病院の治しかた～ドクター有原の挑戦～

あっさりとした演技を見せてもらいました。どうもこの方は、脚本のストーリーに沿うことは得意だけど、内面を感じられる役は回ってこない感じ。深層心理をうかがわせるような役は不向きでしょう。政治家の息子という育ちが関係しているのかも？外見・表面的にはふさわしいのかもしれないけれど、細やかな感情を表現するのは苦手に見えます。テレビ東京のドラマBiz枠だったから、経営者の行動を演技で見せれば及第点だったのかもしれないけれど、無難に放送が終了したという感じでしたね。

実在する病院、人物を演じきるというのは様々な困難がともなう中で、誇張することなく有原修平という人物を表現した小泉孝太郎さんはブラボーのひとこと。セリフの一言一言に迷いがなく、透徹したような目線で病院の問題点を改善していく勇気と決断力は素直に格好良かった。

小泉孝太郎さんは俳優さんとして育ちの良さがとてもわかるので好感度が高いのですが、演技となるとダメですね。このドラマもやっぱり棒読みです。落ち着いた感はとても出ているので、上ずった喋り方さえ治れば有原の役どころも説得力が増すのにな、と思います。

『病院の治し方』は今クールで一番良質なドラマだと思うが、その要因は小泉孝太郎さんの地に足のついた演技にある。実直で情熱に溢れながら、理知的で迷いがない行動力にスカっとする有原修平と小泉孝太郎さんが完全にマッチしています。育ちの良さがありながら嫌みのない小泉さんのキャラクターの良さが前面に出ているのではないでしょうか？

有原修平という男、頭の良さを感じる。暴走特急と周囲から揶揄されるが、ただ単にブレーキが壊れた電車でなくコンピューター付きの暴走特急の様に演じている。ただのアイデアマンでなく恐れず行動に移すところがカッコいい。
本田宗一郎が言っていた「やって失敗したことを後悔するよりやらなかったことを後悔する方が怖い」というセリフを思い出す。

うーん。下手くそじゃない？いつになったら演技上手くなるの？？お父さんもお兄さんも顔が似ているからか政治家にしか見えないんだよね。品があるしそういう役しか受けないのか知らないけど、先生と名のつく役柄が多いしどの役も同じ演技に見える。残念。