らんまん

2023年7月期 2023年4月期
総合評価: 3.57 / 5.0 (回答者数60人) 517 位 / 1000件中
※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 3.5 /5.0(70.4%) 576/1001件中
キャスト 3.9 /5.0(78.6%) 543/1001件中
演出 3.6 /5.0(72.4%) 526/1000件中
音楽 3.8 /5.0(75%) 335/1001件中
感動 3.6 /5.0(71.2%) 251/996件中
笑い 2.8 /5.0(56%) 525/996件中
スリル・興奮 3.0 /5.0(60.6%) 587/993件中
254コメント
104 | | 2023-06-16 14:36:04

ブラボー!寿恵子といい、高藤の奥さんといい、毅然とした素晴らしいざまぁでした。今週のもやもやが一気に吹っ飛んだ気分です。高藤は啓蒙の意味をはき違えています。和魂洋才のせいか、洋魂というべき、西洋思想の根本がわかっていない。だから西洋人にバカにされるのにね。啓蒙にはまず「理性」が求められるものなのに、妻以外の女に手を出そうとしながら語っても「理」がありません。また田邊は芸術を理解するには教養が必要と偉そうに語っていますが、教養が必要なのは批評や評価が伴うから。たとえば英国の貴族ならば服の生地や仕立て、食器や家具、飾られている絵画などで、相手にどの程度の財力があるかや知性のレベルを計ります。でもただ鑑賞するだけなら教養などなくても構わないし、そもそもそれを作る側の芸術家、たとえばゴッホにどんな教養があったと言うのでしょうね。高藤みたいな勘違い野郎どもが、最終的には戦争に至る道筋を作ったのも、歴史的な事実だし、その根底にはかつて成し得なかった攘夷の思想があるのを、明治維新の負の遺産として理解しておくことこそ、日本人の教養かもしれません。

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103 | 2023-06-16 07:29:29

いよいよ植物学雑誌が出来上がった。教授の指導の下ではなく、万太郎の背中で引っ張る形で出来上がったことが感慨深い。万太郎にとって、誰が考え付いたか、誰の功績かなんてことは二の次だろう。日本人による日本の植物の学問が一歩前進したことの方がとても大切で、だからこそ田邊教授がとても小さく見える。今は人脈や肩書は教授の方が上だけれど、画工さんを雇っているということは教授の植物画は大したことないのだろうし、みるみる立場が逆転する未来が見える。自分の立場が逆転しそうになった時に教授はどう動くかな?それにしても謝辞として教授に対してゴマをすることを忘れない万太郎は策士でもある。植物学者の画だと言われた時の万太郎嬉しそうだったな~

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102 | | 2023-06-16 04:14:53

悦に入る田邊となんとも言えない顔をする一同が面白かったですが、こういうところを見ていると万太郎はやっぱり商人の子だなと感心してしまう。損して得取れではないけれど田邊が自分の利でしか動かない人間だと見抜いて懐に入り結果万太郎の意のままにしてしまう。気に食わなければ燃やしてしまわれる可能性もあった中謝辞で堂々と田邊教授のおかげって書いちゃうところがしたたか。これが家業に向いていたら実家はますます繁盛しただろうね。

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101 | 2023-06-15 13:59:32

田邊は残念ながら西洋における科学者の在り方までは理解していなかったようですね。結果をまとめて世に出して初めて成果として評価されます。百聞は一見に如かずと言う通り、古今問わず留学での知恵はある種の宝ですが、人は見た印象に騙されやすい生き物です。見たからこそ騙されるとも言えます。まあ一度、ちょっと海外旅行をしただけで、専門家扱いされた時代ですし、そんな薄っぺらさが明治の一面なので仕方ない部分もあるのですが。さてついに寿恵子に婚姻を申し込むため、仲人と釣書の準備が出来ました。仏滅、上等です。科学者がそんなの気にしてどうする。さっさと高藤に一泡吹かせて欲しい。

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100 | 2023-06-14 15:09:31

何でも入る器。すごい表現だと思う。それを目的を見つけてパンパンにできる人、スカスカでも満足できてしまう人。きっといろんな人がいる。でもすごい勢いと集中力で生きている人が側にいたら、それなりの能力があったり志のある人なら刺激を受けて更なる高みを目指そうとなるのだろう。書きあがった絵を見てまあまあだと言う万太郎。それに対してまあまあだと返す竹雄。竹雄は万太郎の求める高みが見えているのだろう。クララ先生と寿恵子のやり取りもだけれど、相手を思いやったり心が通じるって本当に素敵だ。きっとクララ先生にも思い当たる人生があるのだろう。少し覗いてみたい気もする。

