らんまん

2023年7月期 2023年4月期
総合評価: 3.57 / 5.0 (回答者数60人) 517 位 / 1001件中
※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 3.5 /5.0(70.4%) 576/1002件中
キャスト 3.9 /5.0(78.6%) 543/1002件中
演出 3.6 /5.0(72.4%) 525/1001件中
音楽 3.8 /5.0(75%) 335/1002件中
感動 3.6 /5.0(71.2%) 251/997件中
笑い 2.8 /5.0(56%) 524/997件中
スリル・興奮 3.0 /5.0(60.6%) 587/994件中
254コメント
3 | 2023-04-04 17:49:51

天狗は坂本龍馬のようですね。牧野富太郎と坂本龍馬ですか。高知を代表する偉人がもし出会っていたらというのは、きっと高知の人にとってはロマンのひとつでしょう。まあ朝ドラとしてこれくらいの「if」はありかなと思います。自由な精神の持ち主という点は似ているしね。もうひとり高知出身といえば、広末涼子さんですが、すっかりお母さんが似合うようになりました。高知の女性というと龍馬のお姉さんのイメージですが、お婆さん、母親、姉とそれぞれいろいろな高知の女性たちの姿も見られそうです。

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90 | 2023-06-08 00:23:41

竹雄が言った「若が前に進みたいがは分かります。けんど張り詰めちょったら、速う走ることらあできません。健やかに、楽しゅう笑いゆう方がよっぽど速う遠くまで行ける。ちゃんと寝て、食べてピカピカ笑うちょってください」って言葉が胸に響いた。頑張りすぎている人へのすごいメッセージだと感じた。そうだね、健やかにちゃんと食べてちゃんと寝て笑える気持ちの余裕のある生活をしていたらもっともっといいことあるよね。その言葉を忘れずに今日も頑張ろうと思えた。

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25 | 2023-04-20 23:26:17

お前にいい服を着せて風邪をひかないように温めて栄養がつくように気を使って生かしているのは、峰屋の酒と従業員を守るためなんだよ!と言ってやりたい放蕩ぶり。誰もが万太郎になれるわけじゃないのにその立場を分かっていない、竹雄はさぞ複雑だろう。お金にならない研究はそういう人たちのこだわりでできているのか?何かを成し得るためには犠牲が必要なのか?正直植物には興味がない人からみれば家業そっちのけで植物を追いかけている万太郎はなんともわがまま坊ちゃんに映るねー。

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159 | 2023-07-25 13:41:12

及川の気持ちもわかります。「禍福はあざなえる縄の如し」「人間万事塞翁が馬」「好事魔多し」など、多くのことわざが、良い事ばかりは続かないことを警告しています。まあ田邊教授がらみで嵐が吹きそうですからね。峰屋の方も新たな決意を見せていましたが、竹雄は時代の変わり目のようなことを話していましたが、それは明治という時代とは関係なく、いろんなものが様々な人たちの工夫で変化してきている。酒だって醸し酒から濁り酒、清酒と変化してます。いつであれ、覚悟とアイディアを持った者が道を切り拓くのだと思います。

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194 | | 2023-08-17 07:40:47

祐一郎の言葉から当時のアメリカの混沌とした様子がとても良くわかって。口調もあるのかな?きっと差別で悔しい思いも悲しい思いもしたのだろうと思った。祐一郎が万太郎に対して元々差別していた側だったのに、それを無くして心友として今いるのと、制度を撤廃してさらに差別がひどくなったアメリカが対照的だ。祐一郎と万太郎が語るからこそ、差別への言葉が重くなる。万太郎に対して今のままでと願ったのはアメリカの状況がそれほど酷く身に染みたからだろう。さらっと宗教についても触れられていて、このドラマはなかなかに奥が深い。

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52 | 2023-05-09 14:20:04

当時の東京の下町でなくても、大きな声で「大事なもの」とか「宝物」だとか騒いでいたら、そりゃあ盗まれるリスクは高くなるに決まっています。そんなことは育ちがいいからとかじゃなく、単純に常識の問題。少なくとも竹雄は若旦那のお付きとはいえ商家で働いていたのだから、それくらいのことはわかりそうなもの。まあそれはいいとして、この泥棒、何かこの後、因縁が生まれるのでしょうか。この町のキャスト陣が豪華だし、まさかこの長屋に住むのですかねえ。不用心だけど、世間の常識はわかるようになるかもしれませんが。

