やんごとなき一族

健太のキャラに全く合ってない！！！！！！
あんな貧弱じゃないしドラマではひたすら嫁の言いなりだったけど、原作はあんなんじゃありません。

わざとらしい。品がない

記憶はないけれど心のどこかでサトとリンちゃんを覚えているから歩み寄るって時はそれなりの距離感を保っていてぎこちなく見えたけど、
白無垢姿を見て「サト」と呼びかけたその一言だけで健太が戻ってきたと思わせた演技はすごかった！

まんぷく屋で良江に会った時や、リツコがやって来た時に「誰？」というように佐都を振り返るなど、台詞はなくても「初めて見た知らない人」という反応をちゃんとしていて、記憶喪失が続いていることが伝わってくるのが良かった。健太なんだけどこれまでの健太じゃないっていう複雑な内面を、抑えめの声のトーンや少し遠慮がちな佐都との距離感、不安げな視線などで繊細に演じ分けているところも良かったし、佐都が妊娠中も隣を歩く時に足元気にしてたり、会話中にお腹を撫でてあげてたり、全話通してそんなにはっきり映らない時でも常に健太として存在している細やかな演技がさすがだなと思いました。

大袈裟な演技が、ジャンポケ太田にそっくりで面白い。

記憶を無くす前と後では明らかに別人レベルに変わっているのがすごい。さとさんに向ける視線一つとっても全然違う。初めて会った人としての距離感が絶妙。健太なのに健太じゃない残酷‥、辛すぎるなと感じるくらい別人でした。

記憶を失ってからの佐都への態度や話し方、視線など、別人みたいに壁があってよそ者を見るような冷たさも感じさせて、演じ分けが見事過ぎて佐都じゃないのに見ていてかなりショックを受けました。記憶喪失でここまで人格変わるか？ってくらいの変貌ぶりだけど、それだけ佐都との出会いは健太の人生において大きなもので彼女が色んな変化を与えてくれて、だからこそ「絶対に手放したくない」と口にするくらい佐都が大切な存在だったんだろうなという説得力があったのも良かったです。

サトと健太、2人のシーンがすごく好き。何にも縛られず飾らないでいられる2人だけの時。目線を合わせるだけで幸せな気分になれるなんて甘い時間。土屋さんにも松下さんにもその甘い余韻を見事に表現できる間を持っていて何もしてなくても幸せな雰囲気が伝わってきます。

春菜がヤマトにプレゼントした時計を見て一目で高価な品だと気付いたり、骨董品買い取り店での佐都との「安っ！」「高っ！」ってやりとりなど、チラチラと健太のお坊ちゃま感覚が垣間見れたのが良かったです。普段は御曹司っぽく見えないけどやっぱり深山家の次男なんだなあって再認識させられました。買い取り店の店員さんにカマかけて脅すシーンも、口調も仕草もぎこちなくてどこか不自然で、嘘をつき慣れていない健太の素直で正直な性格が感じられて良かったと思います。

松下さんは素敵だけど、初回の頃は良いとこボンには見えなかった。
でも、回を追う毎に良くなってて、今や違う役者さんの健太は想像できない。

脚本のせいか、口だけの頼りない人に見えてしまって健太の魅力がイマイチ分からないのですが、松下さんの演技はとても良い。なかなかぶっ飛んだ展開続きだった８話だけど、良恵に「佐都と別れて欲しい」と言われた時の涙を必死に堪える辛そうな顔や、ウエディングドレス姿で登場した泉を見た時の戦慄した表情、屋上で「自分の力で幸せにならなきゃダメだ」と必死で泉を説得する姿など、繊細で丁寧な表現力で場面にリアリティを持たせているのがさすがだと思いました。

佐都に「パパでしょ？」って言われて「はい！」って嬉しそうに抱きつく姿が微笑ましくて可愛い。松子にキスはダメと言われたことを律儀に守ったり、目が泳ぎまくって挙動不審で嘘がつけなかったり、佐都と一緒だと緩さや甘さが際立って家族として心を許しているのが伝わってきます。隙だらけで考えが甘いところにはイラっとするけど、泉や立花大臣に毅然とした態度を取る姿は佐都への愛と理不尽に立ち向かう覚悟が感じられて格好良かったです。

