ドクターＸ～外科医・大門未知子～ 第6シリーズ

空気読めないし、ニコタンとの距離が遠い。東帝大学病院長としての覚悟は出来ているがなかなか大門未知子と喧嘩で終わってます。

空気読めないし、ニコタンとの距離が遠い。東帝だいがくひ

ひょうきんさと、権力に溺れる者の愚かさに、思わず笑ってしまうキャラでした。
最終回で鮫島の策略に騙されたとも知らず、マッカーサーに英語でクビを宣告されても、英語がわからず、嬉しそうな顔をしていたのは滑稽でした。
特に、蛭間と丹下との権力闘争は見応えがあり、丹下の弱みを握って報告しろと海老名に頼んだ時の、猫なで声で、語りかける時に垣間見せた腹黒さも、許せてしまう程、可愛らしいです。

そして丹下が検察に逮捕された時に、蛭間が大門に「外来種を、のさばやす訳にはいかないからね」と語った時の、嬉しそうな口調も忘れられません。
丹下と蛭間の対照的なキャラのバトルがシェークスピアのベニスの商人の筋書のようで面白かったです。

コミカルも悪役っぷりも最高です。　西田さんや岸部さん、遠藤さんがこのドラマの本当の主役といってもいいほど存在感があり、欠かせない俳優さんですね。

今シリーズは丹下の存在があったからか、蛭間の執念深さや恐ろしさがより際立った演技を見せてくれたと思います。最終回で潮・加地・浜地を恫喝するシーンも、相手の反応を探るような蛇みたいなネチっこい視線と妙に穏やかな口調で背筋がゾクっとするような怖さを感じました。喋らずただ座ってモニターを見ているだけでも存在感と威圧感が凄まじくて、西田さんがいてこそのドクターXだと再認識させられました。

さすがの貫禄です。脇役だけど重要過すぎるポジションはこの人がやるからこそ面白くなると思います。可愛らしい演技もドスが聞いた感じのセリフも何をやってもハマります。登場すると面白いこと間違いなしだと安心します。

うぷぷ～♪
蛭間病院長、ラストがいつも切ないけど笑ってしまいます。
いつも汚い手を使って危機を乗り越えますが、結局自分もクビのパターンなんですよね(笑)
毎回、西田さんのどの部分がアドリブか、予想するのがたのしみでした。

これまでのシリーズでもヒール役として抜群の存在感を発揮されていますが、今回は一度丹下にその座を奪われているせいか、より権力への執着が強く感じられてカンファでの有無を言わせぬ高圧的な口調や鋭い眼差しに凄みがあります。潮たちに踏み絵をさせるシーンなど、ゾッとするほど視線が冷たい。一方で伊倉と麻里亜のいがみ合いに巻き込まれた時のオロオロ具合など、アドリブっぽい自由な演技でコミカルさとチャーミングさも醸し出していて、ただの独裁者ではなく人間的な魅力を感じさせてくれるところも魅力だと思います。

海老名から丹下の情報を受け取った時のニヤリとした笑み、めっちゃ悪くて良かったですね。濃いキャラ揃いのドクターXでヒール役やるならこれくらいやってくれなきゃ。コミカルな演技も企み顔もブラジル育ちの丹下が薄味に感じるくらいの濃厚さが最高です。連行される丹下を見下ろしながら未知子に「私の判断で行いました」と伝えるシーンも、自分の権力がまだ健在であること、敵に回すと恐ろしいことをわざわざ誇示しているようで、静かな口調なんだけど凄みと迫力があって印象に残りました。

これまでは秘書を愛人にして手を握ったり撫でたりと、権力者が持つイヤらしさみたいなものが滲み出ていましたが、今回は全然ボディタッチもしないし、六角橋にサインをもらう伊倉に「良かったね～」と嬉しそうに目尻を下げて声をかけたりと可愛い孫を見るような表情をしていて、そういうちょっとしたところで年月の経過を印象付けているところがさすがですね。長く続くシリーズドラマはマンネリしがちですが、レギュラーキャストの方がこういった細かな演技や表現をしてくれるおかげで、視聴者も飽きずに毎回新鮮に観ることが出来るのだと思います。

