今夜すきやきだよ

さらっとなんでもできるしんた、最終回で頼り甲斐のあるところにびっくりしました。それをこともなげにやってしまうところがしんたらしくて良かったですね。どこにも力が入ってない自然体のところがしんたらしいですね。

赤ちゃんの扱いに長けていてご飯も作ってくれて、ベビーシッター経験を活かして入浴法まで伝授してくれる。最終回で過去一頼もしくて格好良いしんたが見られたのが良かったです。英語が話せないのに「行っちゃえば何とかなる」と海外で働く目標を立ててる唐突さも、自由で縛られないしんたらしくて良かった。優しくて誰とでも仲良くなれる良い人だけど、どこかふわっとしていて掴みどころがないしんたの独特な雰囲気が似合っていて、はまり役だったと思います。

ジョギング中、ともこのハイペースな走りに全然ついていけないヘロヘロな情けない姿が面白い。ともこのモヤモヤに共感しつつ「自分は見て見ぬふりしてたかも」と正直に話すところも、しんたの誠実さや素直さが感じられて良かったです。ヘタレな部分はあるけど、同じクリエイターとしてともこの悩みを真剣に聞いてあげたり、しんたらしい柔軟な考えで違った視点を示して導く姿はとても頼もしくて素敵。以前ともこが言っていた「人生の仲間にしんたも補欠で入れたい」という台詞に説得力が感じられました。

「星空が見たくなった」という理由だけで上陸困難な島に一人で旅に出ちゃう自由なところがしんたっぽくて良かった。絶対仲良くなれなそうと思っていたゆきともすっかり打ち解けて相談相手になってるし、二人の間の空気感が以前と比べものにならないくらいリラックスしたものになっていて、壁がなくなって距離がぐっと近づいたことが会話の雰囲気だけで伝わってきたのも上手いなと思いました。

ファンのバンドのゴシップ記事に「俺の心震わしてみろよ」と腹を立てるシーン、ライターとしてのプライドが感じられて格好良かったです。あいこを誘う時に何かしら遊び道具持参するのも子供みたいで、ともこに「ピーターパン」と評される説得力があります。４人で乾杯をする時にしんただけ特にお祝いごとがなく、ゆきに健康をお祈りされてるところも、しんたらしさ全開で面白かったです。

ともこのために「イソクマ」が見られる水族館をわざわざ教えてあげるところが気遣い屋で優しいしんたらしくてほっこりしました。「あいこちゃんを応援する」ときっぱり宣言するともこを微笑ましげに見守る姿も、ともこの良き理解者って感じが出ていて良かった。今回はサッカーボールだったけど、以前にもバドミントンやゴルフなど、ともこと公園で会う時は毎回一緒にスポーツをやりたがるけど、イマイチ下手っぴで動きが鈍臭いところがチャーミングで良いですね。

ともこがめちゃくちゃ落ち込んでるタイミングで、ゴルフセットを持ってくるという、ちょっとズレてて不思議なセンスがしんたらしい。前に二人でバドミントンしてたし、一緒にやろうと思ったのかな？ドラマ終盤になってもイマイチ掴めない自由で不思議なキャラクターが良い味出してると思います。

ドラマの良いアクセントになっているキャラだなと思います。しんたの優し気でどこか頼りなさそうだけど、実はしっかりと自分を持っていて、心の自由さを忘れないキャラが、ともこたち女性の視線とは違うけど、同質の思いを持っているジェンダーレスな世界を教えてくれています。演じている三河さんですが、正直初めて演技を拝見しました。ネットで過去作を見ると、特に極端に役作りをしている感じではなかったので、この芝居が上手いのかどうかはわかりません。ただうまくハマっているし、適役だったのではないでしょうか。

自由でフワフワしてて、ともこの「ピーターパンみたい」って言葉がぴったりだなって思います。周りから見たら何にも縛られなくて、自分の生きたいように生きてる人に見えるけど、しんたなりに色々思うところや抱えるものがあって、サラっと核心をついた重みのある言葉を口にするそのギャップも魅力だな感じます。

初対面の人の前でなんの躊躇もなく振られちゃった話をしたり挙句に寝てしまったりと、かなり自由なキャラクターを猫のようにうまく演じていると思います。突然の自分語りも相手への踏み込みも許される距離感や空気が大事。それがあるのでいつのまにかしんたのペースになっています。

誰といても空気感が穏やかで聞き上手で、しんたの価値観や考え方にイライラしていたゆきさえ、いつの間にか心を開いて自分の気持ちを素直に話せちゃうっていう説得力があるのがすごい。基本は気遣い屋さんだけど、失恋して初対面のゆきの前で泣いちゃったり、泣き疲れたのか外のベンチで寝ちゃったり、マイペースで自由な一面があるところもどこか掴みどころがないしんたらしさがあって良かったと思います。

友人に自分の思いを素直に伝えたあとのスッキリした表情、良かったです。モヤモヤを抱えたままじゃなくて自ら行動して相手と向き合うところがしんたらしかったし、そうやって真摯に人と接するしんただから、初対面の取材相手ともすぐに打ち解けて毎回お土産貰っちゃうんだろうなって説得力がありました。肉まんづくりで、ちょいちょいあいこにイジられてる姿もチャーミングで良かったです。

あいこに「隠れ家カフェ男」って変なあだ名つけられてたり、会話が全然噛み合ってなかったり、ちょいちょい残念な姿が良い味出してました。ともこにすぐ理解してもらえる話が、あいこには全く通じないっていうのも、あいことともこの正反対のキャラクターを際立たせていました。ともことカップルに間違われた時にただ否定するだけではなく、二人の出会いから丁寧に語りだしてしまうところも、しんたの真面目さや「誤解を解かねば」というともこへの気遣いが感じられて良かったです。

ともことのバドミントン、めっちゃ下手っぴですぐヘロヘロに疲れてる姿が面白かったです。「休憩する？」って訊かれた時の「休も、休も」って即答ぶりも村山の村山のヘタレっぷりが伝わってきて良かったです。聞き上手で真剣に相談に乗るけど、たまにおちゃらけて空気が重くならないようにするなど、優しい気遣い屋さんな姿も素敵。あまり感情を表に出さないともこが、村山には素直に自分の悩みやモヤモヤを相談出来るのも分かります。

明るくあっけらかんとした雰囲気や口調が、何にも捕らわれず自由に生きる村山のキャラクターに合っていて良かったです。スランプに悩むともこと真逆な感じも良かった。自由だけど薄情っぽさがなく、親身になって話を聞いてくれそうな温かさが感じられるところも、ともこの良き理解者という説得力があって良かったと思います。