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124 | 2023-06-29 14:02:00

いよいよ万太郎と竹雄がそれぞれの道を歩み始める時がやってきました。まあ万太郎の結婚と共にこの日が来るのは時間の問題だったわけで、互いに納得の上での別れだから清々しいものになりましたね。そして寿恵子の母の懸念はよくわかります。なんだかんだ言っても育ちの違いは、高いハードルになります。それは今の世の中だってそう。あまりにかけ離れた育ちの違いは金銭感覚はもちろん、価値観や人生観などさまざまな違いになって表れるものです。若さはそれを小さな障害くらいにしか思わないでしょうが、年齢を重ねるとその重さがじわりじわりとわかってきます。覚悟があっても苦しいものは苦しい、しんどいものはしんどい。それでも寿恵子がどう支え、万太郎もどう変わっていくのか気になります。万太郎には少年っぽさとか情熱とかで誤魔化そうとする、笑顔なのに横暴な男にはなって欲しくないのですね。

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4 | 2023-04-05 00:20:50

お母さんがあんなに言葉を尽くしても分かってもらえないかー。あんなに食い下がる必要あったのかが疑問だった。もし、その後の山で天狗と会うのを決めていたならそっちの設定を先にして後からお母さんの言葉で腑に落ちるっていう方が良かったと思う。家ではもしや嫁姑の戦いが始まるのか?と思っていたけど、すごくいい姑さんでびっくり。ただそこまで望まれて生まれたあの家の跡取りが植物博士になるってどんな展開になるのだろう?お婆さんが許すとは思えないんだよねー。

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125 | 2023-06-29 15:40:38

竹雄が何も言わないうちから半泣きの万太郎。いつ言われるかと覚悟していたと言いながら、本当に辛いことだったのだろう。綾のことをずっと思い続けてくれてありがとうという言葉は本当に姉想いで、そして竹雄のことも大好きな万太郎ならではだと思うし、こちらまでウルっと来た。お互いに感謝の言葉を述べて、その後のお兄ちゃん呼びまで泣いたり笑ったり忙しかった。まつさんの心配ももっともだけれど、寿恵子の気持ちは佐川に来て、さらに強く固まった気がする。何より冒険がほんの少しだけれど始まったから。白無垢姿は当時最先端かな?たしかウエディングドレスの影響で花嫁衣裳が白になったと聞いた気がする。寿恵子を見た時の分家トリオの顔に大いに笑った。

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5 | 2023-04-05 18:15:18

子どもというのは、ちょっとしたことで急に大人になることもあるし、それが人との出会いだというのもよくあること。その出会いがたまたま坂本龍馬とだったというのは夢のある話です。まあ史実としてこんなことはなくても、全然知られていない人が偶然の出会いから、歴史上の偉人に影響を与えることもありうるし、逆に歴史上の偉人が偶然出会った誰かに影響を与えている場合もあり得ます。人との出会いを考えるという意味でも、こういうささやかなフィクションはいいと思う。

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180 | 2023-08-05 19:16:39

殿様の酒を造るあの峰屋の分家だ!ということが、分家の方々のプライドというか誇りだったんだなと。だからこそ、豊治は殿様の酒を造る峰屋のままで幕をおろしたと綾をねぎらったのだろう。裏で隠れて悪いことをして生き残る道ではなく、正々堂々と真っ当に殿様の酒を造り続けた。それを綾は周りから何を言われようが続けたということがどれだけ大変か、というのが詰まっていたような気がする。園ちゃんは…あの笑顔は反則ですね。音楽もなくただただ園ちゃんのおぼつかない足取りと笑顔を見せられて、泣くに決まってる。まつさん来てくれて、長屋のみんながいてくれて良かった。

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195 | 2023-08-17 15:58:47

感情的ではない話口調が聡子の聡明さを余計に際立たせているような気がする。失ったものではなく得たものを見て希望を持たせてくれるような力強い言葉が心に刺さる。娘たちに対しても、女中に対しても、時間の中できちんと信頼を得て自信をつけてきたことも感じられて本当に丁寧な本だなと感心する。ほこりをかぶった植物入れが、田邊の押し殺してきた植物学への情熱のようにも見えて。はつらつとした表情に聡子の眼は確かだったと思った。

