VIVANT

役者になるべくしてなった方だと改めて思いました。1話と10話を見比べると、乃木さんが全く別人で驚きます。素晴らしい。

やっぱり堺雅人はすごい！と思いました。これだけ豪華なキャストに囲まれても埋もれることもないし、だからといって人を押し退けてしまう圧もない。俺が俺が！感がなく皆んなが活きるように控えめにしているところさえある。この主役は堺さんじゃなきゃダメだったろうな。

優柔不断そうで害のない人間に見えるのに、実際は何もためらわずに即断できる判断力を持っている。人はそういう両面を持っている場合、隠そうとして尻尾を出しがちだけど、乃木は二重人格のように別人格が瞬時に切り替わっているから、そう悟らせないということなのだろう。それは前者を性格、後者を能力と言い換えが可能かもしれない。いずれにしても堺さんの演技力があるから、相手役も視聴者もいろいろと疑い、考察したのだと思う。まあ最終回は完全に役所さんに食われていたけどね。

だんだん同じに見えてきました!
半沢直樹をやる前の堺さんの演技が好きでした!
残念だなぁ～

乃木さんの二重人格はすぐにどちらか判別できるほど鮮やかだ。でも憂助の中で嘘と本当を使い分けているところはとても巧妙で騙されてしまう。乃木という人物の中にいくつもの顔があって、後で知る真実に当てはめるとぴたりとハマるところが素晴らしいと思う。

いつも柔らかな空気を纏って少し鈍臭い感じがしているのに、その中で銃を咄嗟に打っていたりと後で見返すと全然違う人物に見えるのがすごい。個人的には嫌味を言った同僚に捲し立てるように言われた言葉を一語一句違わずに言ってやるのが爽快だった。

終始顔がひきつっているところがいかにも巻き込まれた一般人って感じがしていい。小慣れたところがなくオドオドして小心者の乃木さんというキャラをよく出していると思う。あんな砂漠でもヨレヨレになってもスーツを着たままのところが乃木さんっぽくてよかった。