掛け合う正義感の強さも、柊木の教えが染みついているのが伝わってきて良かったと思います。桐矢と家飲みしたり、飲み会に来ない時には電話したり、何だかんだ一番桐矢と仲が良いところも１話の関係を思い出すと感慨深いものがありました。

照井にしごかれる桐矢を面白がって見ているところや、照井に「検事の仕事は任せた」と言われて張り切る桐矢を「大丈夫かあ？」って揶揄う姿など、ドラマ序盤とは比べものにならないくらい棘がなくなって仲間とすっかり打ち解けている姿にほっこりします。風見と対面するシーンも、妹思いの真中らしい共感や寄り添う気持ちを示しつつ、風見の犯した罪についてや、周りの家族がそれをどう思うのかを冷静に諭す姿が印象的で、法律家としての覚悟や責任感が感じられたのも良かったです。

法律の理不尽さにモヤモヤしている天野と違い、「そういうものだって割り切るしかないよね」と納得しようとするところが冷静な真中らしくて良かったです。その言い方に押し付けるような感じがなく、天野の気持ちに共感して寄り添うような穏やかさと優しさが感じられたのも真中の内面の成長を感じさせました。嫌味のない爽やか優等生っぷりがよく似合っていると思います。

いつもはクールでフラットな意見が言えるのに、妹のことになると冷静ではいられず仲間の意見にそうじゃないと抗うところが身内っぽくて良かったです。ただ見方によれば自分の身内のことになると一生懸命になれるのね？ってうがった見方になってしまうこともあると思います。

妹のSOSにすぐ駆けつけたり、真剣な表情で悩みを聞いたり、法律家の卵として出来ることはないか奮闘したり、今回は真中の妹思いな一面が多く見られたのが良かったです。社会人になった妹に引け目を感じて距離を取ったりせず、自分が学んだ知識を活かして助けようとする姿が、真中の真っすぐさや優しい性格、法律家を志す人間としての責任感を感じさせたのも良かったと思います。

桐矢の肩に手を回したり、背中をトンと叩いて励ましたり、会話の中でさりげなく行われるボディタッチが真中の優しさや5人の絆の深さを感じさせて良いですね。ペンをいじりながら話を聞いていたり、相手の発言を受けて考えるような表情を浮かべたり、自分の台詞がない時の芝居もすごく自然で上手いなと思います。

一匹狼で誰かを蹴落としてでもトップでありたいっていう印象からだいぶフレンドリーになってすごくキャラ変したなと思っています。ただ真中くんとしたら初めから持っていたキャラでもあったような気もします。違和感のなさはさすがだと思います。

ゼミに選ばれなくてもいつまでも落ち込まず、桐矢たちと家飲みして心機一転気持ちを入れ替えて頑張る姿から、真中のメンタル面の成長が伝わってきました。桐矢への砕けた態度や強めのツッコミも仲の良さが伝わってきて良いですね。皆で議論する時に、皆に意見を訊いたり、次考えるべきことを提示してみたり、さりげなく進行役を担っているところも、リーダー気質で優等生な真中らしさが出ていて良いと思います。

皆と話し合いをするシーンは今までも何度かあったけど、今回はこれまでのような表情や口調に棘や上っ面の良い人っぽさがなくて、冗談に笑ったり周りの意見も真剣に聞いたり、意見を求めたり、真中の内面の成長が感じられました。照井を送っていくくだりも、桐矢にツッコミ入れたり議論で盛り上がったり二人の距離が縮まっていて微笑ましかったです。

真中くんはすましているけれど少々できちゃう成績と元からの顔の良さからハードルが無駄に上がっちゃうタイプなのかなと思いました。自分の努力と相手の評価の乖離に苦しんできたような作り笑いが生きづらさを感じさせ心配になりました。

プレッシャーに押しつぶされて追い込まれていく姿が見ていて苦しくなるくらいリアルでした。そこから模擬裁判の準備や天野や柊木とのやりとり、裁判本番を通して、徐々に大切なことに気付いて少しずつ心が解けていく過程も、表情の変化や声のトーンで繊細に丁寧に表現していてとても良かったと思います。闇落ちせず、水沢たちとご飯食べに行くくらい打ち解けることが出来てホッとしました。

ずいぶんと内面の闇が深そうで。普段の柔和な表情とブラックな感じが表裏一体だなと感じるのでとても上手く表現されていると思います。

ディベートで水沢たちが発言している時に、髪を搔きむしったり宙を仰いだり、あからさまに苛立った態度をとる姿が印象的でした。これまでもブラックな一面がチラチラ見えてたけど、今回は随所ではっきりと不快感を示していて、感情のセーブがきかないくらい焦りや苛立ちが募っている様子が感じ取れたのが良かったです。

若者だから一辺倒の生き方考え方しか知らず、良い道を歩いてきた視野の狭い子がいろんな立場の学生と触れ合って感化されていくんだなぁと思った。演技も瑞々しく徐々に丸くなっていくところがいいなと思っていたらブラックな内面は健在で騙された。一筋縄ではいかないタイプにまだ振り回されそうだ。

天野の父が弁護士だと知った時の「それであの成績…」と小馬鹿にしたように呟く姿や、桐矢に意見を求める時の「話を蒸し返すなよ」と言わんばかりの圧、顔はにこやかで良い子っぽいのにチラチラ見えるダークさが良いですね。あからさまに感じが悪い照井よりもたちが悪くて厄介な気がします。好青年役が多い俳優さんですが、こういう役も意外と似合うなと思いました。

いかにも爽やかイケメン、転んだこともないエリートって感じがいいですね。空気を読んで危ないことはしないし、どっちに行ったらいいかをすぐに把握し行動できる人。スマートに卒なくやってるのに時々見せるブラックな顔がたまりません。

人当たりが良くて爽やかなザ・好青年な表の顔と、ダークな裏の顔のギャップが良かったです。腹黒キャラが意外とハマっていて、人懐っこい笑顔からサッと真顔になるのが怖い。模擬裁判で水沢たちに苛立って「ふざけんなよ」と小声で悪態をつく姿も、成績下位の水沢たちを馬鹿にしている真中の本心が感じられて良かったと思います。