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74 | 2023-05-29 14:10:02

鹿鳴館についていろいろ話してますが、それよりなにより高藤は寿恵子にほれていますね。万太郎にライバル登場です。また寿恵子の父の死について意外なことが判明しました。馬の乗り方が日本と西洋で異なっていて落馬そうです。乗り方よりも日本の馬は小型で、西洋から輸入された馬は大型なので、高さも馬力も違うので落馬したという方が、物語としては自然だったかな。そして造り酒屋がまずいというのは、税金ですかね。竹雄が高知に戻る日も近いのかもしれません。

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196 | 2023-08-17 17:27:06

聡子は田邊教授にはもったいないほど良い奥さんですね。田邊への言葉は心に染みます。寿江子はもちろん、長屋に住んでいたえいもゆうも、みんな本当に良い女性たちばかりで、ちょっとひと癖ある困った男たちを支えている。実際、そういうのが庶民の生活だったし、今もそれに近いんだと思います。ほんと女性はいつの世も大変ですね。ところで万太郎と田邊が新種らしき植物を同じ時期に手に入れました。再び二人の間がこじれるのでしょうか。でも今回は、田邊自身がフィールドワークをした結果だし、実物を直接観察している。ムジナモの時とはある意味で逆。ここは田邊に軍配が上がってもいい気がするんだけど。

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228 | 2023-09-08 23:54:40

いつのまにか万太郎より寿恵子の時間のほうが長くなっていませんか?植物学者の採集旅行とはばっさり出張扱いで回想すらなく寿恵子の渋谷探索が主になっているのが面白い。第一はお金のためなんだけど、そこを前面に出さないで寿恵子がやりたいからやるような作りになっているのがいいですね。本当はあの状態じゃ家計は火の車でしょう。今や知らない人がいない渋谷の古い時代を知れるのも面白いですね。このまま行くと渋谷に寿恵子の銅像が立ちそうな活躍ぶり。ますます楽しみです。

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26 | 2023-04-21 12:35:35

あんなに家業に無頓着な万太郎でも、たまたま入った店で見ず知らずの人が自分のところの酒を褒めているのを聞いたら嬉しくなって、会話に入って酒まで振舞うというのは知らない土地のなせる業なのか。もしくは、向いていないと思いながらも全く関心がないわけではないということなのか。店から出て万太郎が見当たらない時の竹雄の慌てようは見ていて心が痛みました。やっと万太郎にも竹雄の気持ちが届いたでしょうか。そのまま東京に残ると言い出しかねないと思って見ていましたが、思い人を前にしても帰ると言ったところをみると、やっとちゃんと自分の立場を自覚したのかも。

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144 | 2023-07-14 17:13:10

倉木さん夫婦は律儀だね。もちろんその前に万太郎の行動があったんだけど。思えば万太郎は倉木にだけではなく、おかしいと思うと、自由民権運動を弾圧する官憲や、峰屋を目の敵にする徴税者、そして田邊教授にもはっきりとものを言う。そういう人間は疎まれることも多いけど、こうして強く信用されることもある。もちろん寿恵子の人柄もあるしね。問題は田邊教授です。自分が発見を主張していた植物が、先を越され、荒れていました。万太郎たちに八つ当たりしかねない雰囲気です。

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91 | 2023-06-08 14:16:20

善し悪しではなく、個人的な感想として最近の展開は好きじゃない。まず万太郎が寿恵子への大事な話を本人に直接伝えず、伝言にしたのは論外。どんな言葉も他人を通したら力は弱まる。強い意思を見せるとか決意表明をしたいのなら、しっかりとその人に向けて言葉を伝えるべき。また寿恵子の母も、自分は何を言っているのかわからなくても、寿恵子はわかるかもしれないわけで、万太郎の言葉をそのまま伝えないとダメ。それが出来ないならアドバイスすべきは、ちゃんと顔を突き合わせて話をしてきなさい、が正解だと思う。普通、この流れは寿恵子が高藤の妾になるパターン。でもそうではないのだから、単に二人の恋愛を盛り上げようとしただけのシナリオになってしまう。だったらもっと寿恵子を通して、明治の女性を表現して欲しかった。なにせ明治の女性たちにはいずれ青踏の時代を生み出す力があるのだから。