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99 | 2023-06-14 14:32:30

万太郎の才能について語られていたけど、才能の問題ではないと思う。もし万太郎が土佐でも貧乏な家に生まれていたら、あるいは戊辰戦争で破れた会津とか北海道の開拓民、琉球の農民に生まれていたら、いくら才能があろうと病弱なまま早逝したか、まったく違う一生を送らざるを得なかった筈。才能は適切な場がないと芽吹かない。また寿恵子だけど、妾でなく正妻になるならまさに玉の輿。高藤は嫌いだけど、この時代の男性としては間違いなく成功者だからね。それを袖にするフリとして、クララ先生はアメリカ人の設定で自由論を語らせたのかな感じますが、言うほどアメリカも自由ではなかったはずです。そもそもピューリタンの国だし、自由や開拓の名の元、その頃もまだネイティブアメリカンを虐殺していたしね。だから間違いだとは言わないけど、歴史は成功者の歴史だけではないことを忘れないでほしい。

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98 | 2023-06-14 07:39:04

田邊教授は手順や誰がということよりも自分に利があるかどうかが判断基準であり、それに伴う責任などもどんな相手にも負うことを求めている。それは利のみでつながる関係であり、そこには尊敬など心理的なものが介在する余地はなさそうだ。万太郎に対して厳しい態度を取っていた徳永准教授は手順や立場などを重要視する代わりに、責任は上の立場の者が負うべきと考えていることが明確になった。田邊教授は徳永に対して矛盾の塊だと言ったけれど、人間なんて矛盾の塊なものだし人間らしくて良いと思ってしまった。

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97 | 2023-06-13 14:29:55

田邊教授の腹黒さがはっきりとしてきましたね。洋行して知った合理主義と日本人らしい現世利益的なものが、悪い意味で混じり合った感じです。まあ牧野富太郎が東大ともめたのは有名だし、万太郎も当然ながらこの後、もめまくるのでしょう。でも徳永とは少しだけ近づけたかもしれません。こういうささやかなふれあいが、いつか万太郎を助けてくれるかもね。そして寿恵子ですが、そんなにもやもやしているなら、絵なんか破ろうとしないで、そんな自分の殻を破ればいいのに。

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96 | 2023-06-12 23:23:31

これは時代としか言いようがないなー。今なら到底理解できないことでも当時は珍しくないものだしね。でも高藤と白川の会話の気持ち悪さったらなかったよね。どのツラ下げて今すぐにでもさらいたいとか言ってんのよ。1人メロドラマの高藤は寿恵子が引いていることに気づいてないのが痛いよね。寿恵子は気持ちがないのはもちろんだけど、あれだけ奥さんのことを引き合いに出すのは高藤がどれだけ誠実な人かっていうのを見ているところもあると思う。その質問に答えるたびに株を下げる男‥これは笑うしかないわ。

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95 | 2023-06-12 14:06:38

身分が低いから妾なんであって、わざわざ良家の養女にするのなら、高藤は今の奥さんと離婚して寿恵子を正妻に迎えるつもりですよね。ちなみに当時の法律では妾は合法で、一方、妻の不倫は旦那が自由に処罰できた。二代目首相の黒田清隆なんて妻を殺して事実を隠蔽しようとしたけど、罪にはならなかったし。そんな時代だからこそ、万太郎が駆けつけるのではなく、寿恵子には八犬伝の剣士たちのように、潔く毅然と啖呵を切って、高藤を振って欲しいかな。フィクションならできることだから。

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94 | 2023-06-12 09:25:50

高藤と白川の会話は現代の感覚で聞くとたまったものではない。寿恵子の出自をわかった上で、妾業というものを理解しているだろうと公然と言っているようなものだし、それでいて自分の格に合うように養子縁組をした上でと用意周到だ。身分制という意味では維新前の習慣を残しつつ、トロフィーワイフ的なニオイもするから様々な意味で混然とした時代だったのだと良くわかる。跡継ぎが生まれなかったら三行半で離縁というのも曾祖母が実際そうだったし戦前までは普通にあった。立場の弱い女が自分を通すことの難しい時代。たとえ寿恵子が返事をしていなかったと言っても竹雄が焦るのは良くわかる。

