シバのおきて～われら犬バカ編集部～

石森が編集部に残るって知った時のホッとした表情が石森への厚い信頼を感じさせて良かった。彼女が支えてくれていて編集部に絶対に必要だって分かってるんだなあって嬉しくなりました。いい大人が3人揃って「福ちゃんがエスパー犬かも？！」って本気で信じて実験してる姿も犬バカここにありって感じで面白かったです。

咲が友達と仲直りしたと知った時の反応、安堵の気持ちはもちろんだけど、相楽なりに真剣に心配していたのか拍子抜けしたような感じもあり、「友達ゼロ」仲間がいなくなって取り残された哀愁も漂っていて、何とも複雑そうな良い表情をしていました。パパらしい一面が垣間見れたのも新鮮で良かったです。

「くせえ～」って言いながら何度も福ちゃんの前足や肉球の臭いを嗅ぐシーンが印象的でした。ボムのことがあって、福ちゃんと過ごす時間が有限であることを再認識したんだろうなあって、福ちゃんへの愛情や限りある時間への切ない思いが伝わってきて見てるこちらまで胸がキュッとしました。

犬の目線で世界を見てリアルに犬の気持ちになってみるっていうのを、ヤケクソではなく本気でやってるように感じられたのが良かった。人目も汚れも気にせず地べたに這いつくばって犬目線の写真を撮る姿も、自分が犬の立場になってみて改めて福ちゃんの凄さを実感するのも、傍から見たらヤバくて呆れちゃうけど、本人は至って真面目で真剣で、人間性最悪でもどうしても憎みきれない魅力はこの熱さや意欲にあるのかもって感じられたのも良かったと思います。

三田がグラビアの仕事を全部辞めたと知った時の責任を痛感するような表情や、きちんと頭を下げて謝る姿、清家や新藤への「ありがとう」、本当に少しずつではあるけど、雑誌作りを通して内面が変わってきているのが伝わってくるのが良いですね。愛犬ソングにめちゃくちゃ感動して、福ちゃんソングを作るってすぐにその気になるところや、ご機嫌な様子で福ちゃん音頭を歌う姿も、福ちゃん愛の深さと調子乗りな一面が垣間見れて良かったです。

福ちゃんがシュートを決めた時に飛び上がって喜んだり、「凄いな、福ちゃん」って誇らしげに感心していたり、親バカ丸出しな姿が微笑ましかったです。人柄最悪で好感度めっちゃ低いから、普通の人なら何でもないことでもすごくポジティブに映る。仕事ではエゴ丸出しで高圧的だけど、家では奥さんにも娘さんにも頭が上がらないところもギャップがあって、1話より少しだけ親近感が沸きました。

今の時代なら即ハラスメントで訴えられるだろうなってくらい口も態度も悪くて、それが芝居っぽくないというか、ご本人がこういう人なのかな？って勘違いしちゃいそうなくらい上手い。好感度が限りなくゼロに近い主人公だけど、発売された雑誌の表紙を大切そうに撫でる仕草や、散歩中に歩く福ちゃんから目を離さない姿など、雑誌作りへの愛情や福ちゃんを家族として大切に思う気持ちが伝わってきて、ただワンマンでクソっていうだけではない愛嬌や人間味が初回からほんの少し感じられたのも良かったと思います。