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27 | | 2023-04-21 13:41:53

万太郎も竹雄も、どっちまだ未熟だということですね。そもそも賢くて、生まれた時から田舎の跡取りとして育っている万太郎が、自分は酒が飲めなくても、頼りにならなくても、皆のおかげで峰屋はつつがなく営んでいけてることを、理解していないはずがない。自由にさせてもらえるのは祖母が元気なうちだからこそで、そろそろそれも難しいから土佐でもできる標本集めに飛びついた。でもそれを口にしないから周囲の者はわからない。竹雄は綾への思いがあるから、家業に真剣にならない万太郎に苛立っている。本当なら綾のそばにいたいけど、いられない苛立ちを、命令でやむを得ず万太郎のそばにいるという表現で言い返す。いわば八つ当たり。まさに未熟な二人が、東京という街への旅で少しだけ大人になったということなのでしょう。

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6 | 2023-04-06 17:39:24

そもそも酒造りは太古から女性の仕事であり、それが禁忌になったのは江戸時代になってからのこと。日本人の言う「伝統」がいかにいい加減で曖昧なものか、よくわかりますね。後に学者として立つ万太郎だけに、こういう体験が学者として大事な疑問を抱く心につながっている描写にもなっていると思います。時代が時代だから、子どもは子どもと、大人は大人という具合に社会性が分断されている感じがします。子どもには子どもたちだけではわからないこともあります。大人が子どもにコミットしすぎるのは良くない面もあるけど、あまりコミットしない社会はもっとダメだなと思ってしまいます。

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28 | 2023-04-21 18:29:03

竹雄と万太郎の2人旅は15分の中でも仲良くなったり悪くなったり忙しかったが、まだまだ子供なのかなと思って見てました。掴んでないとフラフラと飛んでいきそうな万太郎を見て不安でたまらない竹雄の気持ちが痛いほど伝わりました。当主であることの自覚をおばあちゃんや店の人から押さえつけられるように言われるより、侍従関係はあっても同世代の2人で話せたことは良かったですね。ただ竹雄が本心をぶつけても万太郎はのらりくらり。その部分が後を引くんだろうな。

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237 | 2023-09-19 13:33:50

ついに東京帝大を辞めましたか。いつも良いところで登場する佑一郎も言う通り、現場に出ない、フィールドワークをしない学者はダメ。たとえば趣味のレベルであっても、「本物」を見たり、手にしたりした時の衝撃を知っている人間なら、その意味が心から理解できる筈。本物を知っているからこそ野宮や徳永のように、万太郎の図版に感動する。そして千歳は虎鉄と結婚しました。虎鉄は実在しない人物だからこそ、この二人には幸せになって欲しいですね。この後、関東大震災も起こるし、戦争も続くからね。わざわざ悲劇のために作られた人物は悲しいし。

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7 | 2023-04-06 23:31:45

昔は子供が子供をお守りすることがよくあったそうです。幼いながらに万太郎を必死で守ろうとする竹雄が健気で素晴らしい。蹴られても諭して怒らないなんて大人でもなかなかできません。万太郎も自分なりに生まれてきた意味をジタバタしながら模索中なのでしょう。5歳であれだけ考えられれば立派です。酒蔵に入って怒られたお姉ちゃんも言い訳もせず立派。毎日子供たちの奮闘に感動しています。酒蔵に女は入れないというしきたりは嘘ではないでしょう。ただ5歳の万太郎になぜ?と聞かれても明確な答えが出ないだせないなら、薄っぺらいブラック校則のようなものに成り下がります。ま、それも時代だなと思ってみています。

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160 | | 2023-07-25 23:47:10

らんまんに出てくる夫婦を見るのが好きだ。まだ初々しい万太郎と寿恵子も好きだし、少し年季の入った倉木さん夫婦もなかなかいい。今日は土佐の綾と竹雄も見られて良かった。中でも1番の推しは田邊夫婦。あんなに思いあっているのに不器用で通じてるようで通じてないところがもどかしい。素直に褒める聡子がとても素敵で田邊教授のほころぶ顔にきゅんとする。でも次の瞬間パッと顔色が変わったりするから難しい。田邊さんのツンデレの変わり身の早さがなかなか面白くて聡子と一緒に一喜一憂している。

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197 | | 2023-08-17 23:53:39

田邊の一喝にも動じずゆっくり心を溶かした聡子。いつのまにか継子にも好かれ、あれほど強かった女中にも一目置かれるようになっていたとはさすがです。やっと権力という強い力から解放されて生き生きと採集旅行に行ったのに、そこで見つけた植物がまさかの万太郎と丸かぶり。ここで一騎打ちとは見事な脚本です。でもやっぱり東大には敵わないのかな。それにしても寿恵子たちの子供がスクスク大きくなるのに対して田邊家の子供たちはあまり大きくなりませんね。不思議だわ。