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93 | | 2023-06-12 07:29:03

高藤の奥様がずっと不機嫌そうで、そして「今更…」なんてセリフを聞いたら、親の取り決めた婚姻だけれど高藤が顧みなかったことであの様子なのかなと思う。旦那からも時代からも取り残されたらあんな風になりそう。世が世なら寿恵子の声掛けは処罰対象になったような高貴な方なのかな。それなら余計にプライドとか邪魔しそう。寿恵子の馬車行きに同行した人物もとても横柄で周りを見下している感じが言動から出ている。主が素晴らしいのであって、仕えている人そのものが素晴らしいわけではないのに。一連のことで寿恵子は高藤家へ違和感感じたのではと思う。

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92 | 2023-06-09 14:21:41

何事にも必ず功罪がある。当然ながら明治維新もそう。確かに富国強兵は意味があったけれど、かつては士農工商だった身分制が、明治維新の功臣か、洋行帰りか、いち早く洋式に馴染んだかみたいなものに変わっただけ。万太郎は変化をポジティブに語っていたけど、変化せずにただ失われた知識や技術はたくさんある。それが残っていれば、また違う何かが生まれたかもしれない。だから救えるものは救い、より多くの可能性を未来に残すことが大事なのに、淘汰の方をより重視した結果、今の硬直した社会になっていると思う。その淘汰圧力に負けなかったひとりが、牧野富太郎だからこそ、万太郎には植物が再び芽吹くというなポジティブさの方ではなく、花は咲き散ってもなお美しいというのを強調して欲しかった。それこそ週タイトルの「ノアザミ」のように、美しく棘があるものだったと思う。

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91 | 2023-06-08 14:16:20

善し悪しではなく、個人的な感想として最近の展開は好きじゃない。まず万太郎が寿恵子への大事な話を本人に直接伝えず、伝言にしたのは論外。どんな言葉も他人を通したら力は弱まる。強い意思を見せるとか決意表明をしたいのなら、しっかりとその人に向けて言葉を伝えるべき。また寿恵子の母も、自分は何を言っているのかわからなくても、寿恵子はわかるかもしれないわけで、万太郎の言葉をそのまま伝えないとダメ。それが出来ないならアドバイスすべきは、ちゃんと顔を突き合わせて話をしてきなさい、が正解だと思う。普通、この流れは寿恵子が高藤の妾になるパターン。でもそうではないのだから、単に二人の恋愛を盛り上げようとしただけのシナリオになってしまう。だったらもっと寿恵子を通して、明治の女性を表現して欲しかった。なにせ明治の女性たちにはいずれ青踏の時代を生み出す力があるのだから。

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90 | 2023-06-08 00:23:41

竹雄が言った「若が前に進みたいがは分かります。けんど張り詰めちょったら、速う走ることらあできません。健やかに、楽しゅう笑いゆう方がよっぽど速う遠くまで行ける。ちゃんと寝て、食べてピカピカ笑うちょってください」って言葉が胸に響いた。頑張りすぎている人へのすごいメッセージだと感じた。そうだね、健やかにちゃんと食べてちゃんと寝て笑える気持ちの余裕のある生活をしていたらもっともっといいことあるよね。その言葉を忘れずに今日も頑張ろうと思えた。

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89 | 2023-06-07 20:36:01

佐川に帰るという言葉は万太郎へのお返しの言葉で嘘だった。でもそういうことが言える間柄だということだ。寝る間を惜しんで暴走気味の万太郎への竹雄の愛ある言葉は万太郎の心に響いたことだろう。健やかで笑っていなければ全力で走れないというのは誰にでも当てはまることだ。笑顔と余裕を取り戻した万太郎は印刷所でもみんなの心に入り込んでしまうのだろう。身近に居て適切なアドバイスをくれる人は本当に貴重だ。当主ではなくただの万太郎だという竹雄。竹雄もまた一歩進むのだろう。二人の関係性がどう変わっていくのか楽しみだ。

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88 | 2023-06-07 14:25:36

竹雄曰くの「若の全力」という話はよかったです。まったく彼の言う通りで、焦ったり急いたりする気持ちはわかるけれど、人それぞれ走る速度は違います。無理をすれば必ずどこかで反動が来るものです。ずっと走り続けたいのならば、自分が維持できる速度をキープしないとね。ただポジティブにがむしゃらなだけでうまくいくほど、世の中は優しくないのだから。高藤は本性を出してきました。それが男の甲斐性とか言った時代なのでしょうが、単に西洋的一夫一婦制を脳は理解しても下半身がついていかなかっただけのこと。もっとも貧乏人の嫁より金持ちの妾が良いという女性がいたのも事実。いろいろなところで時代の端境期だったのでしょうね。

