やめるときも、すこやかなるときも

奈緒さんの感情が露わな桜子と藤ヶ谷くんの抑えめ演技でミステリアスな須藤さんの対比が面白いです。あらためて藤ヶ谷くんはセクシーだなと思いました。タイトルからして結婚はハッピーなゴールだけではないことを表していて、一生を共に歩むということを考えさせられるドラマです。須藤さんがけっこう手が早くてドキドキするシーンもありますし、桜子の浮かれ方がリアルで共感できることも多いです。深夜枠のドラマなのがもったいない。私的には今季一推しのドラマです。

ゆったりと歩くような速さで進むドラマなので、スリルや興奮という点では少し下がりますが、とても心が温まる話になっています。まだ、桜子と壱晴が付き合うようになったばかりで、これからもっと切なく感動的な話になると思います。付き合う当人同士だけでは無い、付き合って結婚することがハッピーとするようなものではなく、お互いの抱えるものと向き合い、どう寄り添うか、というテーマがしっかりしたドラマだと思います。恋愛ドラマと人間愛のドラマだと思っています。

壱晴からの手紙は桜子の椅子を桜子を想って作ったからわかったことだと考えるとすごく素敵で、じんわりと心に染みてきました。声が出ずいなくないった壱晴を探すために考える前に走り出した桜子を壱晴が見つけ、"桜子"と呼びたくて声が出た瞬間がとても美しく、2人の心がやっと重なったように感じてこの画を見ることができて良かったと感じました。
結婚の報告に来た桜子たちに反対し、桜子へ手を挙げた勝己に対して逆に幸枝が手を挙げたシーンはとても印象的でした。この家族も前に進んでるんだなと感じられたし、今後少しずつ解り合っていけるんじゃないかと思える演出がとても良かったです。

今回は、いろんなキャラクターの成長が見られて嬉しかったです。自分の事だけで精一杯だった壱晴は桜子の事を考えてイスを作り、桜子も後輩に仕事の事で言いきるなどたくましくて成長したなと感じました。特に幸枝は最初の頃は桜子に頼りきりだったのに、桜子を自由にさせようと色々動いてくれたみたいで、やっぱり母親だなあと感じました。後は勝己、あなたが一番成長しなくてはいけない人物で、ちゃんとしっかり働けよ、と思いました。

最終回は泣けました。壱晴には物申したいこと山盛りでしたが、最終回すごく感動したので、もう全てOKです。やはり最終回って大事ですね。壱晴からの手紙で泣いて、プロポーズのシーンで泣いて、桜子の家に報告に行くシーンも良くて、寝ている桜子の手をそっと撫でるシーンで泣きました。思い出すだけで泣けてきます。本当に桜子良かったね！と祝福したい気持ちでいっぱいになりました。深夜枠なのは勿体なかったと思います。奈緒さんの演技も素直で良かったですし、藤ヶ谷くんは今までのイメージには無い新たな魅力を発見できました。今季のドラマの中で一番好きでした。

桜子から勢い余ってのプロポーズっぽい言葉に壱晴が焦りながらもちゃんとプロポーズして、抱き合ってキスしてっていう流れが最高に良かったです。
やっと二人の気持ちが重なってホッとしたら泣けてきたし私の日常にはない美しい光景が見れて、いい意味でため息が出ました。
そんな満ち足りたシーンの後だったので余計に勝己の横暴さに腹が立ちましたが｢桜子を食わせていけるのか？！｣というセリフに桃子が｢どの口が言ってるんだ｣と突っ込んで、お母さんも戦ってくれたのでこの家族も"変われた"なと思えたのは良かったです。
でも手をあげて言い訳して逃げた勝己を桜子が追ったのはちょっと"いい人"すぎるかなと思いました。暴力をふるう人が暴力をふり続けるのは周りの態度が変わらないからだと思うので、個人的にはもう少し突き放して様子を見るくらいしてほしかったです。
最後はただただ幸せな壱晴と桜子が見られて良かったです。