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53 | 2023-05-10 14:24:16

自分にとって本当に価値のあるものについて、値を下げるどころか、値を上げて価値を示すところは素晴らしいと思う。馬鹿正直と言われようが、自ら価値を認めたものを貶める者に研究者やコレクターの資質はない。フィクションだけど牧野富太郎っぽいエピソードになっていると思う。さて盗人の方だけど、上野の山という話が長屋の人から出ていたし、彰義隊関係の人物なのかもしれませんね。しかも背中を斬られたということは、逃走しようと敵に背中を向けたことになる。それが万太郎とどう絡むのかわかりませんが、明治らしい話ではあります。

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161 | 2023-07-26 07:32:32

園ちゃんにメロメロな万太郎が微笑ましくて。描きかけの石板を横目に園ちゃんをあやす姿で、どれだけ園ちゃんを大切に思っているかが本当によくわかる。この時代にここまで育児に協力的な男性がいたのかわからないけれど、今までの万太郎の描き方だと人も植物も同じ命で、育まれる様子を同じように愛情持って眺めただろうとすんなり心に入る。福治さんの言うように良い時ほど悪いことがいつ来るかと心配になるタチの私には全力で楽しむ万太郎がとても羨ましく感じる。それにしてもあの似顔絵。竹雄たちじゃないけど思わず突っ込んだ。

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210 | 2023-08-28 07:13:59

岩崎様は菊に見覚えがあったのだろう。だからこそ貧相だからと下げさせようとした恩田を手で制した。菊が元々日本のものではないと言われた時の反応は、これから太平洋戦争まで続く天皇を絶対視する思想が垣間見える。それでも続きを聞いてもらえたのは、そういう思想がまだ軍部中心で国全体ではなかったということなのだろう。寿恵子が誰に対しても堂々と意見できるのはすごい度胸だと思うし、話しの仕方もとても上手い。あの場にいた人たちが1000年もの時間を旅し、さらに花をめでる人々に想いをはせる。ただただ花を観賞するだけよりもっと濃密な時間だし、これから訪れる秋が楽しみになった。

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75 | 2023-05-29 22:34:55

学生たちが万太郎を中心に何かしらやっているのを教授も気づいているだろうと思う。あまり長引かせずに言うのが良いように思うのだけれど、戸惑わせるほどの威圧感とか強権とかあったのだろうなと思う。寿恵子はすっかりダンスの優雅さに魅了されたようだけれど、さすがに帯を解いてウエストを測るのはずいぶんと抵抗があっただろうなと思う。ましてや相手の言っていることを寿恵子は理解できていないはずで、父ゆずりのチャレンジ精神が旺盛な女性なんだなと感心した。

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126 | | 2023-06-30 14:44:40

本家と分家の確執は、今でも田舎なら存在するからわかるけど、万太郎の披露宴という言祝ぐ場所で、寿恵子の母もいるのに、跡取り問題について言い出すことないと思います。タキとしても万太郎と再び話すまで、どこかに彼が峰屋に戻ってくるかもしれないという淡い期待を抱いていたから、跡継ぎのことはぼやかしていたのでしょうけど、それが吹っ切れた後に、綾と竹雄と分家の人たちを呼んで、ちゃんと話すのが正しい対応だったはず。そうすればめでたい席でみっともないもめ事を晒さなくて良かった。まあドラマだから少しでも劇的にしたかったのでしょうけど、寿恵子の可憐さがあれば充分だったし、いらない盛り上げだったかな。

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8 | | 2023-04-07 16:45:28

人によって思いやりの気持ちは違うし、表し方も違う。それは愛情の深さの違いではなく、それぞれ接し方の違いとか経験やシチュエーションの違いがあるから。だから万太郎の行為を簡単に非難することはできないし、同じ意味で姉の行為も責めることはできません。だからこそ婆さんは万太郎だけでなく、姉の方も抱きしめてあげれば良かったのにと思います。それは跡取りがどうとかいうのではなく、ただ孫たちに向ける愛情の発露としてそうして欲しかった。まあ、そういうところが、これから先の場面で生かされる展開があるのかもしれないけど。