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87 | 2023-06-06 17:54:19

実際にモデルになった牧野富太郎も石版印刷の技術を学んでいますね。後年も校正がびっしり入った植物図が残されているし、緻密で妥協のない植物図へのこだわりは、万太郎にも見られるようです。ただ万太郎の一途さは感じられるけど、説明不足というか拙速さも感じます。寿恵子に対してもだけど、当事者に丁寧に説明することができないのなら、もっと情熱的に語り、周囲を呑み込んでしまう魅力を感じさせて欲しいですね。このままだとマイペースなだけのボンボンだし、そのうち元ボンボンになってしまうのだから。

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86 | 2023-06-06 09:13:05

当主として育ったのに、どういう相手にでも必要とあれば頭を下げれるのはすごいなと思う。竹雄が見ていたら何か言いそうで。嫌がらせで砂をかけられても、骨が折れそうという感想のみでやめる気はさらさら無さそうで、なんなら住み込みも辞さない勢い。信念があるとこうも何でも乗り越えられて、多少のことは気にならないものだろうか。やはり何事か成す人は、それほどの集中力と丹力でもって物事に当たっているということなのだろうか。自分の庇護の元から巣立とうとしている万太郎を見る竹雄の心の内を考えると辛いものがある。どこまでも一緒に走ろうと思っていたのだろうけれど、思いのほか万太郎の翼は力強い。本当に佐川に帰ってしまうのだろうか。

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85 | | 2023-06-05 14:05:01

やはり寿恵子は高藤の妾候補ですか。国際化とか名目は立派だけど、結局は自分たちの妾か、外国人の現地妻候補者の選定みたいなもの。没落した武家の娘などは、育ちも良くてお金が無いから、まさにうってつけだったしね。明治維新の暗部のひとつと言えます。早く高藤がフラれて欲しい。でも万太郎もお金を払って弟子入りって、相変わらず放埓にお金を使いまくりますね。まあそこは生涯変わらないわけで、いいとこのボンボンらしいところだけど、どちらも庶民感覚からはズレた人たちで、共感するのは難しいです。

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84 | | 2023-06-04 22:08:04

万太郎と寿恵子の母との会話は清々しいくらいの好青年で、あれが事実なら今にでも嫁に出したい。でも本当のところの牧野さんとスエさんは不倫の末のできちゃった結婚、東京に出てくる前にいとこと結婚していたのが事実。その奥さんはスエが妊娠したと聞くとおめでとうございますって言ったって言うから驚くよね。今の世の中では到底受け入れられないけど、奥さんと妾で牧野さんを支えていた肝の据わった2人の女性が主役でも良かったかも。それを朝ドラに求めるのは酷か。でもさらっとおゆうさんは怖いこと言ったよね。違う男の子を産んでおいてきたと。セーフの線引きを知りたいな。

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83 | | 2023-06-03 10:36:42

植物への恋は純粋できれいなものだったけれど、寿恵子への恋心は嫉妬を含むドロドロとしたもの。万太郎にとっては初めての経験で気持ちを持て余している。その心の内を長屋の女性陣に話してしまえるのが万太郎の不思議な魅力であり強みなんだと思う。恋とはそういうものだと背中を押されて向かった白梅堂でのある種の宣言は清々しいものだった。まつが何度も寿恵子の年齢や「待てなくても」と口にしたのは、高藤のこともあるのと万太郎に好感を持ったからだろう。寿恵子に何と言って絵を渡すのかも気になるところ。

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82 | 2023-06-02 15:04:52

長屋の女性陣の身の上話、皆、いろいろありますね。それをあっけらかんと語れるところに庶民や女性の強さを感じます。さて万太郎ですが、寿恵子の母にかっこうよく宣言しました。見ている方は、いずれ二人が結婚すると知っているから、よしよし万太郎がんばれと思うけど、普通に考えれば、今より権力がものをいった時代だし、高藤が女癖の悪い困った奴だったら、ちょっと力を使い、寿恵子は有無を言わさず、彼の妾になってしまっていたでしょう。女性の自立や葛藤も描きたいのはわかるけど、善人ばかりの世の中ではないし、運がいいだけの展開は避けてほしい気がします。

