※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 4.0 /5.0(80%) | 299位 /1119件中 |
キャスト 4.0 /5.0(80%) | 495位 /1119件中 |
演出 3.8 /5.0(76.6%) | 402位 /1118件中 |
音楽 3.7 /5.0(73.4%) | 409位 /1119件中 |
感動 3.8 /5.0(76.6%) | 146位 /1114件中 |
笑い 1.2 /5.0(23.4%) | 1098位 /1114件中 |
スリル・興奮 3.0 /5.0(60%) | 645位 /1111件中 |
脚本・ストーリー 4.0 /5.0(80%) | 299位 /1119件中 |
キャスト 4.0 /5.0(80%) | 495位 /1119件中 |
演出 3.8 /5.0(76.6%) | 402位 /1118件中 |
音楽 3.7 /5.0(73.4%) | 409位 /1119件中 |
感動 3.8 /5.0(76.6%) | 146位 /1114件中 |
笑い 1.2 /5.0(23.4%) | 1098位 /1114件中 |
スリル・興奮 3.0 /5.0(60%) | 645位 /1111件中 |
ティーンエージャーの頃の海咲が感じた潔癖さはわからないでもないけど、大人になった彼女はすでに母親の気持ちも理解できるんだろうね。だからこそ会えない。
対立する思いが今も確固たるものなら、もっと正面から向かい合えたのだろうけど、彼女も巻上にある意味で依存をしていたわけだからね。人間の感情ってのはホントに面倒で難しい。わからなければわからないことに苛立ち、わかるならばわかることにため息をつく。
茂雄さんは何を語るんだろう?事故の真相が海咲にどんな影響を与えるのか気になります。
加藤先生、いいねえ。ずばり核心を突くのが頭の良い人で格好いいみたいな風潮もあるけど、こういうとらえどころがないけれど、ちゃんとちょうどいい距離感で、心のしこりをほぐしてくれる加藤のような人こそ、周囲が良く見える繊細で賢い人なんだと思う。
時間が必要なものは、まさに立ち止まることも大事だし、巻上みたいに結論を急ぎすぎるのは、結果として5分も違わないのにイライラして割り込む車みたいで、ある種の暴力に思える。
七瀬に対してまだ負い目を感じているような海咲だけど、会うことで変わっていくこともある。何かがちょっとずつ変わって行けばいい。
天草の風景って不思議だね。なんでもない小さな漁港のさびれた町に、立派な教会が立っている。
なぜ海咲の故郷として、この島を設定したのかわからないけど、このすごい風景を見せつけられると、キリスト教的な原罪を背後に感じさせるものがあるね。それは海咲はもちろん、彼女の母親も背負ってしまったものなのだろう。
茂雄さん、いいねえ。浜の人らしい声のでかさや粗野な感じの奥に、優しさを感じる。晶太郎の漁師でありながら絵も描くアンバランスな繊細さもいい。
海咲が故郷を出た背景もわかってきたし、妹や辻村とどう関わっていくのか気になります。
巻上がいくら海咲を守るために最善だと主張しても、塩沢や佐野の主張の方が説得力がある。巻上は結局のところ、彼が理想とする海咲の写真を求めているだけなんだと思う。
塩沢のいう通り、そもそも「赤」だと言って、他の人もまったく同じ「赤」を共有しているとは限らない。それは色覚だけでなく「聴覚」だって「味覚」だってそうだろう。同じ表現の中にも幅があるけど、そこには目をつぶって、曖昧だけどとりあえずの共通認識にしているだけ。
そして木嶋の言うこともその通り。海咲にやれることはまだある。
木嶋からもらったLeica M4。良いカメラだよね。沢田教一も使っていたし、中島みゆきの曲のタイトルにもなってます。海咲がこれで何を撮っていくのか、ここからが彼女の本当の色が生まれるのかもしれません。
「錐体ジストロフィー」は遺伝病だし完治はしないんだね。フォトグラファーとしてはきつい現実だ。朝倉医師の淡々とした説明が残酷さをより浮き彫りにしている。
完治しないんだから誰から遺伝したのかなんて知ったところで意味はないんだろうけど、知りたくなる気持ちもわかるね。もちろん巻上に当ったところで何も変わらない。そんなことは海咲だってわかっているはずだけど、人って何か深刻なことをうけとめなきゃいけない時は自分以外の何かを責めたくなる。
誰かを責めた次はおそらく逃避かな。
病気によってキャリアが失われることに恐怖するというより、人生そのものを失うようで怖いんだろうね。キャリアはもちろんだけど、出会いや社会関係のすべてが、自分で築いたものではなく、恩師が作り上げたもので、本当の意味での自分らしさなんてなかったわけだし。
自分らしさは珈琲の入れ方だけというのが切ないし、ささやかな抵抗でもある気がします。でもそのささやかなものであれ、自分はそこにあるわけで、いろいろ失っても自分の中に確かに残るものを発見していく物語なのかな?