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41 | | 2023-05-01 13:49:10

四民平等と言いながら、議会の設置や言論・集会の自由などを訴える運動は弾圧するあたりに、明治維新の真実が見え隠れしますね。まあそれはいいとして、万太郎、綾、竹雄と、それぞれが決意を固めたけれど、万太郎と捕まるし、これでただでも頑固なタキの心情は、より頑なになりそうですけどね。前途多難というところでしょうか。でもそれは時代の変革期とか関係なく、大なり小なり誰の人生でも起こること。ある種の親離れとか自立だとも言える。だからあまり大袈裟に政治運動とか時代の流れと重ねないで欲しい。

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198 | 2023-08-18 17:19:33

田邊教授のモデルになったと思われる人って、溺れて亡くなられているんですよね。だから聡子の海に行きたい発言がそのフラグになっていなければいいんだけど。その際に溺死なんてしたら聡子が激しく後悔してしまいそうい゛可哀想だし。何にしても田邊がキレンゲショウマが新種どころか新属である発見は、彼が自然科学の学者らしく、フィールドワークをして採集をし、細かに検証して、更に必要な情報を集めた結果であり、学者田邊の見事な成果だと誇れるものだと思います。

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211 | | 2023-08-28 11:20:15

久しぶりの東京大学はずいぶんと雰囲気が変わっていた。入り口は標本だらけだったのが、本だらけになっていたし。これから様々な違いが明示されていくのだろう。元々徳永は東京大学の権威ということにこだわっていたので、教授のポストについたことで拍車がかかっているだろうし。ドイツでは先進国との違いを嫌というほど見せつけられたということなのだろう。万太郎の置かれた立場は田邊元教授の言っていたプラントハンターと大差ない。公的か私的かという違いだけ。標本を充実させることだけを命じられていたけれど、もし新種を発表するとなったらまた誰かのものになるのでは?それとも新種ごときという考えなのか。解剖学には走らないと思うが、植物を明らかにすることに付随することには見境がなさそうな万太郎。大窪が切られた理由によっては万太郎のこの先も不穏だなと思う。

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42 | | 2023-05-01 21:28:09

結社の自由は戦後の話だと思っていたから、やはり捕まったか。万太郎や竹雄は結社の危うさを感じていないように見えた。知っていたら竹雄が万太郎の背中を押すこともなかっただろう。それが良いとこ育ちということなのだろうか。綾と万太郎がお互いの覚悟を語って、竹雄がそれを見届けた場面はとても良かった。あの覚悟は清々しいし、竹雄の後ろにいますも感動した。自由に選べたとしても彼はあのポジションに居たいし、やりがいも感じているということなのだと思う。あのまま帰れば良かったのに。竹雄の必死の走りで事情を知るタキさんはどんなに怒ることだろう。

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162 | 2023-07-26 14:02:08

まったく野宮の言う通りです。学問的なものだけでなく、この時点で植物学教室は東大だけかもしれませんが、もし他の大学にも出来て、そこに海外からも名声が上がる万太郎が呼ばれたらということだってあり得ます。それは学問的には良いことだけど、田邊にとっては大きな損失にしかなりません。そんな打算も含めて、有能な人材を広い心で手元に置くのが賢人だと思います。及川とゆうの会話もよかったですね。幸福の連鎖みたいな感じでしょうか。二人にも幸せになって欲しいですね。

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238 | 2023-09-20 14:23:14

関東大震災が起こりました。東日本大震災の被災者のひとりとして、ちょっと心が痛みました。それでも標本を大事にしようとする万太郎の執念は異常にも見えますが、決定的なカタストロフィの時こそ、もっともその人が見えてくる。植物学というよりも標本こそが、彼の人生そのものだという表れなのでしょう。そしてそれはただの標本ではなく、家族たちと 竹雄や長屋の人たち、田邊教授など大学の人たち、藤丸や波多野、野宮ら友人たち、、たくさんの出会いをつないでくれたものだから、放っておくことはできなかったのだと思います。さて心配なのは虎鉄と義平さん。無事であればいいのですが。

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92 | 2023-06-09 14:21:41

何事にも必ず功罪がある。当然ながら明治維新もそう。確かに富国強兵は意味があったけれど、かつては士農工商だった身分制が、明治維新の功臣か、洋行帰りか、いち早く洋式に馴染んだかみたいなものに変わっただけ。万太郎は変化をポジティブに語っていたけど、変化せずにただ失われた知識や技術はたくさんある。それが残っていれば、また違う何かが生まれたかもしれない。だから救えるものは救い、より多くの可能性を未来に残すことが大事なのに、淘汰の方をより重視した結果、今の硬直した社会になっていると思う。その淘汰圧力に負けなかったひとりが、牧野富太郎だからこそ、万太郎には植物が再び芽吹くというなポジティブさの方ではなく、花は咲き散ってもなお美しいというのを強調して欲しかった。それこそ週タイトルの「ノアザミ」のように、美しく棘があるものだったと思う。

