ドクターＸ～外科医・大門未知子～ 第6シリーズ

岸部さんの演技は毎回最高です。　本当に良い役者さんだと思います。

存在感も安定感もさすが！どんな手強い相手にも絶対にノーと言わせない自信たっぷりの交渉術も毎回見物です。請求書とメロンを持ってくるお決まりのシーンも、微笑んでいるような穏やかな表情とまったりとしたおネエ口調なのに迫力と圧がすごくて、絶対拒否出来ない雰囲気を醸しだしているのが凄いです。半纏姿で未知子と城之内にお肉を焼いてあげる姿は完全に実家のお母さんでしたね。シリーズを重ねるごとにこのドラマになくてはならない存在だなと認識させられます。

「このドラマにこの人あり」が岸部さんが演じる晶さんです。まあ、毎回メロンのくだりがツボなのですが、いつも同じなのに飽きないあの演技は素晴らしいですね！未知子が大金を稼いでるのに、かなりケチって基本は自炊…お母さん的存在ですね(笑)未知子にも博美にも親心を感じますが、凄く自然なので、岸部さんの人柄が出ているのかなと思います。

シリーズ最初から全く変わらない、ブレてない人。何年たっても見た目もびっくりするくらい変わってない。あの独特のオネエ言葉もすっかり板についていて、今や何の違和感も感じないし、アキラさんという人物そのものが本当に存在してるかのよう。未知子とのお互いの信頼の深さがすごく伝わってくる。

セブンを心配してしんみりするナタリーに「冷めないうちに食べて」と優しく勧めたり、夜食に誘ってあげたり、眼差しも口調もお母さんみたいな温かみと包容力が感じられたのが良かったです。お金持ちのセブンと繋がりを…という気持ちもあるけど、それ以上に彼を心配するナタリーの気持ちを慮って不安を和らげてあげたいという晶さんの優しさが伝わってきました。ちゃんちゃんこ着てベンケイシーをスリングに入れてお夜食作る姿も「田舎のお母ちゃん」っぽくて妙に似合っていました。

独特な風貌と演技で、すっかり大門未知子のパートナーとして定着しました。良い人でも悪い人でもなさそうなキャラクターが不気味でもあり頼もしげでもあります。竹を割ったような大門未知子の性格とは真逆なところが対照的で演出が映えます。

晶さんは、いつもお金大好きなキャラクターが全面に出ています。でも時折みせる優しさや強い意志が晶さんの本質の気がします。最新話のニコラスと病院ですれ違った時に、金儲けのために命をないがしろにするニコラスに釘をさすところはかっこよかったです。感情を露にしませんが、静かな演技でそれを表した岸部さんの演技が素晴らしかったです。

普段は飄々としていて未知子とバカ騒ぎしてるけど、ここぞという時に頼もしさを見せてくれてそのギャップが好きです。大門と喧嘩して落ち込む博美に「無茶は信頼した相手にしか言わない」とさりげなく呟く姿は博美を気遣う優しさや父性のような温かみが感じられましたし、「人の命をビジネスに利用することは許されない」と丹下に告げるシーンは、言葉は丁寧だけどいつもより口調に力が入っていて、人の命に携わる人間としての信念の強さや背負っている責任の重さ、丹下への怒りなどが伝わってきて、ほんの数秒のシーンですがとても見ごたえのある場面になっていました。

主人公の米倉涼子さんのカリスマ性と異質性を引き立て、ストーリーの中でもコミカルな要素を作り出す存在として作品中に必要不可欠な存在だと感じます。セリフの言い回し一つとっても奇怪さが際立ち、面白い存在だといえます。

5話は久しぶりに蛭間院長とのメロンシーンが見られて嬉しかったです。支払いを拒否されても怯むことのない自信満々な表情は、「こういうふうに話を持っていけば支払うだろうな」という確信を持っているように見え、晶さんの策士ぶりが覗えました。飄々としているのに強欲な蛭間院長よりも一枚上手というのがキャラとして面白いですし、蛭間院長の性格も弱みも全て把握しているのが伝わり、2人の付き合いの長さを感じさせるところも良かったです。

週刊誌の記事片手に丹下に請求書を突き付けるシーンで見せたニヤリとしたしたり顔が晶のしたたかさを感じさせて良かったです。丁寧な口調と落ち着きのある声も、逆に相手の神経を逆撫でしそうな嫌味ったらしさがあって大門目線でドラマを観ているのでスカッとします。「サンキュー！」と大声で叫んでステップを踏む姿も軽やかでお茶目でちょっと不気味で、「ドクターX観たなー」って気分にさせてくれます。

良かったぁ～と思いました。
他の番組で「結構歳を取ったなぁ」と思っていたので「もう晶さんは厳しいかな」と考えていたら、その心配はドラマを見て吹き飛びました！
全く変わらない「タヌキ爺でズル賢い」晶さんのままで嬉しいです。

岸部氏はエージレスなキャラクター・神原晶をひょうひょうと楽しく演じているように思える。毎回、ドラマの終盤で披露する「病院内での華麗なステップ」も素敵だ。岸部氏なくしてこのドラマは成立しないので、ずっとトライし続けてほしいと思う。

先週は逆に請求書突き付けられてお決まりのステップが見られなかった気がするんですが、2話では「ブラボー！」という奇声と軽快なステップが復活していて嬉しかったです。個人的には未知子の決め台詞と同じくらいこのドラマの醍醐味だと思っています。ニコラスに「値引きは一切受け付けない」と告げる時の表情と目力にノーとは言わせない迫力と凄みが感じられたところも良かったです。

大門と同じテンションではしゃいでいても全く違和感がないところが凄いです。おネエ口調の晶さん節も健在で昔からずっと変わらない姿も嬉しかったです。ドヤ顔でメロンと請求書を持っていくお決まりのシーンは、逆にニコラスから請求書を突き出されるという新しいパターンで、ガーンとショックを受ける珍しい表情が見られたのも良かったです。食堂のおばちゃんからのお礼を猫ババする時のニヤっとした笑顔も、やってることは狡いんだけど何故か憎めないチャーミングさが感じられました。