黒革の手帖

市子（高畑淳子）が楢橋（奥田瑛二）のワイシャツを撫でているシーンが、なんとなく二人の情愛が垣間見えて興味が深まった。そっと襟元に触れてボタンに触れる手つきが、切るに切れない関係を表現しているのか・・・、かなりエロく感じたのは私だけでしょうか。

2017年度『黒川の手帳』は、米倉涼子さんが主役を演じた『黒川の手帳』と比べた声は、ネットでも話題ですが、今期の2017年度版も、なかなか面白いです。
色んな俳優さんが、はまり役だと思いますが、高畑敦子さんが演じた院長を支えた女役が、めちゃくちゃ良かったです。
ゆはりベテラン女優さんだけあって、役というより、リアルに見えてしまうくらい、上手ですね。
お金しか信用出来ない女。と、愛の為なら自身を犠牲にしてでも、愛したい女。
なかなか、武井咲さんとのやり取りも、面白かったです。

息子さんのことがあり、高畑淳子さんをもうテレビで見ることはできなくなるのかと心配していましたが、このドラマを見て、さすが高畑さんだなぁと感じました。
銀行での高慢な態度や、ダメ男の楢林院長を一度は見限りながらやっぱり世話を焼いてしまうをところなど、見ていてイライラしてしまうほど感情移入してしまいました。

やっぱりこの人上手いです。いろいろありましたが、このどこか疲れてる中年の女性を演じるとうまさが際立ちます。男に捨てられたときの泣きの演技の絶望感の迫力は怖いものがありました。未練タラタラな感じを絶妙に出しててすごいと思いました。

楢林クリニックの看護師長の高畑淳子さんがもっとインパクトのあるキャラクターならいいのにと思いました。米倉涼子さんのときは室井滋さんが演じており、しっかり見ていなかった私でも強烈な印象をもったので。