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81 | | 2023-06-02 00:08:02

プライドの高い田邊なら他の人がいる前で恥をかくわけにはいかないから多少のことは許してくれる最高のタイミングで万太郎は雑誌のことを言えたと思う。おかげで話は進んだし大窪までいい気にさせて万太郎の人たらしぶりには目を見張るものがある。寿恵子の気持ちは万太郎に向いているしここも問題なさそうだけど、高藤が出てきたから分からなくなってきた。あの頃はお偉いさんには妾は珍しいことじゃなかったからね。本妻の愛想のなさを見ると寿恵子に惹かれても不思議じゃない。万太郎の憂鬱も続きそうだ。

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80 | 2023-06-01 14:39:13

これって本当なら、寿恵子は完全に高藤のお妾さんコースだよね。明らかに狙ってるし。明治期は欧米の真似をして一夫一婦制にしたけど、実際のお偉いさんは、自分たちが潰した大名みたいに、女性を何人も囲っていた者が少なくない。大名は政略もあるから側室だけど、明治のお偉いさんは関係ないからただの妾。とはいえ、高藤はまだ手を出したわけじゃないし(当時としては十分に破廉恥だけど)、言い過ぎかなww。田邊教授は学者なのに権力欲の方が勝っているみたいだし、自然科学の正統というべきフィールドワークを欠かさない万太郎の方が異端扱いというのはどうかと思うけど、今もその傾向は変わらないからね。明治以来の悪癖というべきかも。

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79 | 2023-05-31 21:15:16

徹夜しようが一日中歩き回ろうが平気なほど万太郎は元気だし丈夫だ。竹雄の心配は杞憂だ。一日中歩き回った挙句、夜中から植物画を描くという。一人先に床につく竹雄が少し寂しそうなのが何とも言えない。水草を見て具体的な感想を言える竹雄は確かに相棒だ。でも、そこには差がある。植物に対する愛情だったりこだわりだったりの内なる部分だ。今まで仲間のいなかった万太郎に植物の仲間ができて、仕方がないとはいえ少しずつ竹雄と離れていくのかな。

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78 | 2023-05-31 14:02:30

竹雄が懸念するよりも、万太郎はずっと大人へと成長していることが描かれました。完全に竹雄が離れて行くためのフラグですね。まあお婆さんが健在で、万太郎が独身のうちはまだでしょうが。でもその時は近づいているようです。そして寿恵子ですが、洋装デビューです。それを目の当たりにした万太郎のリアクションが気になるところですね。まあ彼のことだからまた花にでも喩えるとして、どんな花の名を告げるのでしょうか。ただ綺麗だとしか言えないかもしれませんが。

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77 | 2023-05-31 08:16:35

田邊教授は気に入って机の上に万太郎の植物画を置いているのだろうか。野宮さんの画を見ても陰影のついた画を好むようだけれど。ただ植物の一生を1枚の画にするという発想は気に入ったのかな。シェークスピアの話から音楽の話へ。万太郎の知識の広さと話の持っていき方で音楽会へ行けることになった。峰屋のことは心配だけれど、万太郎は植物学にまい進するしかない。それをわかっていて雑音を耳に入れない竹雄の振る舞いが素敵だ。本当に万太郎は周りに恵まれているなと思う。

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76 | 2023-05-30 13:59:34

酒税は良いけど、造石税は悪法でしたね。仕込みの段階で課税はあまりに理不尽。出荷段階にしておけばよかったのに、とにかく政府としては近代化のために欧米からいろいろ買わなくちゃいけないし、金が必要だったのでしょう。鹿鳴館などに金をかけるくらいなら、欧米の使節は江戸城なり、二条城にでも呼んで、この国はあなたたちとは違う成り立ちの国だと見せた上で、欧米の優れたものは取り入れればいいのに、尊王だから城はダメだったんだろう。そのくせ攘夷とか言ってたのはまるで忘れている時代だしね。現在の日本もその延長のグローバル化で失敗しているし、大して変わらないなという気がします。とにもかくにも峰屋は傾きかけているし、お婆さんもだいぶ弱っている。峰屋の豪商ぶりは終わりを迎えそうです。

