ブラッシュアップライフ

実はとても重要なキーパーソンなのに、遅れて登場する脚本がうまいし、ずるい。彼女が登場し、彼女が何をしていたか知ることで、麻美は望んでいた人への転生を蹴り、繰り返されるこの人生をまさにブラッシュアップするわけで、この真里というキャラクターの生き方が魅力的でなかったら、最終周はなかった。その意味で真里は良い人間だし、彼女の生き方と目的には乗っかってみたくなるものがある。救いたいものを救うというのは、すべての人間と関われるわけではない個人にとって、わがままだけど最良の選択だと思う。水川さんはこの真里というキャラを見事に表現していたと思います。

無事に航路変更を達成した時の何とも言えない清々しい表情がすごく良かった。麻美よりもずっと長い年月、この瞬間のために頑張ってきたんだもんなあってグッときてしまいました。その後の全てから解き放たれたようなハイテンションぶりも、仲良し4人組の日常を覗いてるような、演技とは思えない自然なやりとりや楽しそうな姿が見られて良かったと思います。

この役にはまってない。一人だけ自然体演技が下手。だいぶ過大評価されてる女優さんの一人。声もきれいじゃないし。
脚本の人と仲良しだからキャスティンングされたのだったらがっかり。

1人でみんなを救いたいとたくさん頑張ってきたし挫折を味わったはずなのに、誰よりも最後の人生を楽しんでいるのがとてもいいですね。加藤の熱唱を奪う勢いも好きだし、宮岡さんには昔の福ちゃんへの恨みも入っていそうな詰め方をする。何十年かぶりの4人のおしゃべりに泣き笑いするところにこちらがもらい泣きするところでした。

麻美の定期ミッションに参加してるシーンが楽しい。ファミレスでシーちゃんの相談に乗る時にはハンバーグセットをモリモリ食べてたり、麻美の代わりに宮岡に凄んで釘を刺したり、アプローチもその後の展開も麻美の時と同じだけど、人生6回目の余裕と怖いもの知らずさと、ある種の厚かましさも加わって、麻美の時とはまた違った面白さがありました。なっちとみーぽんと４人でお茶する時の楽しそうな笑顔も印象的で、この友情を犠牲にしてまで二人を助けようと何度も頑張ってきたんだなと思うとグッときてしまいました。

あーちんとは全然意味の違う人生のやり直し方をしていて、1人で苦しかっただろうなと思う。でもやらなきゃ！という責任感も伝わったし背負ってきた過去の重さも伝わった。あーちんが思わず背中をさすりたくなっちゃうのも分かるなーと思った。

なっちとみーぽんを助けるために、何度も人生をやり直す勇気と根性を持ったまりりん、最高に格好良かったです。麻美に真実を告げるシーンも、極力重くならないように普段の何でもない話をするようなトーンで語っていたり、心配かけないように問題のフライトの日時を誤魔化したり、麻美を気遣って一人で背負いこもうとする責任感の強さにもグッときました。１週目の人生でシーちゃんと福ちゃんにガチ切れするシーンも、暴れ具合とか口調とか、玲奈ちゃんの時とはまた違った凄みと迫力があって面白かったです。