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106 | 2023-06-19 14:44:15

丈之助が叫ぶのもわかるくらい寿恵子は本当に「男前」ですね。可憐な上に文学論では丈之助に負けず、万太郎の思いを理解し、苦労しても助けるという健気な強さ。まあ男性受けがいいだろうって感じが勝ちすぎてるようにも思えるけど、江戸女のおきゃんさがある。男尊女卑は江戸時代の家制度のせいだという人がいるけど、そんなのはおよそ7%にすぎない武家の話。明治政府は自ら否定した筈の武家の家制度を民法に組み込み、日本の男尊女卑がより激しくなった。実際の江戸の女はなかなかに強かったからね。まあ寿恵子の自由さはいずれ来る青踏の時代の女性を意識したものでもあるんだろうけど、制作側の意図はともかく、浜辺さんの可憐さには目を奪われました。

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239 | | 2023-09-20 18:30:46

最初に日付が表示されたことでドキドキしながらその時を待つ感じになった。風が出てきたという言葉に恐れ、何気ない日常が余計に愛しい。いよいよ図鑑ができそうという時に、よりにもよってという感じ。万太郎と寿恵子の表情がとても演技には見えなくて。千歳と虎太郎を呼ぶ声が鬼気迫っていて押しつぶされてしまうのではと苦しくなった。放心状態からの標本という言葉。何と天秤にかけても植物が尊い万太郎が標本を見捨てて逃げれるはずもなく。そして誰よりもそんな万太郎と植物を愛する寿恵子だから当然一緒に持とうとする。すべてに説得力があり、迫力があった。神田が町の人の手によって守られたということを知って、大畑印刷所が神田にあって元火消しでという設定がつながり鳥肌が立った。

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240 | | 2023-09-20 21:38:19

関東大震災から今年で100年、感慨深いなと思い見ていました。とてもリアルな地震の映像にらんまんチームの本気を見ました。風が強いこととお昼時だったことが重なって火事で大勢の人が亡くなりました。万太郎たちも大事な標本といえど紙の束を背負っているので心配です。行き惑う人々の中幼子が逸れてしまったり、物取りにあったり、本当にその世界にいるような気がしました。寿恵子の判断で渋谷に行くようなので安心ですが、そこから立ち直る人々もきちんと描いてくれたらと思います。

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145 | 2023-07-15 22:00:57

なんだか盛りだくさんの内容で濃い時間だった。万太郎にとっては良いことがたくさんあって幸せの絶頂かな。大窪さんとの共同とはいえ、自分の名前で、しかも日本の学会誌で新種発表したし。初物尽くしに自分が中心にいたことは満足度高いだろうな。大窪さんの顔つきがどんどん明るくなっていっていて、それを見守っている徳永准教授の顔も柔らかで。その一方で田邊教授の疎外感たるや相当なもので、その上トガクシソウ事件が。来週は地獄の週になりそう。それでも寿恵ちゃんのおめでたが希望かなー。

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212 | 2023-08-28 13:43:59

技術の進歩によって、大きくトレンドが変わるというのは科学の分野でもよくあること。そして最新のものに飛びつきたがるのは、後発の者にはありがちなこと。でもいまだに多くの国が自国で自動車や飛行機を作れないように、何事も幅広く基礎がないとうまく発展しません。基礎となる植物そのものを知らずして、いくら顕微鏡を覗いたところで、それこそ先んじているドイツなどに勝つのは難しい。もちろん、万太郎の言う通り、本来は勝ち負けではないんだけどね。明治の日本はいわばガラパゴス化した状態。それならそれで欧米の真似だけでなく、特殊性を生かすことも考えないとね。その課題は現代日本にも当てはまると思う。

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163 | 2023-07-27 07:32:02

野宮さんは逆らってはいけないと分かっていながら、万太郎を画工として雇ってもらえるように田邊教授に頼んでいた。自分の立場の問題もあるけど、それよりも見えない世界を描くことへの欲が勝ったということなのだろう。田邊教授の要求に応えながら、目的を追っていては時間が足りない。裏表がなく純粋で無知で可愛いと万太郎のことを言っていたけれど、だからこそめんどくさそうにしながらもまんざらじゃなさそうな倉木さんの態度もそのせいだろう。周りを巻き込みながらみんなが明るく前を向く選択をしていく。画面を通してこちらまで明るい気分になる。