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75 | 2023-05-29 22:34:55

学生たちが万太郎を中心に何かしらやっているのを教授も気づいているだろうと思う。あまり長引かせずに言うのが良いように思うのだけれど、戸惑わせるほどの威圧感とか強権とかあったのだろうなと思う。寿恵子はすっかりダンスの優雅さに魅了されたようだけれど、さすがに帯を解いてウエストを測るのはずいぶんと抵抗があっただろうなと思う。ましてや相手の言っていることを寿恵子は理解できていないはずで、父ゆずりのチャレンジ精神が旺盛な女性なんだなと感心した。

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74 | 2023-05-29 14:10:02

鹿鳴館についていろいろ話してますが、それよりなにより高藤は寿恵子にほれていますね。万太郎にライバル登場です。また寿恵子の父の死について意外なことが判明しました。馬の乗り方が日本と西洋で異なっていて落馬そうです。乗り方よりも日本の馬は小型で、西洋から輸入された馬は大型なので、高さも馬力も違うので落馬したという方が、物語としては自然だったかな。そして造り酒屋がまずいというのは、税金ですかね。竹雄が高知に戻る日も近いのかもしれません。

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73 | 2023-05-26 15:28:06

鹿鳴館について、否定的な視点も描いていることは評価できます。明治政府に日米修好通商条約の不平等性を解消したい気持ちは強くあったでしょうが、鹿鳴館の役割などほぼ無いに等しいものです。こんな取り繕っただけの形を真似ただけの西洋化で、本気で諸外国を懐柔しようしていたんだから、当時の感覚に首を傾げますね。それにしても田邊教授は随分と野心家のようです。どんなものも使い方次第なので、野心を否定するつもりはありませんが、残念ながら田邊教授は逆に野心に使われる側の人間のようです。ここからモデルとなった牧野富太郎と東大学閥との確執の芽が生まれてくるのでしょう。

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72 | 2023-05-25 19:33:49

なんだか不穏な雰囲気だな。植物を愛すること以上に逆らわないことが求められる研究室、完璧な美しさのみを求める教授。そこここで命の限り生きる植物を、たとえ不完全でも慈しみ話しかけてしまう万太郎とはそもそもの根っこの部分が違うのだろう。不完全な標本の鑑定をする万太郎、その万太郎と距離が近づく学生たち。万太郎自身、教授と方向性が違うことに気づいたのだろう。それを隠して頑張るのか、外に出ることになっても自分らしさを貫くのか。まだ外に出て通用しないだろうし、どうするのだろう。

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71 | 2023-05-25 13:54:52

明治初期は留学といっても数ヶ月から数年、ずぶの素人レベルの者が外国へ行って、まずは語学を学びながら専門分野を学ぶ感じだし、今なら短期留学の聴講生が国に帰るといきなり国を代表する専門家になるみたいなもの。なのに専門外の芸術分野について、日本人で真に理解しているのは数人とか誇れてしまうのが、いかにもその時代らしいですね。まあ今でもどれくらい理解しているのか怪しいものだけどww。学生たちの教授評は後に万太郎というか牧野富太郎が、大学から追われる伏線なのでしょう。

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70 | | 2023-05-23 22:37:42

よそ者だと避けられ続ける生活は、さすがの万太郎も心折れそうになるんだなと少しホッとする部分もある。だが、知らない人が縁側から上がり込んできたという例えはわかりやすいし、確かに何者なのかわからず周りが警戒しているだけかも。そうだとしても、疎外感は半端ないだろうと思う。竹雄も万太郎も憧れと現実とさみしさと、その中でも2人って良いなと思った。万太郎が描く竹雄の絵ってどんなだろう。植物以外が描けるのか。びっくりするほど下手だったりして。

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69 | | 2023-05-23 14:21:32

当時、東京大学ができてまだ7、8年しかたっていないし、教官の半数はいわゆるお雇い外国人。和魂洋才で学ぶのは西洋の学問。だから外国語が必須で大学予備門では外国語の修得が主な学習でした。だから学生たちが苦労してとかいうけど、外国語の修得の苦労の話です。となると万太郎は英語が問題なくできるし、いきなり入口ではなく縁側から入って来たようだとはいえ、能力的にも準備の面でも学生たちに劣るところはありません。能力や努力の跡ではなく、入り方を問うあたり、良くも悪くも日本人的ですね。逆に苦労した学生たちだからこそ、万太郎の知識や能力が簡単に身についたものではないことくらいわからなければね。万太郎は無類の植物好きで、裕福で自由だったけど、別にチートじゃないから寝食を忘れて努力している。好きな事でも努力し続けるのは大変。そこを間違えてはいけないんだけど。

