※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 3.5 /5.0(70.4%) | 577位 /1004件中 |
キャスト 3.9 /5.0(78.6%) | 544位 /1004件中 |
演出 3.6 /5.0(72.4%) | 526位 /1003件中 |
音楽 3.8 /5.0(75%) | 336位 /1004件中 |
感動 3.6 /5.0(71.2%) | 252位 /999件中 |
笑い 2.8 /5.0(56%) | 526位 /999件中 |
スリル・興奮 3.0 /5.0(60.6%) | 587位 /996件中 |
脚本・ストーリー 3.5 /5.0(70.4%) | 577位 /1004件中 |
キャスト 3.9 /5.0(78.6%) | 544位 /1004件中 |
演出 3.6 /5.0(72.4%) | 526位 /1003件中 |
音楽 3.8 /5.0(75%) | 336位 /1004件中 |
感動 3.6 /5.0(71.2%) | 252位 /999件中 |
笑い 2.8 /5.0(56%) | 526位 /999件中 |
スリル・興奮 3.0 /5.0(60.6%) | 587位 /996件中 |
最終回が近づくといろんな人が集まってくる描写が増えるのは朝ドラあるあるだけれど、こんなに説得力を持って、集まることが自然だと思えるのは珍しい気がする。万太郎が博士になった祝いというのも当然あるけれど、それよりも何よりも万太郎という変人奇人が大成したのは寿恵ちゃんの力だということがみんな良くわかっていて、図鑑完成を間に合わせてあげたいと思ってくれるからだろう。それは万太郎と寿恵子の人柄ゆえ。波多野・藤丸コンビに丈之助が加わって、白いものが混じってなお同じ空気感が素敵だ。そしてまだ夢が語れることも。いよいよ最終回。いつものように送り出した寿恵ちゃんの元へ、願い通り新種届ける展開だと嬉しい。
大震災から立ち直って仕込めたという酒も、寿恵子が笹に似ているという話も、若くて亡くなった母がバイカオウレンの花と共にいるという話も、すべては最終話に繋がっていたのか。そして下戸の万太郎ですら美味しいと思える酒ができたことは素敵だし、寿恵子との出会いが下戸でカエル様であったことを思えばなおさら感慨深い。お互いがお互いのことを太陽だと思える関係は素晴らしいし、学名の中でずっと一緒にいられることを喜ぶ寿恵子が少し羨ましくもある。万太郎が生き生きと野山で跳ねる様を愛おしいと思えばこそ、ずっと支えてこれたのだろう。決して良い夫とは言い難い万太郎のことを憎からず思えるのは、寿恵子の万太郎を見る目が優しくあたたかく幸せそうだからだと思う。終わってしまったのにしばらく心温かく過ごせそうで。今でもきっとどこかの野山を、今度は二人で巡っているのだろう。
全体としてなかなか面白かったと思います。竹雄たちとの絡みも良かったけど、やはりこれは万太郎と寿江子の話ですね。構成も凝っていて、偉人の出し方もうまかったと思います。特に最初の龍馬と最後の逍遥は意表をつかれました。スエコザサですが、宮城と岩手の一部にしか自生してないんですよね。今は牧野植物園でも見られます。仙台市野草園から贈られたもので、ドラマでは千鶴とされている牧野富太郎の次女鶴代さんも植樹に出席されたそうです。そう考えるとやはり植物で繋がれた家族だったのでしょう。本物の牧野は結局「日本植物誌図篇」も、それに代わる「大日本植物誌」も全刊出版は叶いませんでしたが、ドラマの万太郎は出版にこぎつけました。史実とは違っていたとしても、こういう優しいフィクションは許せます。これは牧野富太郎の生涯ではなく、槙野万太郎の話ですから。
描きようによっては植物が大好きで定職にもつかずしょっちゅう家を空ける旦那とその趣味にも似たものと家族を養うこのに一生懸命働いた妻にもなりうるものをこんなに綺麗で愛に溢れた物語にしてしまうのだからモデルのご家族もとても喜んでいるでしょう。集大成とも言える図鑑に蘭光先生から始まる万太郎と関わりのある人たちの名前がずらり。最後は幼く亡くなった園ちゃんの名前まであり泣けました。夫婦愛、家族愛、友人たちへのリスペクトと愛に溢れた物語は心を温かくしてくれました。最高の朝ドラだったと思います。