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76 | 2023-05-30 13:59:34

酒税は良いけど、造石税は悪法でしたね。仕込みの段階で課税はあまりに理不尽。出荷段階にしておけばよかったのに、とにかく政府としては近代化のために欧米からいろいろ買わなくちゃいけないし、金が必要だったのでしょう。鹿鳴館などに金をかけるくらいなら、欧米の使節は江戸城なり、二条城にでも呼んで、この国はあなたたちとは違う成り立ちの国だと見せた上で、欧米の優れたものは取り入れればいいのに、尊王だから城はダメだったんだろう。そのくせ攘夷とか言ってたのはまるで忘れている時代だしね。現在の日本もその延長のグローバル化で失敗しているし、大して変わらないなという気がします。とにもかくにも峰屋は傾きかけているし、お婆さんもだいぶ弱っている。峰屋の豪商ぶりは終わりを迎えそうです。

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54 | 2023-05-11 15:22:41

牧野富太郎の名言「雑草という草はない」という言葉。そもそも雑草という言葉自体が江戸期のもので、そもそも植物を薬として使っていた時代、庶民は効能や毒のあるものに名をつけました。名のないものはそれがわからなかっただけで、いつしかそれを雑草と呼んだのであって、決して「不要」とか「邪魔」とか「害悪」というものではありませんでした。何でもかんでも「良し悪し」「役立つ役に立たない」で区別するようになったのは明治以降の話。明治という新しい時代だからこそ、「雑草」が悪いものや見向きもされないものになったことを、現代人はもうちょっと考えた方がいいと思う。

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77 | 2023-05-31 08:16:35

田邊教授は気に入って机の上に万太郎の植物画を置いているのだろうか。野宮さんの画を見ても陰影のついた画を好むようだけれど。ただ植物の一生を1枚の画にするという発想は気に入ったのかな。シェークスピアの話から音楽の話へ。万太郎の知識の広さと話の持っていき方で音楽会へ行けることになった。峰屋のことは心配だけれど、万太郎は植物学にまい進するしかない。それをわかっていて雑音を耳に入れない竹雄の振る舞いが素敵だ。本当に万太郎は周りに恵まれているなと思う。

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164 | 2023-07-27 13:51:46

徳永も留学ですか。ドイツとなると、この時代には植物生態学の創始者オスカル・ドルーデなんかがいるし、いい場所です。帰国後は間違いなく教授。でもそれは間接的にだけど、小学校しか出ておらず、学問の基礎を学んでない万太郎への問いでもあるのかもしれません。若いうちはわからないけど、基礎をしっかり学ばないとどこかで行き詰るものです。万太郎はまたも新しい発見ですが、田邊教授のあまりにまともで適切な指導に驚きです。モデルの牧野富太郎は東大を追い出されるけど、ここから違う展開があるのでしょうか。

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241 | 2023-09-21 13:36:50

とりあえず虎鉄も含め、家族全員が無事でなによりでした。荒谷さんのおにぎりはきっと何よりも美味かった筈です。東日本大震災の時、被災者のほとんどは各自で食料を確保していました。あくまでも避難所の食料は避難所にいる人の数であり、つまり行き場を失った人たちの分で手一杯だったからです。もし今東京で大きな災害が起こった場合には特別区の住人だけで1100万人以上が被災し、食料を一食おにぎり一個としても、一日で1億個近い数が必要になります。国も都も都民も、それがどういうことか想像をした方がいい。そしてデマ。SNS時代の方がデマは広がりやすい。この回は現代人への警鐘という部分もあるのではないでしょうか。

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43 | 2023-05-02 15:42:22

逸馬は、たった一晩だけの出会いでも命がけで守ろうと、それに値する人物だと万太郎のことを考えてくれたということだろう。北海道の樺戸や網走の刑務所には思想犯も多数収監され、大動脈を通すために大変な土木作業に従事させられていたとも聞く。万太郎があのまま捕まっていたら番頭の言うように病気どころか死も考えられただろう。タキから万太郎に送られた言葉は深い。何かを選ぶことは何かを捨てること。すべては取捨選択の上にある。万太郎がこれから「何をするか」ということの答えはもう用意されている。

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