危険なビーナス

本来は聡明な人なのだとしても、毎回余計な妄想シーンが出てきたせいか、伯朗という人にはとても安くて俗っぽい男性というイメージを抱いたかな。楓の本性を信用しきれずに、優柔不断に右往左往する様子にもイラっとしたし。自分の気分に合わせて、蔭山さんを都合よく扱うのにも嫌悪感。

個性の強いキャラクターに囲まれて、伯朗自身は優柔不断で格好良くはないけど、楓たちに振り回される情けない姿がよく似合っていました。観ていてたまにイラっとするくらい人を信じやすくて素直で、波恵さんの「明人は歪んでいない、真っすぐに育った子。伯朗さんを見ていてそう思った」という台詞に説得力があったのも良かったです。そのおかげで結果的に矢神家の人々は命を救われ、波恵も殺人犯にならずに済み、受け身にみえてこうやって周りに大きな影響を与える主役然とした雰囲気が、自然と滲み出ているところも上手いなと思いました。

原作は東野圭吾で面白いはずなのですが(原作は未読）、何とも言えず、面白くないドラマです。妻夫木君そのものに惹かれて見ています。彼じゃなかったら、離脱していたかも。顔がいいのか、声がいいのか、判然としませんが、少し年をとったなあと思いつつ、素敵な雰囲気を醸し出しているのを、安心して楽しんでいます。

伯郎さんがかわいい。あんなアダムスファミリーみたいな中に入ったらそりゃやりにくくて仕方ない。なんか一般人って感じが親近感あっていいんだよね。ちょっと頼りないところも知っているからこそ奮い立たせる勇気に感動する。

とにかく優柔不断過ぎて、見てるとイライラする。楓のことを信じるとか信じないとかいう以前に、弟が行方不明になってることは現実なんだから、彼を探すことだけ考えて自分で動けばいいのに。蔭山さんにお詫びのしるしに手作りケーキを焼いて持っていくとか、気持ちはわからないでもないけど、なんか蔭山さんをナメてるような気がしてムカつく。

情けなくてダメダメな一面もリアルに演じていて、格好良い主役ではないけどとても人間味のある魅力的な人物を作り上げていると思います。優しげな顔立ちや穏やかな口調が人の良い伯朗にぴったり。蔭山と楓の実家に潜入捜査に行った時に、怪しむ蔭山をよそに伯朗はすっかり信じ込んでいましたが、そういう単純ですぐ人を信用しちゃう性格に説得力があるというか、「伯朗ならそうだよね～」と納得してしまうハマリっぷりだと思います。

康治の父親としての愛情を知った時の表情がとても良かったです。嬉し泣きを堪えているような、しみじみ愛情を噛みしめているような何とも言えない顔で、見ているこちらもグッとくるものがありました。楓が絡むと脚本のせいもあるけど鈍いお馬鹿さんにしか見えなくて勿体ないですが、こういう伯朗個人の感情を繊細に表現する演技はやっぱり上手いなあと引き込まれます。

これまで演技が下手だとは思わなかったけれど、悩むというか「苦悩」という様な重たい演技が下手だなあと今回感じて、真面目なサスペンスというよりもコメディ路線に走ってしまっているようで残念です。いちいち、こんな事もあり得ない事はないか…みたいな妄想部分が出て来るのも、個人的には絶対要らないし、その時の間抜けな感じの顔がウザくてイライラします。

楓が明人の妻だと自称するたびに何とも複雑そうな顔をしたり、佐代から康治と禎子の疑惑をふっかけられるとあからさまに表情が強張ったり、楓に頼られるとデレデレしたり、感情がそのままストレートに表情に出ていて、伯朗の嘘がつけない真っすぐさが感じられます。波恵に「あなたは何でも顔に出る」と指摘される説得力がありました。

楓に振り回されたり、勇磨に馬鹿にされたり、下心丸出しの妄想をしたりと、決して格好良い主役ではないけど、穏やかな口調や表情で伯朗の誠実さや温かい人柄を丁寧に演じているところが良いです。楓や百合華に頼られたり、蔭山に「院長から嫌な思いをさせられたことはない」と言われる説得力があります。地味なキャラだけど、矢神家の濃い面々と一緒にいても決して埋もれることがない存在感もさすがだと思います。

ドロドロとした親族争いのなかにいても、まっすぐで誠実で、親しみある人柄が滲み出ていて良かったです。裏表のない性格が演技から感じ取れました。妄想シーンがわりと多いなと思います。楓を信じて守る姿がカッコいいと思います。

美人な女性に弱い伯郎さんが素敵です。顔がデレーっとなって、美人の相談やお願いを聞いてしまうのが最高に可愛らしいと思います。矢神家の人に心でぶつかっていく演技や楓さんを本気で守ろうとする姿勢は心打たれます。

結婚したい男NO.1決定！個人の感想です。困っているキレイな女性を放っておけない、たとえそれが演技でも見抜けない。詐欺にあいそうな短所のようですが、母の再婚・死別を経験したから今の伯朗があるとわかると見方が変わりました。人を信じる強さ、結果を引き受ける覚悟・包容力がある、人として大切な事を当たり前にできる、獣医の仕事も順調、おまけに見た目良し。こんな逸材蔭山クンが放っておかないわけだし、楓も懐く訳だと納得。