この方がいないとドクターＸじゃないというくらい、出演シーンは少なくても存在感がありますね。ビビッドな色のパジャマもなんだか妙に似合ってて、身に着けてるファッションからも蛭間院長という人物像が見えてきますね。どちらかと言えば悪役（？）だと思うけれど、秘書を相手におどけて舌を出してるところとかチャーミングですね。

丹下が副院長になってから海老名と2人の場面ばかりになってしまいましたが、ボケとツッコミが絶妙な2人のやりとりが本当に面白くて、取り巻きに囲まれていた頃よりも蛭間院長のキャラが立っていて好きです。西田さん独特の台詞の間やアドリブはもちろん、カンファレンスをハブられたと知ってショックを受けている時や未知子の手術成功をドヤ顔で見守る顔など、漫画みたいにコミカルで感情駄々漏れの表情の変化もチャーミングで魅力に感じます。

この人が出るシーンではひたすらアドリブを探してしまいます。
また、エンケンさんとのやりとりも本当に面白いです！どこまでが台本で、どこから自分で考えてるんでしょう。
市村さんもいますが、やっぱり西田さんがいる事でドラマに深みが出ると思います。

毎回めちゃくちゃ笑わせてもらっています。最近は杖をついているようなので体調が心配ですが、演技を見ているととてもパワフルでちょっと安心しました。どうしてあんなにアドリブが得意なんでしょうね。周りを引き込みながらお互いに高め合いながらの演技には脱帽です。

留置所のトレーナー姿が程よく情けない感を醸し出していて、好きな演技でした。年齢を重ねられ、枯れ具合が貫禄になっていました。復活の場面がカッコ良かったです。真っ黒だけどお茶目な蛭間が憎めないのは、西田さんが蛭間を好きだからだと思います。

やっぱり蛭間院長がいないとドクターＸじゃないという感じで、無事に釈放されて良かったです。セリフなのかアドリブなのかわからないような独特の言動が、本当に面白い。海老名先生の弄り方も、やっぱり蛭間院長が一流ですね。これからニコタンを追い出すために色々画策するのでしょうけれど、どんな面白い策を講じるのか楽しみ。

しばらく出てこないと思っていたので早々の復活、嬉しかったです。「華ちゃ～ん」と甘えた口調で妻に泣きつく情けない姿や、久々の「御意」を聞いて噛みしめるように喜ぶ笑顔、カンファレンスでの「外科だよな？！」と医師たちを恫喝するような迫力ある威圧感、西田さんならではの緩急自在な演技をたっぷり堪能させていただきました。やっぱりドクターXには蛭間院長のアクの強さと茶目っ気が必要不可欠ですね。

西田敏行さん演じる蛭間院長はドクターXには不可欠な憎まれ役だと、1話で逮捕されてから痛感しました。マネーパワーで地位を買い、医者としては腐りきっている憎たらしいのに、ユーモラスで味わい深く、時に可愛さも感じられるのは西田敏行さんだからこそなんだなぁと感じます。神原晶との請求書のシーンは名物で、ないと物足りない。ニコラス丹下も大物の匂いはするけれど、蛭間院長より小物なんじゃないかと感じるほど、西田敏行さんの蛭間院長はオーラもいやらしさも敵役としては上に感じます。大門未知子に命を助けてもらったことも、海老名に守ってもらったこともあるのに、全く情を持ち合わせていない外道・蛭間院長。そんな役柄を、観ている側に拒絶感を抱かせない不思議な魅力の持ち主に仕上げているのは、西田敏行さんの持ち味なのだと思います。

どこまでが台本でどこからがアドリブなのか分からない海老名先生とのコミカルなやりとりと、権力者の威圧感と迫力ある怒鳴り声、遊びの部分とシリアスな面のバランスが絶妙でさすがの存在感を示していたと思います。逮捕されてしまったので、今後出番が減りそうなのが残念ですが、蛭間の台詞にもあったように必ず不起訴になって戻ってきそうな執念深さと悪運の強さを感じさせる、エネルギッシュな演技が素晴らしかったです。