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68 | 2023-05-23 12:46:14

りんさんの言ってたことが全てかなと思いました。よそから来た人は怖い。それは今よりはこぢんまりとしているけど、それなりに人が動いていた明治だって言えることでしょう。よそから横入りしたみたいな新入りを快く思わない人はいるでしょう。ぼっちゃんの初めての苦労ってところでしょうか。土佐で1人で勉強していた時より寂しいって言葉が万太郎の今の状況をよく表していたと思います。それに比べて竹雄はもうすっかり馴染んでましたね。給事なのに王子様に見えちゃうところが志尊くんでした。

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67 | | 2023-05-22 23:45:01

まあね、宿題や予習に追われて好きな研究はほんの少しだけの学生なら自由気ままに自分の好きなことだけやってる万太郎を疎ましく思うのは当然だと思う。特例中の特例だし、なんだか教授にも気に入られちゃってるしヤキモキするよね。寿恵子の方は夢見る夢子ちゃんでこちらも多少イライラする。芸妓で妾だったお母さんの苦労は全く眼中にない、というか想像することすらしてないなんて幸せな娘だね。この2人が結婚したらどうなっちゃうんだろう。2人とも空気読まなそー。

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66 | 2023-05-22 20:17:03

旧制高校の授業が英語で行われていたと亡き祖父から何度も聞かされていたので、藤丸さんの英語が苦手な設定はかなり驚いた。確かに専門用語は多いだろうとは思うし、万太郎の自由度の高さを強調するための設定ではあるのだろうけれど、本当にこんな学生いたのかな?と思ってしまう。それだけ大変で、万太郎が恵まれているということを言いたいんだろうけれど、英語でつまづいていたら後々どうするのだろうと余計なことが心配になってしまう。万太郎の立場をやっかんでいる場合ではないような。

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65 | 2023-05-22 14:11:17

寿恵子が鹿鳴館に関わることにまつが反対しました。問題は理由ですね。寿恵子の父親の死因に関わっているようです。武家だということですから、幕府の人間として新政府に粛清されたひとりなのかも知れません。だとすると万太郎も土佐の人間ということで歓迎されないかもね。会津だとつい最近まで薩摩や長州の人間との結婚は反対されていたくらいだし。学生たちの万太郎に対する思いですが、気持ちはわかります。でも勉強だってスポーツや芸術と同じで才能は必要。そして人生には運がつきもの。そのふたつが無いから努力をする。その努力を自ら否定したらダメ。むしろ万太郎にはないものとして自慢するくらいでないと。

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64 | 2023-05-19 20:52:52

便利な人がやってきたと喜んでいた人たちも、ジョン万次郎との話や知識の豊富さ、技術の確かさを目の当りにしたら、便利だと喜んでばかりはいられないでしょう。努力しても血肉にならない人も実を結ばない人もたくさんいる訳ですから、小学校中退でありながら教授と英語交じりに親し気に話す姿を良く思わない人は日に日に増えるかもしれません。周りがどれだけ冷ややかに見ていても気にしなさそうな万太郎ですが、余計に妬まれそうです。

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63 | 2023-05-19 14:24:15

モデルになった牧野富太郎の奥さんが鹿鳴館に関わっていたという話は聞きませんが、私が知らないだけなのか、それともフィクションなのか、いずれにせよだいぶ開明的な感じですね。だったら八犬伝ではなく、明治初期に翻訳されていた「八十日間世界一周」とか「ロビンソン漂流記」でも良かった気がします。まあ牡丹のエピソードは悪くなかったので文句というほどではありませんが。それにしても菓子だってあんなに毎日買っていたらお金は大変。竹雄と未来の花嫁の苦労が充分に予想できます。

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62 | 2023-05-18 20:32:25

神童と呼ばれる人たちが志を持って集まる場所であり、初めて挫折したり敗北感を味わう場所が旧帝大だったのだろう。そしてその頂点にあったのが東大だ。堀井の語る言葉にいちいち説得力があって、いかに万太郎のやろうとしていることが無謀で特別なことかということが良くわかる。堀井は万太郎が出入りを許されたことをスッとは認められなくてジタバタしていたが、ちゃんとしたアドバイスをして応援していたのが素晴らしいと思う。あの言葉を受けて、出入りを許されている間はさらに死に物狂いで万太郎は頑張るだろう。元々非凡な人だ。周りとの化学変化がどうなっていくのか楽しくなってきた。