本人は心配で思わずお兄さんの腕をとったのにひどい言葉を吐かれて振り払われた。だけど、お兄さんに取ったらあんな仔犬のような目で見られたら自分が惨めでやってられないだろうなとも思いました。悪気はなくても人を傷つける目をしていました。

初めて明人にブチ切れられた時の唖然とした表情が印象的でした。ショックというより心底びっくりしてる感じで、明人がそんなふうに思っていたなんて想像もしてなかったんだろうなと、お坊ちゃんゆえの鈍感さや人を信じ過ぎる真っすぐさが感じられました。「その目、やめろって言ったろ！」と2度目の拒絶を受けた時の言葉が突き刺さったようなショックを受けた顔も、明人の憎しみの深さをやっと実感し、葛藤する様子が伝わってきて良かったと思います。

香川に有沙の幸せを託すシーン、相手の会社まで来て土下座はどうかと思うけど、松下さんの演技はとても良かった。苺の話をする時の懐かしそうに愛しそうに話す表情が印象的で、回想シーンはなかったけど2人の姿が目に浮かぶようだったし、目を真っ赤にして有沙の幸せを願う必死な姿は妹への深い愛情を感じさせてグッときました。佐都とのシーンも相変わらず自然で本当の夫婦のような空気感があって、メンチカツを分け合う時の素のような笑顔や口調がほっこり温かい雰囲気で良かったです。

4話は「この家を変えていく」という健太の決意や覚悟も聞けたり、マダムキリコに「自分は父とは違う」という姿勢を見せたり、これまであまり見えなかった健太の意志がしっかり感じられたのが良かったです。佐都と一緒に奮闘して頑張る姿も多く見られて、お部屋でイチャイチャしてるよりもよっぽど夫婦の絆や互いを想い合う気持ちが伝わってきました。マダムキリコの着替えを見てしまった時の慌てた様子や、有沙に「パパみたい」と言われてショックを受けて呆然とした姿など、台詞がない時も表情や仕草で感情が伝わってくるところも良かったと思います。

いつもの見張りがいないって分かった時の喜びようが凄くて笑っちゃいました。テンションめっちゃ高くてゴリラみたいな声出してるし、何歳の設定か分からないけど子供みたいに感情丸出しな姿が可愛らしかったです。ただ脚本や演出のせいでもあるけど、健太って佐都大好きって気持ち以外、何がしたい人なのか伝わってこなくてよく分からない。何だか頼りないところがあって、自分が家にいない間に佐都が辛い思いしてるの、ちゃんと理解してる？もっと守ってあげてよってモヤモヤしてしまう。松下さんの演技はとても良いのに勿体ないなってもどかしく感じてしまいます。

いやー仕事モードの時のスーツも相変わらずカッコいいけど、オフの時の髪を下ろしてメガネっていうのもびっくりするほどかっこいい。新婚らしくさとちゃんとイチャイチャするのも2人なら見ていられるわ。言い方は柔らかいのに男らしいことを言うってもうカッコ良すぎる。

見た目が普通っぽいので、正直あんな大富豪一族の次男という感じはしないと思っていたけど、丁寧な所作や柔らかな物腰に品があって十分育ちの良さが伝わってくるところが良かったです。泉とのオフィスでのやりとりもすごくナチュラルな演技で、健太が実在してるみたいな錯覚を覚えます。佐都とのイチャイチャシーンも松下さんの爽やかな雰囲気のおかげか、いやらしさがなくて、ほっこり微笑ましく見られるところも良いと思います。

肝心なことは結婚決まってから言うし、「佐都に会いたい」という父親の言葉を鵜呑みにする甘っちょろさがあるし、すぐ泣くし、佐都の着物の件も優しさ履き違えてるし、健太のキャラクターだけ見てると「あれ？」って思う部分が結構あるんだけど、それでも素敵な人に見えてしまうのが不思議。スーツが良く似合ってキスシーンやバックハグもサラリとスマートにこなすし、佐都に話しかける時の声や視線がとても優しくて愛に溢れてる。役によって全くの別人に見えるところが毎回凄いなと思います。

さとが結婚できないと断った時、ドアを開けた時の顔！！捨てられた子犬のような顔！！あんな顔されたらさとじゃなくても断りきれないじゃん！一族と一緒にいても妻を守ってくれそうな雰囲気が頼もしい。応援したくなるね。