クイーン・メアリー2

最終回はケナに裏切られたりデルフィーヌが火あぶりになったりと散々なバッシュでしたが、女運がなさ過ぎても残念な男という感じがしないのはトーランスのスマートな佇まいとカッコ良さのおかげだと思います。普段は冷静なバッシュですが、ケナの裏切りを知った時の激しい怒りが印象的で、それだけケナを愛していて真剣に彼女とやり直そうとしていたことが伝わってきて切ない気持ちになりました。

21話の戦闘シーンがすごくカッコ良かったです。俊敏な動きに鋭い眼差し、見事な剣裁き…副官として鍛えられたバッシュの有能ぶりが伝わってきました。立ち回りの際のマント捌きがスマートで、戦い慣れている雰囲気が感じられたのも良かったです。

20話は出番が少なくて残念でしたが、愛する人を不幸にしてしまうと嘆くメアリーを宥めるシーンがとても素敵でした。大切な妹を見るような、穏やかで優しい眼差しにメアリーへの思いやりが感じられましたし、抱きしめるわけじゃなく肩を貸すだけというのも家族愛が感じられて良かったです。

19話では久々に任務のため命をかけて戦う勇ましくてカッコ良いバッシュが観られたのが嬉しかったです。太刀裁きが見事で迫力満点、惚れ惚れします。敵を倒したあと人質の子供たちに「もう大丈夫だ」とすぐに声をかけるシーンも、子供たちを早く安心させてあげたいというバッシュの優しさが感じられましたし、無事に助けられた安堵感漂うホッとした表情も良かったです。

１８話で危篤状態から快復したフランソワと再会した時のホッとした表情が印象的でした。その前にクラリッサを殺しているので、その罪の意識と弟が快復した喜びの両方が入り混じったような複雑な心境を、表情だけで上手く表現していたと思います。

１７話では愛情とか喜びとか、明るい感情を全て無くしてしまったような虚無的な表情が印象に残りました。ケナと結婚してからはとても幸せそうだったので余計に暗い表情が際立ち、それだけ彼女を深く愛していたんだなということが伝わってきて切なくなりました。

ケナと向き合おうとしてダンスに誘うときの優しくて真摯な眼差し、アントワーヌに嫉妬してケナの本音を聞いてショックを受ける表情、１６話では副官としてではなく一人の男性としてのバッシュの様々な表情が観られたのが良かったです。ケナと喧嘩をする時、怒っているというよりもいつも悲しく寂しげな目をしているのが印象的です。

仕事では常に冷静で落ち着いているのに、ケナのことになると感情的になる姿が彼女への深い愛が感じられて良いです。特に15話でケナとアントワーヌが一緒にいることに怒るシーンでの鋭い目つきや嫉妬を隠そうとしない態度は普段の冷静なバッシュとのギャップがあり、彼の男性としての一面が垣間見えたのが良かったです。

14話でもケナとの溝が深まってすれ違いばかりでしたが、アントワーヌに「妻にかまわないでくれ」と言うシーンでは珍しく嫉妬が感じられるバッシュの表情が見られ、まだケナのことを愛していることが伝わってきたのが良かったです。

13話ではケナとのすれ違いの場面が多く、見ていて切なかったです。バッシュの苦しそうな表情から、ケナへの愛情と、彼女を許したいけど気持ちの整理がつかないという心の葛藤が伝わってきました。歩き方やマント捌きはもちろんですが、剣の抜き方や馬の乗り降りなどもとてもスマートで手馴れていて、庶子とはいえ、育ちが違う王族の血を引く者いう説得力があります。

12話でクロードの無実を証明するために奔走する姿が頼もしくてカッコ良かったです。乳母を尋問する場面で真っ直ぐ相手を見つめて冷静に話を聞く姿からは、バッシュの誠実な仕事ぶりが伝わってきました。一方でケナとの喧嘩の場面でのショックを隠しきれない傷ついたような表情からはバッシュの心の弱さも感じられ、普段の頼もしい姿とのギャップがあって良かったです。

11話では兄としての頼もしい姿だけでなく、王の副官としての冷酷な面も見られたのが新鮮でした。以前は人を殺して後悔をしていましたが、今回はそれが感じられず、無実の人物を死に追いやっても仕方ないという割り切ったような表情をしていたのが印象的でした。国を治めるために多少の犠牲は仕方ないという副官としての覚悟が感じられて良かったです。

我を忘れて恐怖政治に走るフランソワを心配する姿が頼もしいです。フランソワを見つめる眼差しに忠誠心だけでなく兄としての温かさや包容力が感じられ、バッシュがフランソワの側にいるとホッとします。クロードを放っておけない優しいところも素敵です。

8話でもフランソワの右腕として活躍する姿がたくさん見られたのが良かったです。精悍な顔つきでカッコ良いですし、フランソワを絶対に裏切らないだろうという頼もしさが感じられて安心して見ていられます。クロードに向ける表情にも兄としての温かさが感じられ、本当に彼女を心配しているのが伝わってきて良かったです。

最近あまり出ないなあと寂しかったんですが、7話は出番が多くて嬉しかったです。ケナと2人のシーンも長身同士絵になりますし、ケナに向ける表情がすごく優しくて柔らかくなったのが素敵です。お互い本当に愛し合ってるというのが伝わってきます。フランソワにアンリの殺害を告白された時に見せた、「重大な秘密を共有した」という覚悟を決めた表情も良かったです。キリッと強く引き締まった表情がとても頼もしかったです。

フランソワへの忠誠心と愛情がトーランスの優しくて温かい表情からしっかり伝わってくるので、バッシュとフランソワが一緒にいるシーンを観るとホッとします。フランソワも包み込んでしまう大きな包容力がステキです。表情の切り替えがナチュラルで上手いのも良いですね。穏やかな表情からパッと緊迫した表情に変わると、観ているこちらもドキッとして「何か起こるのかな」とドラマに引き込まれていきます。

バッシュを観るためにドラマを観続けていると言っても過言ではないくらい、前シリーズから大好きです。長身なので長いマント付きの衣装も引きずることなくカッコ良く着こなしていると思います。自分は跡継ぎではないという悟ったようなちょっと寂しげな眼差しもステキです。役柄的にあまり笑うことはないですが、パスカルや宮廷で見かけた少女に話しかける時の優しい笑顔が印象に残ります。