話し方や醸し出す空気が穏やかで安心感があって、棘や含みのある矢神家の人たちとは明らかに雰囲気が違うところが良いと思います。思いやりや情など普通の感覚がちゃんとあって、喜怒哀楽も顔に出やすくて、明人の「伯朗は真っすぐで嘘がつけない」という言葉に説得力が生まれるし、百合華が頼ってくるのも分かります。困っている美人に弱いってよく言ってるけど、きっと老若男女問わず、困ってる人を見るとつい助けちゃうんだろうなという人の良さが感じられるところも好きです。

襲われた楓のもとに必死で駆けつけたり、勝手な行動をする楓を本気で叱ったり、いつも穏やかでヘタレっぽいのに楓のことになると常に一生懸命で、下心ではなく本当に純粋に彼女のことを心配しているのが伝わってきます。大切な箱入り娘を心配する父や兄みたいで、伯朗の優しさや温かい人柄が感じられて良かったです。

ただただ役になりきっていてすごい。

演技力が素晴らしい!!
ヘタレそうな感じを出してるけど、いざという時、男らしさを出す演技の表現の仕方が上手い！
それにかっこいい。もう完璧です。

獣医の役で厳格な感じだと思ったら「美女にはめっぽう弱い」というギャップが最高です。眼鏡も萌ポイントで、最後、矢神家に堰を切ったように走る姿や、胸ぐらを掴むシーンは胸が熱くなった。今後どうかダークな方に進まない事を祈ります。

ハラスメント的な妄想シーンが、ちゃんといやらしさはありつつ下品になり過ぎない加減を弁えていて良いですね。成人男性なのに生々し過ぎないのがすごい。穏やかで優しい雰囲気があって、楓に振り回されたり、蔭山に塩対応されたり、女性に対して弱気な情けない感じも似合っていると思います。勇磨に対するコンプレックスから解放された時の晴れやかな表情も良かったです。

劣等感があって同僚の助手にデートに誘われ迫られる妄想したりとか、「おれの話はつまらないですか」と落ち込んでたりとその辺にいそうな人なのに何故か圧倒的な存在感を感じるのはすごい。油断させておいて実はこの人が最終的に犯人なのかもという展開も想像もした。

あまりドラマで見ないので知らなかったが、演技が自然でうまい。ドラマは大げさな演技をする方が多いので安心して見れます。また、ぼそぼそ小さい声で話しがちという演技をしていると思うが、消して聞き取り辛く無く何を言っているのかわかるので技術を持っていると思う。大声で話したり強気な物言いをしてるのに滑舌がわるかったりで聞き取れない方が多いので。何気ない横顔の視線とかも演技してないみたいに自然で良い。

手島伯朗の、弱めな男性だけどドすけべなキャラクターを非常に上手く演じています。なさけないような表情と、歩き方、話し方がとても自然で見ていて全く違和感を覚えません。ルックスについてはイケメンなのに、モテないという残念な感じがまたキャラクターの良さを引き立てています。

個人的に妻夫木聡さんの気が弱い巻き込まれ型の人物の演技は最高だと思っていて、危険なビーナスでもハマってるなと思います。
義理の妹である楓を守ると決めたとき、矢神家の面々を前に堂々と宣言したのもスカッとして良かったです。

現時点では、誰がやっても構わない役どころ。二枚目も三枚目も兼ねた配役なのか？ストーリー自体がどの路線を進むのかわからないので、かなり微妙。巻き込まれ系の役なのか、探偵系の役なのか第1話を見終わってもスッキリしない。しょっぱなとしては肩透かし。

ちょっと気弱で女性に対しては更に弱い、という男性を演じさせたら上手い人ですね。役柄的には、ペットの診察に付き添ってくる飼い主を、恋愛対象として物色してるなんてちょっと気持ち悪い。伯朗のビジュアルが良いから許される感じがするものの、実際にはあまり笑えない。義理の妹の楓が見るからに気が強そうだから、優男風の伯朗とは見た目的にも性格的にもとても良いコンビネーションという印象。

こういう人が良いゆえに誰かに振り回される役が似合いますね。美人に弱い3枚目な表情もコミカルさとチャーミングさがあって良かったし、たまに見せる陰のある表情や鋭い眼差しも辛い過去を彷彿とさせて、主役らしい存在感を発揮していたと思います。顔は格好良いんだけど良い意味で普通っぽい雰囲気もあって、そこが個性強烈で濃い矢神一族とは住む世界も価値観も違う人間同士という感じで良かったです。

ただのヘタレの女性好きの獣医かと思いきや、飛んでもない苦労を重ねていたんですね。弟の嫁を自分が守る！と決めた所はかっこ良かったです。これからますます逞しく成長し、どのようにあの伏魔殿の連中に一泡ふかせるのか楽しみにしています。

ユーモラスな演技とシリアスな演技、両方がバランスよく融合されているところが観ていて楽しい。手島伯朗が矢神楓に見つめられるシーンの表情の崩し方が特に好きです。自分の過去について深刻に話していたと思ったら、柔らかい表情へ自然と変化している、気づくと見入っていました。手島伯朗の矢神家への憎悪感、声を荒げず表情や態度、声のトーンのみで表現しているところにも演技力の高さを感じました。

妻夫木さんの人柄にぴったりな役だと思いました。優しい声のトーンなので聞いていて不快にならないし
心地よく、よりいっそうドラマにのめり込む事ができ、この約は妻夫木さんで大正解だったと思います。
あと世代的に妻夫木さんは最近の若い俳優さんより見ていて落ち着きます。