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61 | 2023-05-18 14:34:14

狭い世界でいくら優秀でも、世の中は広く、自分の小ささに気付くというのはよくあることです。でもそれは逆もあって、たとえば大谷翔平があのまま日本にいたら、日本人もアメリカ人も、大谷の真の凄さには気付かなかったでしょう。だから広い世界に出るということは、小ささに気が付き、大きさを知れる機会です。それは楽しみと喜びと共に怖れや苦しみも得てしまうかもしれませんが、そのどれもあるのが人生。丈之助の言葉はその両方を吞み込んだ良いアドバイスだったと思います。

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60 | | 2023-05-18 00:04:15

万太郎にとっては小学校から満遍なくいろんな知識を積み上げる教育はつまらなくて時間が勿体無いのだろう。自分の好きを突き詰めてそのことだけに集中して結果を出すのは楽しいし、後を知っているだけに天才とはこういうものだろうとも思う。ただ徳永たちが言っていることも分かる。つまらないと思う授業も受け苦手科目もちゃんと努力して試験にパスして通える最高学府なのだ。横入りやいいとこ取りは気分が悪い。だからただの意地悪で入れないとは訳が違うと思う。私だったら嫌かもしれない。

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59 | | 2023-05-17 14:22:14

あまり周りと自分を比較することなどなさそうな万太郎だけれど、さすがにあれだけ小学校中退だからと言われたら少しは気になるのだろうか。それでもひるまず自分の意見を言い、通すところが万太郎の強さだと思う。助教授の徳永ではなく、田邊教授にこだわったのも勘が鋭いというべきか意思が強いというべきか。どちらにせよ田邊教授だからこそ理解してもらえ、出入りを許してもらえた。ただ、徳永の言う通り、秩序や常識にとらわれない万太郎がいろいろかき乱すんだろうな。

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58 | 2023-05-17 13:56:10

西欧的なノブレスオブリージュだけでなく、日本にもかつては篤志家がいて、自分のためにしかお金を使わない今のお金持ちとは違って、私財から社会事業を支援したり、未来ある若者を援助するなどしていました。それが無くなったのは戦後かな。そもそもさまざまな能力のある人間が嘱望された時代だし、その意味で学歴よりも学識の時代であり、柔軟性もあった。万太郎のケースは稀だけど、今だってさかなくんのようなケースもあるわけで、一芸に秀でれば、運良く、目をかけてくれる人が出てくる。本当に縁に恵まれるというのは大事だなと感じます。

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57 | 2023-05-16 14:09:47

植物学教室宛の紹介状なら助教授である徳永が読んでも構わないでしょうが、田邊教授宛の紹介状を勝手に受け取ろうとするのは、ちょっと常識からズレている。たとえば会社宛の手紙ならいいけど、社長個人宛の手紙を勝手に副社長が読んだりはしないのと同じ。徳永のモデルはおそらく松村任三だろうけど、牧野を嫌ったので有名な人。武家の出で、開成に行っているし、商家のぼんぼんで、ろくに学校にも行ってない奴なんて気に入らなかったのかもね。

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56 | | 2023-05-15 14:20:40

鹿鳴館建設の予定があるということは、明治13年前後の話でしょうかね。日本史では鹿鳴館時代なんて呼ぶし、ドラマでも叔母のみえは出仕に乗り気のようですし、寿恵子も興味があるようですが、明治維新や明治時代って過大評価されがちですからね。少なくとも当時の庶民の記録によれば、必ずしも鹿鳴館に好意的なわけではなかったし、外国人相手のいかがわしいものみたいなメモありました。むしろそういう庶民の視点を組み入れてみるのも、時に批判的な目ももたなければいけない学者の物語の視座として、良かったのではないかと思います。

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55 | | 2023-05-12 14:11:05

寿恵子は滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」のファンですか。面白いものね、八犬伝。子どもの頃に夢中で読んみました。犬塚信乃と犬飼現八の桃園の契りのシーンに萌えるなんて完全に腐女子ですね。それにしても、このシーンが三国志からきていることを知らないと萌え度は低いし、彼女はなかなかの才媛のようです。ある意味で万太郎と似たところがあるし、まさにお似合いな気がします。寿恵子を演じる浜辺さんがとにかく可愛いし、彼女のファンが更に増えそうな予感がします。

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