ラブストーリーなのかな？とにかく全体的に重苦しく暗いドラマという印象。晴壱の過去がわかると思いきや、まだ引っ張るんだ・・・もうちょっとサクサクすすんでほしい。奈緒さんの演技が怖い。目の見開き方とか。ヤバイ人の目というか、病んでいる人の目。もうちょっと晴壱を見る時、やさしいまなざしで見てくれないかな。あまりに全体が暗いので、最後くらいは明るい未来で前向きに終わってくれたらいいなと、観終わるたびに思う。

今までに見たことのないタイプのドラマ。
よくあるような恋愛ものという感じもなく、ドロドロした感じでもなく、繊細な恋愛模様が描かれていて新鮮です。
少しずつ自分たちのペースで、歩み寄っていく主人公と彼女の姿にハラハラしながら見てしまったり、「頑張れ」と応援したくなったりします。主人公と彼女の気持ちになって見てしまい、自分まで苦しく辛い気持ちや嬉しい気持ちが湧いてきます。
視聴者が一喜一憂してしまう作りは上手だなと感じます。

家庭の事情が複雑で、こじれた恋愛をする桜子の真面目さがとても面白いと思いました。須藤壱晴にも過去のトラウマ的なものがあるようで声が出なくなるシーンで終わり、次が気になります。須藤壱晴はチャラチャラしているように見えますが、辛い過去があり、無理しているような雰囲気もあり、素直なさくらこと須藤壱晴の今後が楽しみです。周囲を囲む登場人物の今後の変化やさくらこの家族がどう変わっていくのかも気になるなと思いました。

壱晴は、悪気はないかもしれませんが、自分の事で精一杯で桜子を傷つけていると思います。それでも元カノを忘れるため、松江に壱晴に付き添った桜子は、本当に優しいです。きっと幸枝さんの不条理な父に対する包容力がある態度に、影響されたんでしょうね。
壱晴は、桜子に恋ではなかったと残酷な告白をして、私まで胸が締めつかれる思いでした。ふたりは別れましたが、どうか壱晴は桜子の大切さに気づき、後悔してほしいです。

主役の2人が素敵だからなんとか見れたけど結構冷静に見たらヤバくない？？死んだ恋人が忘れられなくて思い出の地を一緒に巡らせて挙句好きじゃなかった的なことを言う男。まぁそこはその男の気持ちのふっきり方だから乗り越えられる。でも女の方の家庭の問題は愛だの恋だのって言ってる時はいいけれど、結婚するとなるとシビアな問題じゃない？まぁ男がそれを制して家長として君臨するならイケるかもだけど、普通引いちゃうよね。男の方の親ならやめときなよーって言っちゃうな。

壱晴が桜子を見つけたのに、声が出ないシーンはもどかしくてお願い！声出て！と叫んでた。お母さんがお父さんを殴ったのはこれが初めてだったんだろうな、と思うと桜子に対するお母さんの愛情の深さがよく伝わったし、これで桜子も安心してお嫁に行けるのかな。遠回りを繰り返してようやく隣りで寄り添って歩く2人は、優しさに溢れていました。このドラマはカップルや夫婦に観てほしい。まさにやめるときも、すこやかなるときも愛したい、と思えるドラマだった。

ザ付き合いたてのカップル！が見れてめっちゃキュンキュンしました！ずっと苗字で呼ばれていたのに、いきなり名前呼びって不意打ち過ぎる。その後嬉しくてスキップしちゃう桜子が可愛かった。女性にはだらしなくて直ぐに手を出しちゃうのかな、と思ったけどゆっくり桜子のペースで進めていこう、の言葉に優しさを感じた。でも、私ならそのままソファで押し倒されたらその場の雰囲気に流されちゃうような気がする。早く壱晴の声が出なくなる原因が知りたい。